授業開始
総合評価111pt!ついに3桁になりました!
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そして評価して頂いた方有難うございます!
本当に励みになります!
秘密を打ち明けてからティアが俺に合わせて授業計画を練る。
俺の場合、成長中の今でも王宮魔術士並に魔力があるし、ずば抜けた魔法制御力を持っている。
自分で言うのもあれだがティアにしてみれば前代未聞の逸材だろう。
「ルイ君、君の場合一度魔法を見て呪文さえ分かれば初級魔法なんてすぐに使えるようになると思います。なので場所を変えませんか? 庭だと攻撃魔法はろくに使えませんから」
確かにティアの言うとおりだ。
ここで派手な魔法を放てば家もぶっ壊れるだろう。
「分かりました。それなら裏山へ行きましょう。それには更地もあります」
「そうですね。それなら今後はそこで授業を進めていきます」
裏山は家から少し離れているのでマリーにもその旨を伝える。
すると直ぐにマリーはサンドイッチのお弁当を用意し俺に持たせる。
「ティアさんがいるから大丈夫だと思うけど、気をつけるのよ。お昼になったら一緒にこのお弁当を食べてね」
「ありがとう母さん」
お弁当を持って俺とティアは裏山へと向かう。
だいたい30分程で到着する。
道中ティアは俺のスキルやこれまでの魔力訓練についてひたすら質問してきた。
俺の答えを聞いてはぶつぶつと何かを言い、持っているノートに記録した。
「ティアさん着きました」
会話をしていたためか、あっという間に裏山へ到着し、俺たちは今更地の場所に来ている。
木もほとんどなく、ここでなら威力の大きい魔法でも気兼ねなく使えるだろう。
「ここなら問題なさそうですね。ではここで魔法の練習をしましょう」
ティアも気に入ってくれたようだ。
「まずはぞれぞれの初級魔法を覚えましょう。ファイアボールはもう使えますよね。あの岩へ打ってみてください」
そう言われ俺は岩へ向かってファイアボールをぶつける。
大きな爆発音が響き、岩の表面が砕ける。
「素晴らしい威力です。ほぼ限界値まで魔力が込められています。本来これが出来るようになるには相当時間がかかるんですけどね。やっぱりルイ君の魔法制御はすごいです」
ティアが笑顔を浮かべならが俺を褒める。
こんな可愛い子から褒められて嬉しくないわけがない。
「では他属性の初級魔法を披露しますのでそれを真似て使ってみてください」
ティアが水、風、土の初級魔法を俺に見せる。
「水流よ、我を阻みし者を清き水で鎮め給え、清き弾丸、ウォーターボール」
「風よ、不可視の矢となりて悪しき者を貫き給え、穿つ風矢、ウィンドアロー」
「石よ、その硬き身体を用て悪しき者を貫き給え、穿つ石矢、ストーンアロー」
どれも俺が過去に小説で読んだことがあるような魔法だ。
イメージもしやすいため、ファイアボールのようにすぐに使えるだろ。
「はい。ではみってみます」
俺はティアから教わった呪文を唱え、当然それぞれの魔法が発動した。
どれも威力は上限まで込めてある。
「出来るとは思っていましたが、こうも呆気なく完璧に放つのを見ると複雑な気分ですね。私も才ある魔術士だと周りに持て囃されて来ましたが、ルイ君を見てると虚しくなります」
「ご、ごめんなさい」
ティアが少し拗ねた顔をする。
でも表情は柔らかく、黒い感情は感じられない。
彼女は魔術士である以上に研究者なのだろう。
ありがたいことだ。
そして何度も繰り返し魔法を反復練習し、お昼前にはそれぞれの魔法を無詠唱で使えるようになっていた。
ティアを見ると驚き過ぎて目が点になっている。
遠慮することも考えたが、もうある程度俺の秘密も知っているし、力を隠さないことにした。
その方が訓練の効率もいいだろう。
「ルイ君? あなた無詠唱の難しさがわかっていますか・・・?」
「魔法を放つ時の感覚を覚え、魔法をイメージして魔力を込めることで詠唱を省略できます」
「はあ・・・ その通りだけどその感覚とイメージがどれだけ難しいか貴方に言っても仕方ないですね」
ティアが俺の言葉に呆れている。
そうは言っても出来てしまうものは仕方がない。
魔法を使う時は当然魔力を使う。
魔法が異なれば魔力の流れも変わってくるが、呪文を詠唱すればそれらを意識しなくても自動的に魔 法は発動される。もちろん必要な魔力を持っていないと発動はできない。
あとは魔法に込める魔力で威力が変わってくるが、これの制御が意外と難しいらしい。
しかし逆に魔法の流れを自分で再現することもできる。
それができれば後は発動させる魔法をイメージすれば同じ効果が得られる。
子供の体のせいか、それともこれまでの魔力訓練のおかげか、俺は魔力に非常に敏感だ。
何回か同じ魔法を使えばその流れはすぐに再現できる。
またゲームや読んだ小説のおかげで魔法のイメージもばっちりだ。
だからこうもあっさりと魔法を無詠唱で使えるのだと思う。
詠唱魔法は誰でも簡単に魔法が使えるメリットがあるが、断然無詠唱の方がいいに決まっている。
「では午前の練習はここまでにして、お昼にしましょ」
「はい。すぐに用意しますね」
手頃な岩を見つけ、俺とティアが腰掛ける。
そしてマリーが作ったお弁当を広げ、俺とティアはサンドイッチに手を伸ばす。
今日はハムと野菜のサンドイッチで俺の好物だ。
「マリーさんの料理はやっぱり美味しいですね」
「はい。僕も大好きです。テイアさんもたくさん食べてください」
食べている間もティアは俺の魔法について評価し、俺が魔法を使うときの感覚とコツも細かく聞いていた。
そしてそれぞれの魔法の特徴を俺に紹介し、魔法には相性があり、使いどころを間違えると威力が発揮されないことも注意してくれた。
「じゃあ休憩もしたし、午後の練習を始めましょうか」
食事を終え、少し休憩したところでティアが練習再開の合図をする。
「初級魔法程度ならルイ君は問題ないでしょう。一人でも練習できるはずです。午後は中級魔法を教えます」
「はい。お願いします!」
そしてティアは初級魔法と同じように俺にお手本を示す。
「火炎よ、我に迫る危機をその炎を用て焼き尽くせ、燃える鉄壁、ファイアウォール」
「水よ、我に迫る危機をその清き力で清め給え、静寂なる鉄壁、ウォーターウォール」
「風よ、不可視の壁となりて我に迫る危機を彼方へと吹き飛ばせ、蠢く旋風の盾、ウィンドウォール」
「石よ、その硬き身体を用て我に迫る危機を弾き給え、硬き絶壁、ストーンウォール」
どうやら中級魔法は各属性の壁を作る魔法のようだ。
攻撃よりも防御向きのように思う。
いや、使い方によっては攻撃にもなるか?
後でいろいろ応用も考えてみよう。
「ではルイ君もやってみてください。」
中級魔法は初級魔法より更に魔力が要求されるが、俺にしてみれば大して変わりはなく、当然のようにそれぞれの魔法を発動させることができた。
ティアも予想していたようで、やれやれと首を振っている。
「予想はしていましたが、中級魔法もやはり全く苦にしませんね」
「いつもより多く魔力が消費されましたが、問題ありません」
「そうですね。あなたの魔力量は王宮魔術士並ですもんね。ではこれらの魔法も無詠唱で発動できるか練習してみてください。中級魔法は魔力の流れが初級魔法よりもずっと難しいですよ」
「はい。やってみます」
確かに中級魔法は初級魔法よりも魔力の流れは随分複雑だった。
初級魔法は発動して相手にぶつけるだけだったが、中級魔法は具現化した魔法を維持しなきゃいけないからだろう。
そのコツをようやく掴んだところで俺の魔力は尽きた。
「そろそろ魔力が切れたようですね。これだけもてば十分驚異的です。そしてこの短期間でよく魔力の流れを掴みましたね。今日の訓練はここまでにしましょうか」
「少し休憩すればまだ練習できますよ」
「魔力回復については私も非常に興味がありますが、それは明日にしましょう。今日はもう十分に驚きました。これ以上ルイ君の非常識を目にすると心臓がついていけそうにありません」
「そうですか。分かりました。今日は有難うございました」
こうして俺の初めて授業は終わった。
1日にして初級魔法と中級魔法を一通り覚えることができたのはかなり早いペースだろう。
俺が特殊であることは間違いないが、ティアの教える内容が分かりやすかったことも原因だろう。
やっぱりティアが家庭教師になってくれてよかった。
ティアにしてみても今日でたくさんの研究データが取れたと思う。
魔力回復に興味あるはずだがきっとまず今日の分をまず纏めるはずだ。
焦らずやるべきことをまずやる、ティアはやっぱり優秀な研究者なのだろう。
今日はとても充実した一日を過ごすことができた。
これかの授業も楽しみだ。
家に帰ってしっかり休もう。
そして俺とティアは家路へと向かった。
突然ですが、魔法呪文を募集致します!
私の才能の無さは文書からも分かると思います。
魔法の呪文を考えてみたのですが、センスがあまりにもなくてボツとなりました。
皆さん、かっこいい呪文を考えて頂けませんか?
応募する呪文は下記の通りです。
ファイアボール、ウォーターボール、ウインドアロー、ストーンアロー
ファイアウォール、ウォーターウォール、ウインドウォール、ストーンウォールです。
長期募集です!
手抜きじゃないです・・・
本当です・・・
追記:なんと呪文を投稿して頂きました!
呪文がかなりかっこいいと思いませんか?




