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君は死なない  作者: 秋元智也
49/53

49話

永人の態度は余裕を感じる。

また何か悪いことでも企んでいるのだろうか。


それでもここで終わらせる。

そうしなければ、再び雅人を殺そうとするだろう。


今の雅人には影が居ない。

上田と一緒になったせいで、自衛ができないのだ。


何か不足の事態が起きないようにといつも自分が目を

見張っている。


だから、あまり一人にはさせたくはなかった。

だからと言って、ここに連れて来る勇気もなかった。


きっと傷つけるだけだろうから……。


「悪いが、雅人には合わせられない。もう二度と会わ

 ないで欲しい……」


「おいおい。あいつは俺の弟だぞ?兄弟に会うのに、

 他人の許可がいるのか?」


「そうだ。俺が雅人を護るって決めているから、犯罪

 者を合わせるわけには行かない」


わざと看守にも聞こえるように言った。

もちろん、揉めているように言うのは、この後永人に

は死んでもらうからだった。


それには、ここでしっかり印象づけておく必要があった。


「今はあいつ一人なんだろ?あいつが居なくなれば、俺

 しか後継者は居ないだろ?」


「何を言って………」


「そうだ、この前先に出所した奴に頼んでおいたんだよ。

 俺の弟を殺してくれたら、会社の金を分けてやるって

 さ」


「……なっ」


上田がギッと睨みつけると、影の力を使った。


永人はそのまま笑っていたが、次第に目が虚になってい

くと上田とは真反対の方へと歩き出した。


『誰にも見られないところへ行け』


命令は声にならない声でした。


だから聞かれても、分からない。

今すぐにやらなきゃ行けないのは、会社へ戻る事だった。


止めておいたタクシーに乗って急いで会社へと戻ったの

だった。


車内ではただ着くのを待つ間、冷や汗が身染み出てきた。

胸騒ぎがしてならない。


永人の余裕そうな表情に、早く気づくべきだった。

こんなところに来るんじゃなかった。


雅人のそばを離れるべこではなかった。

影が健在ならそれでもよかった。


が、上田に危害を加えようとしたのが、あいつの間違い

だった。


まさか、雅人に否定されるとは思わなかったのだろう。


そいなった時に、脆くも消えそうになるとは多分知らな

かったはずだ。


多分、上田も……。


必要とされるうちしか生きられない。

多分、この奇跡のような出会いや、存在は雅人自身が無

意識に起こしている事何だろうから。


「早く、早く、着いてくれ……」


ただ、願うしかなかったのだった。

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