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31.意外な結末


切り裂かれた腹部から血と内臓をボタボタと垂れ流しながらゆっくりとこちらに向かって歩いて来る……


迎え撃とうと身構えようとするが、先程の攻撃で全てを出し切り、限界を超えていた俺の身体は動かなかった……


そんな俺を余所に一歩一歩近づいて来る

魔獣。


(動け……動け動け動けぇえええ!!!)


心でどれだけ叫んでも身体はピクリとも反応しない……


いよいよ魔獣は目の前まで接近し、角で俺の身体をなぎ払おうと首を横に振った……


「……クソがっ」


その悪態は目の前のしぶとい魔獣に対して言ったのか、それとも詰めの甘い自分に対して言ったのはもう分からない……


死を悟ったその時だった。


「アイシクルスピアっ!!」


聞き覚えのある声と共に地面から突き出した氷の槍で魔獣は串刺しとなった。


その光景を見て全てを理解した。そしてもう一つの聞き慣れた声が近づいてくるのに気付く。


「クライドっ!! 大丈夫!?」


そう叫びながらシルフィーが泣きそうな顔で飛び付いてきた。

そう、シルフィーは逃げたり隠れたりしていた訳じゃ無くエリーナを呼びに行っていたのだ。そう言えば戦闘が始まる前に何か叫んでいたがアレはエリーナを呼んで来るって言ってたのか。


今更になってその時の事を思い出し安心してその場にへたりこんでしまった。


「助かったよ、シルフィー……ありがとな……ンがっ!」


言葉を発するだけでも激痛が走る……


「怪我? 何処怪我してるの? 直ぐに治癒魔法かけるからっ!」


「あぁ……えっと、右腕と……肋骨やっちゃったかも……」


そう言うとシルフィーは慌てて俺の脇腹に手を充て治癒魔法をかけてくれた。


「ホントすぐ無茶するんだからっ! でも魔獣相手にこれくらいの怪我で済んで良かったよ……」


シルフィーの目にはうっすら涙が浮かんでいた。


「言ったろ? 魔法の威力も上がったし、なんとかなるってさ……」


シルフィーとそんなやり取りをしている所にエリーナがゆっくりと歩み寄ってきた。


そう言えばエリーナは俺の成長をどう思っているだろうか?


そもそも俺はエリーナに認めて貰いたい気持ちもあって魔獣と対峙したのだ。最後の最後で危ない目にはあったものの、あと一歩の所まで追い詰めたのだ、多少は褒めてくれるんじゃ無いだろうか? いや、あのエリーナの事だ、詰めが甘いと鼻で笑われるだろうか……


そんな事を考えているとエリーナは俺の前で立ち止まる。


「師匠、最後助けて頂きありがとうご……」


エリーナに対し、助けて貰った礼を言おうとした時だった。俺の言葉を遮るが如く


パシーーーンっ!!


辺り一帯に乾いた音が響き渡る……


突然の出来事に何が起こったのか理解出来ずにいた。


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