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とある授業の風景

最新話のデータが消えてしまいました・・・

取り敢えず一話挟んで応急処置です。

 いよいよ今日からルイの魔法授業が始まる。

 まずは初級魔法だけど、彼ならすぐに習得するだろうから座学はいらないかな。

 初級魔法からは全て攻撃魔法だけど家の側でやるわけにもいかないよね。

 ルイに相談したら裏山にいいところがあるという。


 そしてルイに案内され荒地に到着する。

 あら、なかなかいいところね。

 ここなら派手な魔法を放っても問題はないし、周りにも迷惑をかけない。

 これからはここで魔法を練習するとしよう。


 早速初級魔法を教えたいところだけど、まずはおさらいね。

 彼は魔法ギルトで完璧なファイアボールを放っていた。

 あれには驚いたわ。

 しかも初めて使ったと言っていた。

 この子は本当にいろいろ可笑しいわね。

 まずはその魔法を間近で見てみよう。


 彼に指示すると直ぐに魔法を披露してくれた。

 相変わらず完璧な魔法ね。

 岩の表面が削れるなんて魔力を上限まで込めた証拠。

 ここまでの威力を出すのはベテランでも難しいというのに。

 これなら実戦でも大いに活躍できるだろう。

 本当にいい逸材に出会えたものね。

 彼の実力は本物だ。


 これなら他の魔法もすぐに覚えられるだろ。

 よーし、早速それぞれの初級魔法のお手本を見せるとするか。

 私はそれぞれの魔法を彼に披露する。

 ふふふ、私の初級魔法もなかなかのものよね。

 もう何百何千回と使ってきたんだもの。


 彼はライトをよく練習していたから火属性が得意なのだろう。

 だからすぐにファイアボールが使えたことも頷ける。

 ギリギリでね。

 きっと他の魔法もすぐ使えるが、威力は下がるはずだ。


 って、何でどれも威力が上限なわけ!?

 本当に初めてか!

 私も覚えはかなり早い方だったけど、これはおかしいでしょ。

 やっぱりギフト持ちは別格という訳か。

 憎たらしくも思うが、それ以上に研究のし甲斐があるわね。


 あら? 

 彼ったら初級魔法の無詠唱を練習しているようね。

 いくらなんでもそれは無理だ。

 魔力制御の難しさは生活魔法の比じゃないのよ。

 まあ無知なのは仕方がない、今日初めて習うのだ。

 きっと失敗して落ち込むだろうから後で慰めよう。


 え?

 今無詠唱でファイアボール放った?


 は?

 ウォーターボールの呪文今唱えてないよね?


 はあ!?

 腕を振るっただけでウインドアローもストーンアローも発動してる!


 えええええ!

 何でもう無詠唱で初級魔法が使えるわけ!?

 まだ数時間しか経ってないよね!

 無詠唱ってとても難しいの!

 ねえ、分かってる!?


「魔法を放つ時の感覚を覚え、魔法をイメージして魔力を込めることで詠唱を省略できます」


 いやいやいやいや!

 簡単に言ってくれる。

 本来魔力の流れを感じるのも難しい。

 だからその感覚を掴むのにどれほど時間がかかることか。

 私も当時は随分と練習したのに。

 更に魔法に対するイメージが明確でないと無詠唱は成功しない。

 こんな短期間できるとかやっぱり可笑しいよね!?


 ルイの顔を見ると私がなぜ驚いているのかも分かっていないようだ。

 はあ・・・

 彼はギフトの力を使い、これまで異常とも言える魔法制御の訓練をしてきた。

 普通の感覚を彼に言っても仕方がない。

 むしろ私が疲れたわ。

 休憩にしよ・・・


 ルイがお弁当を広げ、一緒にサンドイッチを食べる。

 ・・・やっぱりマリーの手料理は美味しいわね。


 休憩中もルイから魔法を使う時の感覚と無詠唱のコツを聞くことを忘れない。

 ふむふむ。

 なかなかいいデータが取れた。


 よし、気持ちを切り替えて中級魔法を教えるとしよう。

 彼の魔力量は王宮魔術士並にあるから問題ないはずだ。

 きっとまた直ぐに使えるようになるだろう。


 彼にそれぞれの魔法を教えると案の定あっさり習得した。

 ったく、苦労した人の気持ちは彼には一生分からないだろう。

 もう突っ込むのもいやだから無詠唱の練習でもさせるか。


 驚いたわ・・・

 もう無詠唱のコツを掴み始めてるなんて。

 私がその感覚を掴むのに何年かかったことか。

 中級魔法の無詠唱ができるようになって大喜びした自分がバカみたいね。

 彼を見てると本当に自分がおかしくなりそう。


 あら?

 どうやら魔力が切れたようね。

 これだけ魔法を使えば当然か。


「少し休憩すればまだ練習できますよ」


 何を!?

 そっか。

 彼には魔力回復のギフトがあったね。

 でも非常に気になるけど、これ以上彼を見てると頭がおかしくなるわ。

 まだまだ先は長い。

 今日はゆっくり休もう。

 私がね!




お読み頂き有難うございます。

次話は明日投稿予定です。

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