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最弱ランクの最強剣士  作者: 暇な大学生
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1章 校内戦①

1章 校内戦①


「新入生代表 1年b組 青葉彪吾、前へ」

司会の先生に呼ばれ、俺は前の壇上にたち、挨拶を述べる。流石に320人も新入生がいると壮観な光景だなと思いながら、つつがなく挨拶を終えた。


「彪吾、お前新入生代表なら先に言えよな〜」 

「いや、驚かせてやりたかったんだよ翔太をさ」 

俺の隣でベソをかいているのは、小学校からの腐れ縁の日向翔太だ。悪友と呼ぶにふさわしい野郎だが一番ノリもあい頼りにはしている。


「そういえばさ、彪吾能力何ランクだった?」

「それが聞いてくれよ、Dランクだった。」

「え、マジ?」  「マジもマジ」 「最底辺じゃん」 「いうな」


ここから前途多難だが幸せだった俺の3年間の高校生活が幕を開けることになる。


「能力」 これが人間に備わったのはおよそ18年前からと言われている。突如様々な人たちが不思議な力を使い始め後にこの不思議な力が「能力」と名付けられるようになった。この「能力」は全ての人々に発現し各国では対応に追われ、約16年前、国際能力機関(通称WAO)が生まれるまでになった。また「能力」はS~Dまでのランクに分けられており、その基準は、「危険性」 「適用範囲」 「希少性」で分けられている。全員が違う能力という訳ではなく、同じ能力の者もおり、また分類では一緒のカテゴライズになるなど、珍しくないものはランクが下がる傾向にある。


しかし、今に至るまでなぜ能力というものが発現するに至ったかはまだ分かっていない。……



ここは都立光台高校、偏差値は55くらいの高校でどこにでもある普通の高校だ。18年前までと同じく入試の方法は学力試験と内申点なのだが入学してから大きく変わったことが一つだけある。能力検査だ。


主に「能力」は13歳〜15歳の間に発現するため、入学してくる頃にはもう「能力」を使える年頃なのだ。そこで高校に入る段階で能力検査を行い、自分がどんな能力でまたランクはどうなのかを調べてもらうのだ。


「俺、Dランクって一番下じゃん。やばいだろ」

「確かにDランクってあんまり……ってか滅多に聞かねーな」

「けたけた笑いながらいうなよ、落ち込むだろ……そういう翔太はどーだったんだよ」

「俺はBランクだったぜ!」

「あーハイハイ、平凡ね」


俺らのクラスは1年b組だ。1クラス大体40人いる。教室に入ると何やら一際賑やかな団体というか、取り巻きというかまあ、人が集まっている場所があった。その中心を見てみると理由はすぐに分かった。


「え、彪吾やばくねあの子、めっちゃ可愛くね、◯したい。」

「口を閉じとけ、性犯罪者予備軍」


まあ、確かに翔太のいう通りそこには美少女と言っても差し支えのない存在がいた。髪は飲み込まれそうな程の純粋な黒だが、目はくっきり大きく、目の色は少し茶色い。そして整った鼻に触ったらぷるんっとなりそうな唇。胸は高校生ならある方なんじゃないだろうか。なるほど、確かにあれは◯した……、いややめとこう。


「話しかけに行こうぜ彪吾〜」

「いや、あんなか入るのは流石にきついだろ」

「まあ、そうだな〜」


そもそも俺の顔は可もなく不可もなくみたいなそこらへんにいる一般的な男子高校生と言わんばかりの普通の顔なんだ。自分から話しかけられるわけがない。隣にいる翔太はなんかTHEチャラ男みたいな、髪は茶色くて横は刈り上げ、目も大きくなんかいかにも原宿にいそうなイケメンだから、いいかもしれないが。


そんなくだらない話をしていると、先生が入ってきてその美少女の周りにいた奴らも席に戻った。

「これから1年間仲良くするんだぞ〜頼むから問題起こすのだけはやめてくれ。」

といういかにも普通な感じのことをいって挨拶を締めくくったが、強い……少なくともここにいるのはおかしいくらいに強い。名前は五十嵐 達郎か……要注意だな。


そんなこんなであっという間に1日は終わり帰りのホームルームになった。

「え〜1日終わりましたが問題なく終えられてすごいぞお前ら、この調子で頼む。あっ……2週間後に新入生で学内サバイバルあるからちょっとは鍛えてこいよ〜」

いや、まずどんだけ問題起こさせたくないんだよ。てか学内サバイバルって何だよ説明してけやと言いたい気持ちをグッと堪え誰かが質問するのを待ってみたが誰も質問しない。なぜだ??と思い教壇をみるとそれもその筈。いやそりゃ答える本人いなきゃ質問できないわな……先生が1番かえるの早いのかよ


「部活見てくか彪吾?」

「いや、俺は帰る。翔太は何か見に行くのか?」

「バスケ部見たいんだよな〜」

「そっか、じゃ、お先」

「おう、じゃあな〜」

そういえば」、朝先生が今は部活動体験期間だから、色々見学できると言っていたな。まあ帰るけどな。


俺は両親が2人共海外赴任のため一人暮らしをしている。家でやることといっても洗濯に料理、ベットでゴロゴロだけだが、1週間に1度行かなきゃ行けない場所がある。面倒だがこればっかしはしょうがない。でもそこに行く以外は基本的に家でダラダラしたりYouTubeみたりと快適な生活をしている。

「さて、やることも終わったし寝るか」


「師匠!!、行かないで!」

「ごめんね、行かないと……」

「待って!師匠!!」


「はっ……夢か」

久しぶりに見たなこの夢……、もうこんな時間か。学校行かないと。全く朝から嫌な1日だ


「よっ彪吾、あり?寝不足か?顔色良くないぜ」

「あーちょっとな」

「てか翔太、朝からこの騒ぎは何だ?」

「あー部活動の新歓なんだけどさ。みんなあの子目当てだよ」

「なるほどな……」


朝から教室は賑わっていたが、賑わってるのはごく一部。あの美少女の周りだけだ。確かに部活のマネージャーとして入れれば部は賑わうし、華やかになるし目の保養にもなるからな。にしても一部強引な様にも思えるけどな。と思っていると


「ねえ、うちのサッカー部に入ってよ!」

「ええと……もう少し色んな部活動を見たくてその後に検討してみます。」

「じゃあ、今日の放課後連見に来てよ、約束だよ!」

「え?、いやその今日の放課後はちょっと……」

「いいからいいから!!」

「はい、わかりました……」


などど、強引な勧誘が行われていた。しかし先生が教室に入ってきたことにより勧誘をしにきていた先輩たちは自分の教室に帰っていった。


「なあ、今のちょっと強引じゃね?」

「ああ、そうだな」

「放課後様子見に行こうぜ」

「いや、翔太それお前があの子にお近づきになりたいだけだろ?」

「バレたか」

なんて気持ちのいいゲス顔でいうんだろうかこいつは。ある意味尊敬する。

「まあ、気になるし行ってみるか」

「彪吾も気になってるんじゃないかよ」

決して否定はしなかった。


今日の1日も何事もなく終わり、先生が昨日と全く同じ挨拶をしそして同じように消えたのち俺らはサッカー部の放課後練に向かっていた。普通に校庭で練習してる様に見えるけど、あの子はどこに行ったんだろうか。と思っていたら他の女の子と共に校庭の端っこで練習を見にきていた。律儀だなあの子は。好感度がさらに上がった。


「お、いたいたあの子、うひょー何度見ても◯してー」

こいつはそのうち捕まる、俺はこのとき確信した。

「にしても、朝の強引な勧誘と違って、別に普通の練習だな」

「そうだなーまあ特にやばい部って訳でもないんだろ。

と、翔太の会話を受け流していると違和感に気付いた。

何だ?能力が使われているのか?でも校内の能力使用は許可がないと使えないはず……もし許可なく使っていたら風紀委員がすっ飛んでくるらしいからな。


そう、これは入学した後のオリエンテーションで言われたのだが、校内で許可なく能力を使った場合は厳しい罰則が下ることになっており、また能力が使われているのが発覚し次第風紀委員が駆けつけてくるらしいのだが。

風紀委員がくる様子もない。だとしたら使われていないのか?と思ったとき


「彪吾、あの子の周りの女の子校庭の先輩たちに夢中じゃね?」

ん?言われてみれば確かに、いや待てよ、

「翔太、明らかにおかしくないか?」

「何がだ?」

「まだきて数分だ、なのに最初と明らかに様子が違いすぎる。あの子たちももともとそんなに興味はなかったはずなのにだ。」

「言われてみれば確かに……」

翔太も違和感に気づき始めた。そして先輩たちがあの子の方へと近づいていく。それが気になり俺たちも会話が聞こえるところまで近づいていくことにした。


「見にきてくれたんだ、嬉しいね」

「一応言われたので」

「どう?入る気になってくれた?」

「私はその気はあまり無いですが、友達たちは入りたいと言っています」

「それは分かってるんだけどね、んー?おかしいな」

先輩が少し呟く

「効いてないのか?どうなってる、それとも元々こういう態度なのか?」

俺はその言葉を唇の動きから読み取り確信した。この男間違いなく能力を使っていると。だが風紀委員が駆けつけないのがおかしい。そこさえわかれば動き出せるんだがと考えていると


「ねえ、とりあえず友達たちの入部の手続きしたいから、部室行こうかついてきて」

先輩たちはニヤニヤした顔で言っている、そのことに俺は悪い予感を覚え

「翔太、ついていくぞ」

「もち、そのつもりだったぜムッツリ大将!」

誰がムッツリだ、放っとけ


部室に入っていくと鍵をかけた様だ。これはいよいよまずい。さらに近づいて行ったところで

「誰かーーー!!!たすっ……あっ!!」

悲鳴が聞こえたため俺は翔太のことなど忘れ部室のドアを蹴破り侵入。すると服を脱がされそうになっているあの子の姿を確認し近くの男を壁まで蹴飛ばした。


「いってえな……何すんだよ!!!」

男は顔を苦痛に歪め、殺意を持ってこっちを見ている。俺はその視線を気にもとめずにあの子に

「大丈夫か?とりあえずここから出たほうがいい」

「あ、あなたは確かクラスメイトの……」

覚えててくれた、感謝感激雨嵐です。

「そう、悲鳴が聞こえたから助けにきたんだ。外に俺の友達がいる、そいつに保護してもらってくれ。もちろん服は直してね」

まるで仏の様な慈愛に満ちた顔(自称)で言うと外にいた翔太の元に走って行った。しかしあの子だけ、他の女の子たちはまるで動こうとしない。そして俺は部室に入って違和感に気づいた。


「てめえ、勝手な真似してただで済むと思うなよ?」

小悪党にぴったりなセリフをよくもまあここまで吐けるなあと感心しながら、俺はこの部屋を見渡しあるものを探した。


「先輩たちは能力を使ってますよね?」

「はっ、何の根拠があって言ってやがる。風紀委員はきてないぜ?」

「ですね、けど風紀委員はそれぞれ能力探知機をもってますけどあれは能力を使用している人間からでる特殊な電波を探知するもの。でもあれには弱点がある。」

先輩たちの顔色が変わる。

「特定の周波数を出せば能力探知機はジャミングされてうまく機能しなくなるんですよ。でもそのジャミング機能のある機械は一般には出回っていない。だからまさかと思ったんですが、どこで手に入れましたそれ?」

「そんなものねえよ!!」

「じゃあその本棚の後ろにある球体の機会確認してもいいですか?、それジャミングノートですよね?」

「なっ!?!?、どうしてそれを!?」

「前に回収しましたからそれ、てことで先輩たち自首してください風紀委員に」

「ふざけんな!!こいつやっちまえ!」

だからセリフが小悪党すぎる、どうにかしてくれ


「じゃあ遠慮なく、能力も使えることですしね」

俺は能力を発動した、Dランクの能力を。

「何だそれ?おいおいもしかして噂のDランクってお前のことかよ」

ニヤニヤしながら自分の勝ちを疑わずに言ってきた先輩は次の瞬きの後には気を失っていた。それを見ていた周りの先輩たちも各々能力を出そうとして突っ込んできたが、次の瞬間には周りの壁にめり込んでいた。そして俺はことが済んだので風紀委員に通報した。


「彪吾、先輩たちは今は気絶中か?」

「ああ、今は風紀委員につかまって事情聴取中だ。」

俺も少し事情を聞かれたがすぐに正当性を認められ、解放された。風紀委員が話のわかる人でよかったな。

「あ、あのっ!」

振り返るとあの子がいた。どうやらお礼を言いにきたらしい。まあ若干?それ目当てもあったので?嬉しいと言うか?はい、これ目当てでした。


「さっきはありがとうございました!助けてくれてホントに嬉しかったです」

「いえいえ、友達たちは今は保健室にいるから後で行ってくるといいよ」

「はい!でも何で保健室に?」

「精神系の能力を使われていてね、そのメディカルチェック中だよ」

そう、あの先輩たちのリーダーぽかった人の能力は「魅惑」おそらくBランク相当の強さだろうな。そしてジャミングノートで隠蔽して女の子たちをあんなメロメロ状態に魅惑したんだろうな。でもこの子は引っかからなかったな。なぜなのか、わからないけど可愛いし問題ないね!


そう考えていると不意にあの子から

「あ、あのよければお名前をお聞きしていいですか?」

恥ずかしそうに効いてきたので俺も少し照れ臭くなり、ぶっきらぼうに

「同じクラスの青葉彪吾だよ、よろしく」

と言うと彼女は笑い

「私は桜川穂花、よろしくね青葉くん!」


こうして俺はこの3年間の高校生活で1番の出会いをした。










初めて書いて投稿した小説です。お手柔らかに、それからここをよくすると良いなどの意見がもらえるとすごく嬉しいです。これからも続きを書いていきたいのでよかったらよろしくお願いします。

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