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九 【神使と呪い】

 

「あの方をどこまでご存知で?」


「ほとんど何も。正直何も知らないし、過去に知っていたとしても何も思い出せねぇ。分かる事はあいつが俺の……祖先って言った方が良いのか?そんで今は思念体のみで本体は別にある。悪魔で魔王で神の力を持ってる?ほら、意味わかんねぇ。聞いた話を繋げても分からねぇんだよ」


 クロウは今までにガイアが口に出した話や何気ない言葉を思い出しても理解ができずにいた。

 その中でも魔法をガイアから教わった時に、魔王なのに神の力を持ち合わしているという時点で地球で伝わる神話などからかけ離れているため、何者か分からないとジハードに話す。


「神話ですか……確かに魔族という種族があり、その全てを統べる者が魔王にあたります。ですが、私が慕うあの方は普通の魔王とは異なりますし、そもそも人外種には当てはまりません。なぜなら悪魔であるが悪魔でなく、神であるが神ではないからです」


「へ?どゆこと?」


「あの方は別の世界、世界と言っても全く別の次元宇宙の神直属の使いなのです。私達は"神使(しんし)"と呼んでいました」


 頭がこんがらがるクロウ。

 タスリーフという異世界を知って驚いていたのに、ガイアに関しては別の"宇宙"が出てきてしまった。


「……ってことは何?あいつは別の宇宙の"天使"ってこと?」


「天使?それは地球の神話上で登場する神の使いなのですか?」


 どうやらそのような呼び方をしないようだが、神や天使が住む場所はこちらで認知する"天界"は存在し、そしてまた思い描く場所とは違うようだ。


「あの方は神の子供であるが故に直属の使いとなったのです。それはもう何億年も前の出来事になりますので、その頃はさすがに私自身この世に生を受ける前なので分かりませんが、後に神に捨てられ下界に落とされる時が訪れます。その時に遠く離れた私達龍神族にも分かるほどの凄まじいく大きく変わった生命力が感じ取れたことを覚えていますが、瞬時にあの方の生命力は一変し"魔"の者と同じ生命力となりました……それでも生命力の大きさは変わりませんでしたけどね」


 スケールがでか過ぎる。何なんだこいつ等……。


「要は、神の使いの天使が天界を追放されて下界に落とされると、生命力が神類から悪魔類になったって事?」


「その通りです。物分りが良くて助かります」


「……それって堕天使ってやつだろ?」


 天界を追放され堕天使となったガイアは憂さ晴らしに宇宙中を暴れまわった。

 そして様々な銀河をまわっている内に、最強と名高い人外種から使える能力を奪い続けるが、同時に呪いまでもいくつも受けてしまうことに。

 しかしながら、その呪いはガイアが殺した人外種から受けた呪いなのか、何処かで見ている神々の仕業なのかは分からない。

 それでも、その頃はまだガイアは自分の身体を持ち、凄まじい生命力と魔力を持ち合わすガイアには呪いの効果は何もなく、微弱な呪いは全てかき消していた。


「じゃあその呪いってのはどのくらい貰ったんだ?今は平気なのかよ?」


「いいえ、かつて魔王様の中に六十六の呪いがかけられていた様ですが、六十はかき消せたと言ってましたね。なので現時点で残っているは"六つ"の呪いです」


 なんじゃそりゃ……。


 前にガイアが何気なく口にした"制限"とは呪いの事だったのだろう。

 過去の夢の中でも意味不明なことをガイアは呟いていた。

 ガイアはクロウの前に姿を現す前から思念体として近くに居たはずなのだが、所々でガイアの知らない出来事もあった。

 近くに居ながらも観測すら出来なくなっていたのは呪いのせいなのだろう。


「ん〜……ハーちゃん?何から聞けば良いか分からなくなってきちゃったよ?」


「……フフッ。現在魔王様にかけられている六つの呪いに関しては私もあまり存じていませんから、それ等はご自分で聞くと良いでしょう」


 と言うのも、ガイアでさえも自分にかけられた呪いの全てを把握できている訳では無いようなので、ジハードも分からないとのこと。


「ですが……あの方は貴方に呪いをなんとかして欲しいと思っていること、これだけは分かります」


「俺に?どんな呪いかも分からねぇのになんとかって……あっ!」


 ガイアが自分にして欲しいこと。

 それが何なのかと考えた途端、突如クロウの脳裏に夢の中で誰かに言われた台詞が思い起こされた。



 ――最も救いたい者を救えない……悪いが、俺の末裔の貴様はそういう運命だ。


 五千年前、全てが洗い流されリセットされたこの世界に多くの難民を連れ異世界から移住した。


 しかし、そのせいで……俺のせいで悪循環が始まってしまった。


 ここまで抗ったのは貴様が初めての事。


 突然記憶が欠落した原因は俺でも断定は出来ないが、おそらくは貴様自身だ。


 何の為かは分からないが、自分で解き明かせ。


 そして頼む……


 "この輪廻を断ち切ってくれ"――



「クロウ?クロウ!どうしました!?クロウ!!」


「……あの時夢に出てきたのってあの野郎だったんだな」


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