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起請文シリーズ

起請文が紡ぐ縁 裏話 ~用語解説とあれこれ~

よろしければ、拙作 起請文が紡ぐ縁と合わせてお読みくださいm(_ _)m


 拙作、起請文が紡ぐ縁、読んで頂きありがとうございますm(_ _)m

 こちらはタイトルの通り、裏話や、江戸風俗に因んだ作中の用語などの解説をしていきます。


 さて、このお話、なろう内で神社で烏が巣を作って子育てしている所でお婆さんが襲われ間一髪だった、という内容のエッセイに「神社で烏って起請文を思い出すな」と思ったのが始まりでした。

 そのエッセイの作者様とは有り難いことに仲良くさせて貰っております。


 では、用語解説&設定解説


1 起請文

 タイトルにもなっていますが、正式には熊野牛王符、今回のように裏に起請文(きしょうもん)を書いた場合は熊野誓紙と言います。

 熊野牛王符は熊野三山や各地の熊野大社で配られる護符のことです、護符として戸口などに貼っても使えますが、裏に誓約(起請文)を書いて熊野権現に誓願をたてると熊野誓紙となります。

 作中では語呂が良いため起請文で通しました。

 この熊野誓紙、誓願を立てたさい、熊野権現の使いである烏の魂を縛ります、見事に誓いが守られれば烏は解放されますが、破られると誓約者本人と烏が地獄に堕ちるとされました。

 本作のように江戸遊女が身請けの誓いに使うことは多かったようで、吉原の禁則事項に起請文の乱発があったそうですf(^_^;

 本作では誓いは破られてはいないが死別により無効となるはずだった所に、入水自殺の前、来世でと裏書きが書き足されたことで魂が解放されなかったという解釈をしています。

 熊野権現はそれでも我が身より、二人の来世の幸せを願う烏に報いたというお話ですね。実は烏が主人公です(笑)


2 大川と猪牙船

 大川は現在の隅田川ですね。

 荒川水系隅田川で浅草寺あたりの吾妻橋周辺から下流が主にこう呼ばれました。

 猪牙船 水運が盛んだった江戸において、渡しに使われる小舟で、船首が細く猪の牙のような形をしており、小回りや速度に優れていました。

 また、本作のように吉原へ向かう客が多く利用したことも有名ですね。


3 本所深川

 本所は現在の墨田区、深川は江東区をさします。

 本作では語呂の良さと、何となくその辺にあったということで本所深川と繋げています。

 火事が多く人口増加も著しい江戸では木材需要は常にあったため、材木問屋は多かったわけですが、明暦の大火以降、消火を容易にするために深川の大川沿いへと移転がなされました。


4 中見世 散茶 大門

 江戸吉原の風俗に由来する言葉です。

 中見世は遊廓の格を示すもので、大見世、中見世、小見世とありました。この3つが公式に江戸幕府に認められたもので、この下には非公認の切見世もありました。

 散茶は遊女の格を示すもので、下から端女郎、局女郎、散茶女郎、格子女郎、大夫となります。遊女候補である禿(かむろ)から客のとれる新造(しんぞう)に上がるとまずは端女郎から始まり上がっていきます。

 ただ先にあげた明暦の大火以降、半端な売上しか取れない端女郎はなくなっていきました。

 大門は吉原唯一の出入口ですね、こちらも明暦の大火で日本橋付近から浅草寺裏手の人工の浮島に移転したわけですが、ここは出入の門が一ヵ所のみの陸の孤島でした。

 

 設定について

 今回は講壇や浄瑠璃のような語り口調の三人称を意識しまして、中盤以降、烏の語りがメインとなる展開にしました。

 起請文って面白い題材だと思う反面、上客を繋ぎ止めるために使ったり、遊女をその気にさせるのに使ったりと、わりかしゲスな使われ方もしてて、烏さん無駄死にだな~と、それでも誓いに縛られる烏さんにも矜持や信念、情があって、粋なところもあるってのを書きたかったので、本作は大変、気に入っています。


続編など構想出来ればつくります。


お読みくださりありがとうございますm(_ _)m

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