決行
洞窟の中に入るのは結局誰にするんだ?
コンシが聞いてくる。
トレタが笑いながら
君達に決まってるだろ?と言ってくる。
仕方なく私は応じた。
着いたぞ
トレタが真剣な表情で知らせる。
私達は網と木材を計画通りに設置する。
コンシが近づいてきた
おい!アンフェール!絶対に昆虫之王を討伐するぞ!
もちろん無傷でな! 彼は笑顔で私に言った。
あぁ。返答はしたが、心の奥底に不安がちらついた。
準備が完了し、私は酒を、彼はライターを持った。
数少ない酒なんだ。大切に使えよ!
トレタが冗談めかして言う。
コンシと私は軽くあしらい洞窟に入る。
洞窟は薄暗いが、外の明るさでギリギリ前が見える。
しばらく歩くとバッタがまわりにちらほら見られる。昆虫之王のいる所までもうすぐだろう。
羽が擦れる大きな音が聞こえてきた。
すぐそこにいるのだろう。
私はコンシと顔を見合わせて頷きあう。
私は合図をし、酒の入った瓶を2本投げつける。
だが、それに気づき昆虫之王が飛んでくる。
コンシは急いでライターを投げつける。
バンッ 火が巨体を覆うようにしてついた。
しかし、その大きな火は近づいてくる。
私とコンシは出口をめがけて急いで走る。
出口はもうすぐだ。
カサカサ 何の音かすぐには理解できなかった。
気づいた時には目の前に小さなバッタが大量に現れた。
これらは意思疎通をしていたのだ。
このままだと私達は死んでしまう。
その時、バッタ達が私の前を通り過ぎる。
コンシが予備のライターを使いバッタを集めたのだ。
逃げろ!! コンシが気迫を感じさせる声で叫ぶ。
お前は生きろ!!
コンシはさっきより大きな声で叫ぶ。
私は走った。理由もわからず走った。
涙が止まらない。
出口を出て振り返った時にはもう
彼の姿は見えなかった…




