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28.戦闘開始


シルフィーに言われるまでも無く目の前の魔獣は絶対に相手にしてはいけない存在という事が分かる……

俺の生存本能がレッドアラームを鳴らしまくり全力で逃げろと警告してくる。


だが引かない! ここでこの魔獣を倒し、この数日で成長したと言う所を証明したかった。


「シルフィー! 下がってろっ!! 」


そう言ってシルフィーを下がらせると、シルフィーは何か叫んでいた様だったが目の前の魔獣に集中して気にしてられなかった。


一瞬でも気を緩めれば恐怖に支配され動けなくなりそうな程の威圧感。


だが、その魔獣は動く様子はない。こちらの出方を伺っているのだろうか?


ならばこちらから先手を打つ!


「ウィンドカッターー!」


三つの真空の刃を魔獣目掛けて放つ。


この攻撃で相手を倒せるとは思っては無いが、この数週間で上がった魔法の威力がこの魔獣に通用するかの確認の意味を込めた攻撃だ。


もし、この攻撃で傷一つ付かない様な相手ならばもう全力で逃げるしかないのだが……


そして俺の魔法攻撃が当たると思ったその瞬間だった、魔獣の姿が突然消えた!


俺が放った攻撃が虚しく魔獣がいた場所の後方の木々を切り裂く


「なっ! 消え……」


俺の言葉を言い終えるより早く、魔獣は『ドンッ!!』という地響きの音と共に突如として 目の前に現れ、そして頭に生えている鋭い角で今にも俺の心臓を貫こうとしていた。


(えっ! はっ? ヤバイ! ヤバイ! ヤバイ!! 死ぬ、死ぬ、死ぬ、死ぬ、死ぬ、考えろ! 回避、回避っ!!)


「サディンウィンドウっ!!」


俺は咄嗟に自分自身の身体に突風の魔法を放ち、後方へと吹き飛ぶ


「がはっ!!」


咄嗟の回避行動であったために魔力の加減が全く出来ず、ほぼ全力の魔法を自分で喰らう事となった。おかげでなんとか心臓を抉られる事からは避けられたが、かなりのダメージを受けた。


「ゲホッ、ゲホッ、魔法の威力が上がったかの検証を自分の体で確かめる事になるとはなんとも間抜けな話だな……」


魔獣の方を見るとまるで「まだやるかい?」とでも言わんばかりの表情でこちらを見つめている。


縄張りから出て行けば見逃してやろうとでもいった雰囲気だった。


「舐めやがって……やってやろうじゃない……」


しかし、あの間合いをどうやって瞬時に詰めた? 現れた時の地響きから考えてジャンプしてきたのか?

予備動作など、ほとんど感じなかった。対応てきるか? いや、出来なきゃ死ぬだけだ。


先程の攻撃を躱した動きから見て俊敏なあの魔獣に遠距離からの攻撃は当たる気がしない。ならば接近して来た所へのカウンター攻撃に狙いを切り替える。


俺はナイフを抜き風魔法を付与する。このやり方は薬品作りの合間に密かに練習していたものだが、ただ、まだ完全に習得しきれてない為、威力や精度にバラつきがありこの実戦で使えるかは出たとこ勝負である。


ナイフを構え魔獣と対峙すると今度は魔獣が先に動いた。


左右に移動しながら俺に向かって突進してくる。


「速っ……」


その動きはまるで左右に瞬間移動してるのかと錯覚してしまうほどの速さだった。しかし、自分に対して向かって来るのが分かっている以上なんとか対応出来るはずだ。


自分の腹部を狙ってきた角の攻撃をギリギリの所で躱す。


「っぶねぇ!!!」


攻撃を躱された魔獣は勢いそのままに通り過ぎて行く。そして魔獣は俺のいた場所の後方にある大木に角を突き刺し、その状態で動きが止まっていた。


「プギャーっ!! 間抜けめっ! 俺が楽にしてやんよっ」


思いもよらぬ好機に俺は魔獣に一撃を与えようと近づこうとしたその時だった。


メキメキ……バキバキバキバキッブチブチブチブチブチ!!!!


「おい……おいおいおいおい……嘘だろ、嘘だろ嘘だろっ!!」


魔獣は角を大木に刺したまま、十数メートルはある大木を根ごと引きちぎり持ち上げたのだ……


「冗談にも程ってもんがあんだろ……」


慌てて魔獣との距離を取り、目の前で起こっている余りにも現実離れした光景を呆然と眺める。


魔獣はまるで何事も無かったかの様に巨木を角に突き刺したまま顔を上げたかと思うと、「ブンッ」と無造作に首を横に振り、角に刺さっていた大木をこちらに向け投げつけてきた。


「うへっ! マジかよっ!」


呆然と立ち尽くしていた俺は慌てて身を屈め飛んで来た巨木を躱す。頭上スレスレをジャンボジェットが通り過ぎたかの様な感覚に背筋が凍る。


メキメキッ!! バキバキバキバキッ!!


辺り一帯の木々をなぎ倒しながら巨木は吹き飛んで行った。


「洒落になんねーな、おいっ!!」


なんとか反撃をしたい所だがこちらの攻撃の隙を与えない動きに反撃の糸口が見当たらない……


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