表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/4

2

翌朝、風呂に入り、早めに着替えて家を出る。食卓には一人分の朝食と書き置きを残しておいた。


俺は朝から学校、夕方からはバイトに行かなくてはならないので、家に到着するのは早くて23時。その頃にはもうあの男はいなくなっているだろう。


これでいいのだ。

眠れずにいた昨夜一晩中、考えていた。無理に忘れようと思っても、忘れることができないのであれば、物理的に距離をとって心をじっくりと引き離していくしか方法はないのだ。既に自分の力では引き返せない位置まできてしまっている。時間に解決してもらう他に道はない。


予測通り、帰路につけたのは22時半。ここからトボトボと歩いて家に着くのは23時ちょうどくらい。帰りにコンビニでも寄って行こうか。出来合いの惣菜を買って、インスタントのスープと、白米を盛ればそれなりの食事ができる。一人暮らしの大学生というよりは、独身のサラリーマンといった生活だが、存外嫌いじゃない。


イカげその唐揚げとチキンカツを1パックずつ買って、またトボトボと歩く。予定より10分遅く家に着き、覗くと部屋の明かりは消えていた。これでいいんだ、と誰にいうでもなく呟く。


「・・ただいま。」


玄関のライトをつけると少し大きめの靴があった。まさか。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ