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設定資料:季節、暦と時系列※ネタバレ注意

【季節】

 西方世界の大部分は季節の移り変わりがはっきりしていて、大きく5つの季節に分けられる。これを「五季」という。

 なお地球の3月が正月(新年)に相当する。


花季(かき)(春)

新年から暖かくなるまでの約2ヶ月。花が咲き新芽が芽吹く命の季節。

雨季(うき)(梅雨)

雨が集中的に降る約2ヶ月。花季に芽吹いた芽が伸びて葉になり大きく成長する。

暑季(しょき)(夏)

雨季終わりからの暑い約3ヶ月。陽神の活動が強まり生命が躍動する季節。

稔季(ねんき)(秋)

暑季に成長した動植物が実る(稔る)季節で、約2ヶ月。人間を含め全ての動物はこの時季に冬支度に追われる。

寒季(かんき)(冬)

陽神の活動が弱まり寒さに凍える約3ヶ月。地域によっては寒季が約半年に及ぶこともあるという。



【暦】

 現在の暦を「フェル」といい、年もまた「フェル」という。よって1年経つごとにフェル(暦)が加算されていく。作中の年代、つまりシャルルがブランディーヌに対して婚約破棄したのはフェル暦675年。

 なお暦は世界全体で共通。西方世界では神教の巫女に神託が降って暦の交代が行われる。ひとつの暦はおよそ千年ほどで、次の暦ではまた元年から数え直す。


※作中で誤って「シェル暦676年」と表記していて修正しました。「シェル暦」は作中の時代から見て400年ほど未来(・・)(フェル暦の次がシェル暦)になります(爆)。

未発表作でシェル暦の時代のものも書いていて、素で混同してましたごめんなさい。



【月】

 1ヶ月は30日固定で、12ヶ月ないし13ヶ月で1年。暦が進めば少しずつ季節とズレが出て来るため、ズレが目立つようになれば適宜「閏月」を挟んでズレを修正する。

 閏月は概ね5〜6年に一度挿入され、その場合はズレが顕著な季節に月がひとつ増やされる。



1月()花季上月(月の名称)(地球暦3月)

・2月:花季下月(同4月)

・3月:雨季上月(同5月)

・4月:雨季下月(同6月)

・5月:暑季上月(同7月)

・6月:暑季中月(同8月)

・7月:暑季下月(同9月)

・8月:稔季上月(同10月)

・9月:稔季下月(同11月)

・10月:寒季上月(同12月)

・11月:寒季中月(同1月)

・12月:寒季下月(同2月)

・閏月


【週】

 ひと月を三分割したのが週の概念で、それぞれ10日間。呼び方は上週、中週、下週(げしゅう)。大半の仕事では週に1日ないし2日の休養日が設けられるが、全員が同じ日に一度に休むのかローテーションで仕事そのものを切らさないのかは職業によって異なる。


【日】

 1日の概念としては「日の出」から「日没」まで。それ以降の夜の時間は「夜」と呼ばれ、「日」とは区別される。

 日の出から陽神(ようしん)(太陽)がもっとも高くなるまでが「朝」で、そこから日没までが「昼」。夕方の概念はなく、日没前後のわずかな時間を「晩」と通称する。そのため日暮れ時の1日最後の食事は「夕食」ではなく「晩食」という。




【作中の時系列】

意外とややこしいので簡潔にまとめてみました。

作中に出てこなかった人や出来事もしれっと書いてあります。

※書き上げてから整理したので、もしかすると矛盾があるかも知れません。


637年

・ブロイス南部の片田舎で男爵家に三女が誕生。


651年

・男爵家三女(14)、父の命令で婚約詐欺に加担する。


652年

[雨季]

・男爵家三女(15)、結婚前日に冒険者崩れに引き渡され奴隷として売られ、国境を越えてアルトマイヤー伯爵に助け出されてロッチンマイヤー子爵家の養子となる。


653年

・ロッチンマイヤー(16)、アルトマイヤー伯爵家長男(現アルトマイヤー伯爵)に求婚され承諾。


654年

[稔季]

・ロッチンマイヤー(17)の長男フィデリオ誕生。


655年

[花季]

・アンリ41世の第一王子レオナール誕生。


656年

[寒季]

・ロッチンマイヤー(19)の次男ラルフ誕生。


659年

[雨季]

・アンリ41世の第二王子シャルル誕生。

[暑季]

・アクイタニア公爵家令嬢ブランディーヌ誕生。

・ノルマンド公爵家令嬢レティシア誕生。


660年

[花季]

・リュシオ男爵家令嬢コリンヌ誕生。


661年

[暑季]

・アンリ41世の第三王子ローラン誕生。


669年

[花季]

・ブランディーヌ(10)、第二王子の婚約者に決定。


672年

[花季]

・シャルル、ブランディーヌ、エドモン、ベルナール、オーギュスト(いずれも13)らが国立学園入学。


673年

[花季]

・コリンヌ、アルメル(いずれも13)らが国立学園入学。


674年

[花季]

・ローラン(13)が国立学園入学。



675年【本編の婚約破棄騒動】

[花季]

・国立学園の卒業パーティーで第二王子シャルル(16)が婚約者ブランディーヌ(16)に対して婚約破棄。

・お試し王子妃教育の結果、コリンヌ(15)は罪を認めて賠償支払いに同意、学園を退学になる。

・ローラン(14)とブランディーヌが婚約。

・コリンヌがブランディーヌ付きの侍女になる。

[寒季]

・コリンヌ、護衛騎士ラルフ(19)に口説き落とされる。


676年

[花季]

・ラルフ(20)がウェルジー男爵を継承。

・コリンヌ(16)に対してロッチンマイヤーの後継者教育開始。


677年

[花季]

・第二王子ローラン(16)が学園卒業。

・ラルフ(21)とコリンヌ(17)が婚約。

[暑季]

・王太子妃ジェニファー(20)の懐妊発表。

・オーレリア(23)が侯爵家嫡男と電撃結婚。

[稔季]

・第二王子ローランとブランディーヌ(18)が結婚。

[寒季]

・モロー子爵家令嬢アルメル(17)が婚約、翌年結婚。


678年

[花季]

・ラルフ(22)とコリンヌ(18)が結婚。

[雨季]

・レティシア(19)とアンドレ(39)が結婚。

[暑季]

・王太子レオナール(23)と妃ジェニファー(21)の長女フランシーヌが誕生。


679年

[花季]

・ローラン(18)とブランディーヌ(20)の長女ルージュが誕生。

[稔季]

・オーレリア(25)の長男が誕生。


680年

[花季]

・コリンヌ(20)の後継者教育が修了。

[雨季]

・王太子レオナール(25)と妃ジェニファー(23)に長男フィリップが誕生。


681年

[花季]

・ラルフ(25)がアルトマイヤー伯爵を継承、コリンヌ(21)が伯爵夫人に。

[暑季]

・オーレリア(27)に長女アリアンヌが誕生。


682年

[花季]

・レオナール(26)とジェニファー(24)の次男ラウールが誕生。

[暑季]

・男爵家令嬢エロイーズが誕生。

[稔季]

・ローラン(21)とブランディーヌ(23)の長男ブロンが誕生。

[寒季]

・アルトマイヤー伯爵家に長女ノエルが誕生。


684年

[花季]

・フランシーヌ(6)の王女教育開始、アルトマイヤー伯爵夫人(24)が王女教育を担当。

[雨季]

・アルトマイヤー伯爵家に長男クリストフが誕生。


685年

[花季]

・王太子レオナール(30)が即位、新国王レオナール42世となる。それに伴い第二王子ローラン(24)は王弟に、王子シャルル(26)は臣籍降下してヴァロワ公爵家を立ち上げる。


686年

[花季]

・フィリップ(6)の王子教育開始、アルトマイヤー伯爵夫人(26)が王子教育を担当。


687年

[花季]

・アリアンヌ(6)が王子妃候補に選出。アルトマイヤー伯爵夫人(27)の担当で王子妃教育開始。


688年

[花季]

・ラウール(6)の王子教育開始、アルトマイヤー伯爵夫人(28)が王子教育を担当。


690年

[花季]

・アルトマイヤー伯爵家に次男ヴィクトルが誕生。


691年

[花季]

・アリアンヌ(10)が第一王子の婚約者に決定。


692年

[花季]

・アルトマイヤー伯爵家に次女イザベルが誕生。


693年

[花季]

・フィリップ(13)が国立学園入学。


694年

[花季]

・アリアンヌ(13)が国立学園入学。


695年

[花季]

・ラウール(13)、エロイーズ(13)が国立学園入学。

[寒季]

・アルトマイヤー伯爵夫人(35)がルテティア国立学園の学園長に就任。


696年【エピローグ】

[花季]

・フィリップ(16)が学園の卒業パーティーでアリアンヌ(15)に婚約破棄宣言、学園長アルトマイヤー伯爵夫人(36)がエロイーズ(14)にお試し王子妃教育開催を宣言。




【時系列の補足】

・レティシアが王族の婚約者にならなかったのは血が近いから。父方の祖父がルイ40世でその王妃がノルマンド公爵家の公女、レオナールやシャルルはレティシアから見て従兄弟に当たる。ちなみに母はリュクサンブール大公家の公女。


・レオナールとジェニファーの結婚から長女出産まで3年もかかったのは、ジェニファーの王太子妃教育が優先されたため。


・オーレリアは暑季のはじめに出会って暑季の終わりに結婚。まさにひと夏の故意、じゃないや恋。

なお彼女が貴族としては晩婚だったにも関わらず子を産むのがさらに遅れたのは、旦那とあまりにラブラブすぎてふたりっきり(・・・・・・)の時間(・・・)を欲しがったため。旦那の方も全くの同意で、家中からは早よ後継ぎ作れとせっつかれていたのに全て黙殺したとか。強い。


・王弟ローランは、というかその家族はローランの子まで王族扱いで継承権を持つ。その下の世代からは臣籍降下なりして王族から外れる事になる(ただし“王家宗族”として遇される)。

この慣例により、レティシア(王の孫)も王族扱いで王位継承権を持っている。


・王太子妃ジェニファーは夫レオナールの即位に合わせて名前を西部ガロマンス語系ガリオン語読みの「ジュヌヴィエーヴ」に変更。変えたのは読み方だけ。

ちなみにアンリ41世の王妃アレクサンドリーヌも夫の即位に合わせて出身国アウストリー公国(北部ゲール語系アウストリー語)での読み方である「アレクサンドラ」から変更している。


・コリンヌは男女合わせて4人産んでいるが、いずれも王子教育、王子妃教育の谷間を縫って上手いこと産休している。ラルフ頑張りました。

ちなみに長女ノエル以外の3人は、ブロイスでもガリオンでも読みが変わらない名前を選んで付けている。


・アルトマイヤー伯爵夫人は第一王子フィリップが自分を苦手としていることに気付いていて、婚約者アリアンヌを女性として好いていないことにも気付いていた。国史教育の一環でかつての婚約破棄騒動も教えてはいたが万が一やらかしかねないと危惧していて、国王と相談の上学園長に。

つまりフィリップの企みは半年以上前から関係各位にバレている。

そのため学園長就任前からバルコニーを改装して外階段を増設しており、出ていったはずの大広間にとんぼ返りできたのはその外階段から。


・アリアンヌは教育係のアルトマイヤー伯爵夫人が母の友人と知っていて慕っており、学園長就任も喜んでいる。ピンチに駆けつけてくれたことでますます大好きに。


・フランシーヌとルージュは従姉妹で、マブダチ。「親友」ではなくマブダチ。そしてフィリップは「手のかかるおばかな弟」扱い。

ってそうか、フィリップは物心ついた頃から「強い女たち」に囲まれて苦手意識植え付けられてたわけだ。そりゃ従順なグラマー美少女に懐くのも納得だね!




【ネタ解説】

・コリンヌ

名前の由来は本来は「懲りんぬ」。実際にある名前なので本来褒められたネーミングではないけれど、ちゃんと懲りたし最終的に立派になったのでまあ良しとしよう!(何様)

ちなみにエロイーズもちゃんとある名前。いわゆる「スケヴェニンゲン」系のネタに使われるやつ。


・ロッチンマイヤー

名前は言わずとしれた名作アニメのあの人から。厳しい教師役を思い描いた時にあの人しか出てきませんでした(笑)。

なのに誰ひとりツッコんでくれなかった…orz


ちなみにこの名前は昔遊んだTRPGセッションで友人が作ったキャラ。本来使用許可が要るけど名付けたのは作者だからいっか!(おい)


・みんなー!王子妃になりたいk

これも誰ひとりツッコんでくれなかったネタ。まあ分かる人は年齢がバレますけど(笑)。分かんない人は「ニューヨークへ行きたいか」で検索!

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― 新着の感想 ―
[良い点] 面白くて楽しく読んでたんですが、最後のネタ解説で吹き出してしまい我慢できず感想書いてます(笑) 全部わかるので、作者様は私と同年代くらいでしょうか… ツッコミも何も、完全に途中まであの先生…
[一言] ずっとノリが「ニューヨークへ行きたいか?」に似てると思っていましたが、まさか作者さまがそれを知る年代とは思っておらず、スルーしておりました 笑 一般人参加型のクイズ番組って最近はあまり見な…
[一言] 実は「王子妃になりたいk」には(そんなバラエティーなノリで良いのか!?)とすごく笑わせていただきました。(ちなみに名前しか知りません) それはともかく完結おめでとうございます!
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