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Jewel  作者: 詩音
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第九十一話 車窓が止める瞬間(とき)

初めて読み来たよって方も、また読み来たよって方も、詩音と申します。


この作品は生成AIを活用して書いております。


今回の話は前回の話の続きとなっております。


新幹線は高い唸りを残したまま、ゆっくりと速度を落とし始めていた。


窓の外では、古い瓦屋根の町並みとガラス張りの新しいビルが不思議な並び方をしていて、さっきまで線のように流れていた景色が、少しずつ形を保ち始めている。


もうすぐだ、と――

車窓の向こうの景色が、静かに知らせてくるようだった。


「……あっ」


美月は思わず、小さく声をこぼした。


建物の隙間から、五重塔が一瞬だけ姿を見せる。


けれど次の瞬間には、もう後ろへと流れていった。


(今、見えた……)


胸の奥が、ふわっと軽くなる。


修学旅行のしおりで何度も眺めた写真よりも、ずっと近くて、ずっと速い。


本物の景色が、ほんの一瞬だけ目の前を通り過ぎた。


美月は誰にも気づかれないように、そっと口元を緩めた。


そのとき――


「ねぇ、日向ちゃん! 見て見て! あのタワー!」


葵が勢いよく身を乗り出し、窓の外を指さした。


「なんかさ! ロウソクみたいじゃない?」


「……うん。ほんとだね」


日向は落ち着いた声でうなずき、葵の指先の先にある景色をゆっくりと目で追う。


尖った塔の形。


空へ向かって細く伸びる輪郭。


遠くから見れば、確かにロウソクの炎のようにも見えた。


日向の瞳には、景色と同じくらい――

はしゃいでいる葵の様子も映っている。


すると、後ろの席から同じ班の子がひょいと顔を出した。


「葵ちゃん、それね。ロウソクじゃなくて、灯台がモチーフらしいよ」


「えっ、そうなの?」


葵は少し照れたように頬をかく。


「でもさ、どう見てもロウソクじゃない?」


納得できない、と言いたげに唇を尖らせた。


その様子を見て、日向はバッグからガイドブックを取り出す。


落ち着いた手つきでページをめくり、すぐに目的の場所を見つけた。


「ほら、ここ」


日向はそっとページを指差す。


「灯台がモチーフ、って書いてあるよ」


「……あ、ほんとだ」


葵は身を乗り出してページをのぞき込み、真剣な顔で文字を追う。


しばらくして、ふっと肩の力を抜いた。


「そっかぁ……灯台なんだ」


少し笑って言う。


「ロウソクじゃなかった」


その様子を見て、美月はまた小さく笑った。


葵らしいな、と思う。


思ったことを、そのまま口にする。


そして、間違えても――すぐ笑ってしまう。


こうして笑い合える時間も、この旅の一部みたいで。


美月の胸の奥が、少しだけ温かくなった。


やがて、窓の外に駅のホームがはっきりと見え始める。


減速する車体。

低く響くブレーキの音。


到着を告げるアナウンスが車内に流れ、空気がふっと一度だけ揺れた。


(ほんとに、着くんだ……)


美月はもう一度、名残を確かめるように窓の外へ視線を戻す。


さっきまで流れていた景色が、今はゆっくりと形を取り戻していく。


止まりかけた車窓の向こうに、これから歩く街が確かに待っていた。


その実感が、静かに胸の中へ広がっていく。


「なぁ。そろそろ降りるぞ。準備しとけ」


悠人が淡々と声をかけた。


大きな声ではないのに、不思議と周りにすっと届く言い方だった。


「あっ……うん。そうだね」


美月は小さくうなずく。


窓から名残惜しそうに目を離し、足元の荷物へ手を伸ばした。


すると――


「ねぇ、みんな! そろそろ降りる準備しよ!」


葵が思い出したように声を上げる。


その直後、日向が穏やかに言った。


「大丈夫だよ、葵ちゃん」


やわらかな声だった。


「さっき悠人くんが言ってくれてたから。もうみんな準備してるよ」


「えっ、そうなの?」


葵は少し照れたように頬をかく。


同じ班の子が笑いながらうなずいた。


「うん、そうだよ」


そのやり取りを見て、美月は「ふふっ」と控えめに笑う。


「……葵、しっかりしろよ」


悠人が小さく息をつくように言った。


すると日向が、静かに視線を向ける。


「悠人くんも、だよ」


やわらかな声だった。


責める響きではない。


ただ、静かに事実を差し出すような口調。


「美月ちゃんに、けっこう頼ってるよね。ちゃんと分かってる?」


「……それは……」


悠人は言葉に詰まり、ばつが悪そうに頬をかく。


その様子に、班のみんなから小さな笑い声が広がった。


日向はふっと表情を緩め、葵へ視線を向ける。


「葵ちゃん、荷物はちゃんと持った?」


「うん! だいじょうぶ!」


葵は元気よくうなずく。


「ちょっとドキドキするけど!」


その無邪気な様子に、美月は小さく微笑んだ。


葵らしいな、と少し安心する。


悠人はそんな二人を、淡々と――

けれど、どこか優しい目で見つめていた。


高揚と名残を胸に抱えたまま。


新幹線は静かに、京都駅のホームへと滑り込んでいった。


初めて読み来たよって方も、また読み来たよって方も、詩音と申します。


この作品は生成AIを活用して書いております。


あの、後書きから読むって方っていられます?

ただ、なんとなく聞いているだけなので、あまり気にしないで下さいね。


先ず、前回の話で見える風景が大井川から富士山って書いてましたけど、実際には富士山から大井川なので、それに改稿を致しました。


それ伴い、少し追加した箇所はありますけど、それ以外には内容の変更はありません。


じゃ、今回の話に触れますね。


葵たちの修学旅行先は最後の行に京都駅って書いてあるように、京都です。


ホームに着く直前に葵が見てるのと、美月が見てるものとの違いで分かるようにしてますけどね。


次回は京都駅に到着した新幹線の車内の様子から京都駅のホームへと降り立つまでの話になります。


初めて読んで下さっている方も、また読んで下さっている方も、この作品を読んで下さって心より感謝を申し上げます。


スローな進み方のこの作品ですけど、これから先も葵たちの成長を温かい目で見守って下されば嬉しく思います。


千葉県で豪雨が降ったように、おかしな天気が続くかも知れませんからくれぐれも天気には気をつけて下さいね。


また、後書きの方が本編よりも長いのかな?


では、次回の更新の日まで、それでは、ごきげんよう。


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