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グラヴィティア 共通②


「これはこれはラウル君」


人が減ると、シューヴェはラウルに話しかける。


「なんだ?」


彼は苛立ちながら、前髪をくしゃりとかきあげる。


「相変わらず女性を惑わせているようだね」


シューヴェは笑顔だが、彼が嫌いなのかトゲのある言葉をしている。


「はあ?」


ラウルくんは心外と言わんばかりに眉を潜めた。


「はいはいストップ!」


ピンク髪のツインテール女子が火花を散らす二人の間にはいった。


「ラヴィーナ、いっておくがオレはなにもしていない」

「彼が何かしたのかしら、シューヴェ=キノエビアン」


彼は腕を組みながら強くにらまれている。


「いいえ、なんでもありませんよラヴィーナ=ベテリュース嬢」


すると争いはすぐに収まり、二人は去っていった。


「どうしたの?」

「……彼はラウル・クラール=バロビニアン・ハイロダルタンダ・ビルブロン・シュヴェアンヴァニウム・ノープル。次期魔導一族長老です」


「へー」

「要するに気に入りません」


潔く嫌いだと断言した。

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