K32 2/7
K32 2/7
今日 この日に 人類の歴史が変わった。
否、変えてやったのだ。
我々 〇〇研究グループは知っての通りだが 物質的瞬間移動の研究をしている。
所謂「ワープ」である。
この事はこの日記に何回も書いたことだが この際どうでもいい。
私はチームの一員として この事を しっかり残す義務がある。
ワープというと我々が誕生するかなり前の 『フィラデルフィア実験』を思い出してくれるといい。
軍艦が瞬間移動した あの事件である。
記録によると かなり残酷な事件だったようだ。
そのせいか 我々は実験に関しては 色々と制限がかかった。
(フィラデルフィアの事件に関しては のちに書く。)
だがその制限の中で五年前に 大発見をした。
なんと大きな電磁力等を 使わずに、不可視化に成功したのである。
地下深くに眠る放射性廃棄物に磁気をあて 様々な工夫してみた所、その時に使った遠距離操作システムの位置情報が消失したのである。
詳細は K27 4/12の日記を見て欲しい。
まぁ、要約するとワープに関わることが 核ゴミに磁石をあてたら 起こったということだ。
我々は その発見を極秘で研究し続けた。
もし公開したら マスコミなどで実験に影響が出る可能性があるからだ。
それでも この現象を発見してから 今日まで かなりの事が 解明できた。
もし気になるのであれば これも過去の日記を見て欲しい。
さて、今日のことについて書こう。
今日は 実験の最終段階
ワープホールの作成実験の実行日だった。
もちろんフィラデルフィア実験の悲劇の心配はない。
内容は ある特定の状態の時に 放射性廃棄物に例の磁気を当てるものだ。
さらに 例え不安定なワープだとしても死者は出ないように 作業員はロボットで行った。
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こんな言い回しをしているんだ。
想像つくだろう。
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そう結果は成功であった。
実験対象の位置反応が移動するのを確認できた。
目の前で(とは言ってもモニター越しだが)対象が消えたのだ。
衛生を利用したGPSは 約2,700km離れた海上に移動したことを示した。
我々は成功した
人類初の意図的物質移動に成功したのであった。