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四十 【帰る方法】

 クロウが目覚めた頃、ドクとアンナを含めてリビングでくつろぎ休んでいた。


 クロウの魔力切れや人外殲滅部隊の問題がある中、レイチェル達をどうタスリーフに戻すか話し合っていた。


「あやつの状況次第では魔法は使わせられない。

 俺が送ってやりたいが、俺の魔力量もそろそろ危ういのだ。

 クロウと融合し魔力を補充するか、あのカプセルという物に一晩以上入らないと無理だ」


 レイチェル達を今日中に戻してやりたいが、クロウが目覚めた後に魔法を使わせて良いのかガイアでさえ不明だった。


「大丈夫です、気にしないで下さい。

 帰らなければいけない理由もパーティーがあるということだけなので。

 クロウのこれからの方が気になります」


 レイチェルは今日中に帰れなくても構わない。

 クロウが起きてきても急かさないようにと皆に言って気遣った。

 すると、ドクがリルルとミルルの方を見ながら口を開きだした。


「しかしまぁ、凄いことじゃな〜。

 プラズマ亜空間を魔法で出入り……クロウもそれができるとはのう」


 ドクはクロウの身体能力や特殊能力の覚醒のみに関わっていただけで、魔力に限ってはクロウの体を調べても簡単に理解できるものでもなかった。

 なので空間転移魔法などの話しを聞いて驚くばかり。


 ドクはリルル達に対し「久しいな」と言って少し過去の話しを始めた。

 リルルとミルルがブランドンの元へ来た時、容態を診ていたのはドクだった。

 その時に体を調べてみたものの、龍人は普通の人間と差程大差なく驚いていたようだ。


「あの時はありがとうございました。

 初めはミルルと引き離されて、また何処かへ売られたものだと思ってしまい……まさか保護してもらっていたなんて思いませんでした」


 リルルとミルルは人前に出てしまった事から狙われてしまい、人間に捕まり人身売買されてしまった。


 それを知ったブランドンが間に入り、横取りという形で二人をブランドン本家のアジトで保護していたようだ。

 そしてミルルは人間に負わされた怪我が深かったので、二人は別々の場所で治療を受けていた。


 エドガーは微笑みながらリルルの頭を撫でだす。


「あの時は龍人族と聞いて驚いたが、行き場のなかったお前達はガイアがいなければボスの下で働いてたかもな(笑)

 ガイアがいなければ向こうの世界の入口は分からなかった訳だし、良かったな」


「そうだね……あの後世界を渡ってからも凄いお世話になった。

 ガイア様、本当にありがとうございました」


 リルルとミルルは改めて感謝し、ガイアに礼を言った。


「……」


 するとガイアは、レイチェルの事もあるが、三人をタスリーフに送ったのは自分。

 クロウではなく自分で何とかして三人をあちらの世界へ戻そうと決断。


 しかし、今ある選択肢は二つ。


 可能か不明なのだが、回復中のクロウの身体に入り、多少でも魔力を回復させた後に転移魔法を使う。


 もう一つは、時間がかかってしまうが確実な方法として、世界中の何処かを彷徨うプラズマ亜空間を探索して向かう。


 このどちらかしかガイアの頭の中に出てこなかった。


 すると、恵華が魔法に関して気になることをガイアに問いだした。


「ねぇ、クロ様と融合したまま魔法使うとどうなるの?

 クロ様が魔法を使ったことになるの?それともガイア?」


「!!」


 そうか!

 なぜ忘れていたのか……完全に同期した今ならば、融合した後に俺の意識を表に出せば、クロウの生命力と魔力を全て自由に扱える!

 それに俺があやつの身体で魔法を使えばあやつ自身の魔力の流れが分かるではないか!


 ガイアはクロウと融合して自分の魔力を回復させることしか頭になかった。

 突発的に魔法を使うことができるようになったクロウは、現在どんな事がどれだけ魔力を消費するか分かっていない。

 融合して魔法を使えば、ガイアとクロウの合わさった魔力で安定した魔法が使え、そして魔力消費量も分かる。


「でかしたぞ小娘!早速寝腐っているあの阿呆と融合だ!!」


「その"小娘"やめて!恵華って名前があるの!

 それにクロ様が、自分から起きてくるまで待ってあげてよ」


 ガイアは恵華に止められるが、早く今のクロウの魔力量と転移魔法を使ってどれほど魔力を消費するか試したかった。


 恵華の言うことを聞かずに部屋を出ようとするガイアを次はアンナが止めに入った。


「落ち着いて!分かったわよ……私がクロウの容態を診て決めるわ。

 平気であれば起こしてここへ連れて来るから。

 それで良いでしょ?」


 クロウが完全に生命力が回復していれば連れて来ると言い聞かすと、ガイアは落ち着きソファーに座りこんだ。


 フゥー……ここの男共は何で頭に浮かんだ事をすぐ行動に移すのかしら。


 アンナはため息を吐きながら部屋を出ようとドアを開けた。


 すると……、


「キャーーーー!!」


 アンナは悲鳴を上げて腰を抜かし座り込んでしまった。


 リルルが即座にドアの方へ行き、アンナの肩を掴み部屋に投げ入れて廊下に出て見ると、そこには衣服を下半身に巻き、まるで裸エプロンのような格好をしたクロウの姿が。


「……は?」


 リルルはクロウにイラ立ち、ため息を吐きながら部屋に戻った。


 後ろ姿はケツ丸出しの変態。

 エドガー達も廊下に出て見ると目が点に。

 またかとクリスは笑いながら部屋の中に戻った。


「……!?」


 部屋に投げ入れられたアンナは部屋から出てくるとクロウに駆け寄り腰巻を見た。

 それはまた医療室に掛けておいたアンナの上着だった。


「ねぇ!だから何で私の上着なのよ!!

 あんたの着替えは置いてあったでしょ!?」


「ちょっと、引っ張んなって!見えちまうだろ!見たいんか?(笑)」


[バチーン!]

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