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もったいない

その日、廃墟となったとある建物の上で冷たい外の風を浴びていた。

「つかれちゃったんです、どうか許して下さい神様」

神様にそう願い、身を乗り出す。

まるで、羽が生えた鳥のように腕を広げ 全部が終わるのを待つ数秒間。


はは、怖いなぁ。本当に戻れなくなる、もっと自分を出せたらよかったなあ……


そっと目をつぶる。

そして目を開けた。


私は身を乗り出した建物よりも遥かに高い空で、まるで鳥のように飛んでいた。


「え…?どうして。……ああ!!すごい!!死んじゃったのかな!?だからこんな…空を飛べるんだ。嬉しい、最後にこんなサプライズだなんて。ありがとう神様」


神様からの最後のサプライズを満喫するかのように、腕を羽のようにパタパタと動かした。


「動かないでください~……!!」


声が聞こえた。

「神様!?神様なのね!! どこにいるんですか、ありがとうを伝えたいんです」


「神様じゃないです~……貴方の事持ち上げるのとっても大変なんです‼️ 」


「ああ!私のこと支えて下さってたんですね、ごめんなさい。でもほんとうに……」


「手を出してください!!!」


話を遮るかのように、空に響き渡る大きな声で神様だと思う存在は叫んだ。

突然の事で、パタパタと遊んでいた腕を真っ直ぐにピーンと伸ばす。


「神様…!!」


「ありがとうございます……!そして、私は天使ですからね」


「天使……!!」


そうすると天使と名乗る者は、片方、片方私の手を握り赤くキラキラとした翼をバサッと動かして私の目の前に翼を使い飛んできた。


「すごく綺麗……天使様私に最後のサプライズをありがとうございます」


「貴方は最後は迎えてないですよ。お話をしましょう?」


天使は私の手の甲にキスをした。

ドキッとした、あまりにも美しかったから。


天使の美しさにドキドキと心臓が高鳴る中私は 天使に引かれ、身を投げた建物に戻ってきた。

「…ねえ天使様。どうしてさっき私の手にキスをしたの」

「貴方が勿体ない事を言うからです」

「勿体ないこと…?私はただ天使様にサプライズをありがとうを…」

「もう一度言います、あなたは最後の迎えなんて来ていないの。貴方が死のうとしているのがもったいないと思ったの。神様もそう言ってましたよ。」


ヒュっと息を飲み込んだ。


「え……私まだ生きてしまってるってこと……。天使様ねえ嫌だ、どうしてそんな!!」


頭が重たい 視界がグルグルと気持ちが悪くなる。

どうして、やっと……やっと。


「…!! 落ち着いてください!息を吸って 大丈夫、大丈夫。」


「ヒューヒューヒュー」


「大丈夫、大丈夫。」


天使様は私が落ち着くまで、ずっとずっと背中を撫でてくれた。


「天使様……私疲れちゃったんです。ここには…居たくない!」


「それなら……"私"と同棲始めませんか?」


天使はこちらをみて、ニカッと笑った。


「遠く高く眩しい天使へ」をお読み頂きありがとうございますᵕ̈*

まだ 至らない点もあると思いますが、温かく見守って下さいますと嬉しい限りです。


末永くよろしくお願いします(⋆ᴗ͈ˬᴗ͈)”

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