信じろ
屋上にいるのはほぼ間違いなく陰山 悠人だ。
彼は言った。私を助けたいと。
私は今の彼を見て思い出していた。昔の私のことを。
なぜ彼は他人のことを気にしているのだろう。なぜ彼は自分のためではないのに行動できるのだろう。なぜ彼は私を助けたいと言ったのだろう。
今の私には・・・・・・・・わからない。
俺は決めた。木の葉を助けると。
そして、もう二度と誰にもあんな思いはさせない。
俺はそう心に決め、屋上から木の葉に向かって話し始める。
「木の葉!俺はお前を助けたい、いやぜってー助ける!」
「たす、ける?言ってる意味が、わからない」
木の葉は俺の言葉をまるで信じていないような声色で言った。
「わからないんだったら、俺が教えてやるよ。・・・・木の葉、お前はこのままでいいのか?」
「・・・・・この、まま?」
「そうだ。誰かを信じることを怖がって、ひたすら人を拒み、そして自分が傷つけられる前に逃げるように転校する日々・・・・・。お前はそんなんでいいのか?」
俺は片手に持っている拡声器なんかいらないくらいの声で、木の葉に尋ねる。
「何を、言ってるの。私は、そんなこと、思ったことなんて、一度も、ない。私は、ただ、人が、嫌いなだけ」
木の葉は冷静にそう答えた。
おそらく、今彼女は昔の俺と同じことを思っているのだろう。
過去の一回の失敗から、もう二度とあんな目には遭いたくないと、こんな苦しい思いをするなら最初からなにも期待しない方がマシだと。そう思っているのだろう。
そして、そう思うからこそ、信じたくても、誰も信じられない。
助けてほしくても、誰にも救いを求められない。
それが今の彼女だ。
俺はふぅと一つ息をつき、それからグラウンドにいる木の葉向けて言った。
「木の葉、それはお前の本心じゃない」
「これは、私の、本心」
「いや、それは木の葉の本心じゃないよ。だって、俺はお前の本心を知ってるんだから」
「・・・っ!?」
俺がそう言うと、木の葉は初めて動揺した様子を見せる。
「そ、そんな、でたらめなこと、言わないで」
「でたらめじゃない。俺はお前の、木の葉 雫の本心を知っている。そして、俺は今からそれをお前に伝える」
「私の本心を、私に・・・・」
そう。
俺は木の葉の本心を知っていて、それを木の葉に伝える。
心というものは不思議なものだ。
時に本物を嘘という殻で覆い隠し、そしてそれが長引くとその嘘が本物だと思ってしまうようになる。
だけど、所詮、嘘は嘘だ。
どれだけ本物に近づこうとしても、それは決して本物にはなれない。
だから、俺は今から
木の葉の周りにある嘘という殻を―――――――――――――――――――――――――――――――――壊す。
「木の葉、お前は、本当は人を信じたいんだ。信じたくて、信じたくてしょうがないんだ」
俺は唐突に、木の葉にそう言った。
「違う。私は、あの時から・・・・そう、あの時から、人を、信じなくなった。いえ、信じることを諦めた。だから、そんなことは絶対、ない」
木の葉は必死に俺の言ったことを否定する。
だが、その光景は俺にはまるで自分に言い聞かせるように言ってるように見えた。
「じゃあ何であの日、木の葉は俺に自分の過去を話した?」
あの日。それは夜の公園のベンチで木の葉が俺に自分の過去を明かしたあの日だ。
「だから、それは、わからないって・・・・」
木の葉は弱々しい声で俺に言う。
「違う。木の葉、お前は助けを求めていたんだ。だけど自分の言葉で『助けて』とは言えなくて、だからあの時、お前は俺に自分の過去を話した。俺がお前を救うことに期待して」
「やめて。だから、たす、けるって、なに?私は、そんな、ことは、望んで、ない」
木の葉は自分の何かを押さえつけるように顔を俯けてそう言った。
「なあ木の葉。俺は見ちまったんだ。お前が誰もいない公園で、一人泣いている姿を。そして誰にも聞こえない場所で『助けて』と一人呟く姿を」。
「・・・・え」
俺がそう言った瞬間、木の葉は愕然とした様子で俺を見る。
「木の葉。俺もな、確かにお前みたいに人を信じられなくなった時があった。もう誰とも関わりたくない、もうあの時のように苦しみたくない。そう思う時もあった」
そうだ。昔の俺はそう思っていた。
別に他人と関わらなくても生きていける。
他人のことなんかどうでもいい、自分さえよければそれでいいのだと。
そう思っていたんだ。
昔の自分を木の葉に重ねつつ、俺はまるで昔の自分に伝えるように木の葉に言った。
「だけどな、それは間違ってたんだ。そして、それに気づかせてくれたのは一人の幼なじみと一人の友達だ」
そう。
俺はあいつらに気づかされた。あいつらに救われた。
こうして今この場に立てているのもあいつらのおかげだ。
そして、その俺だからこそ木の葉に伝えられることがある。
「一人の幼なじみは出会って初日にボコボコに俺を殴ってきてな、印象はもう最悪だったよ。でもその幼なじみはどんな時でも俺の傍にいてくれた。どんな時でもずっとだ。
一人の友達はこれも出会って初日にいきなり友達宣言をしてきて、唐突に『友達になってください』だぜ。小学生かよって思うよな。でも、その友達は俺の間違いを俺と真正面から向き合って、正してくれた。だから、俺はこの二人と過ごして思ったんだ。人と関わるのも悪くねぇなって」
この言葉が木の葉の心に響いてほしいと、そう願うように俺は言った。
「・・・・・でも、もしかしたら、その人たちに、裏切られるかもしれない」
「それでもいいんだ」
俺がそう言うと、木の葉は驚きのあまり言葉を失う。
「なぜなら、俺がそうやって過去に怯えている限り、俺は絶対に前には進めないから」
俺は決めたのだ。
裏切られても、失敗しても、苦しむことになっても、もう後ろは向かないことを。
そして、どれだけ小さなものでもいい。
一歩ずつ、一歩ずつ進むことを。
「なあ木の葉。もう自分に嘘をつくのはやめないか?」
「私は・・・・・嘘なんか・・・」
「じゃあなんでお前は今そんな苦しそうな顔をしているんだ?」
そう言う俺の視線の先には、過去に苦しんでいて、そのせいで自分の本心を言えずにいる一人の少女がいた。
「木の葉。俺はお前の本当の気持ちが知りたい。木の葉がどう思っていて、どうしたいのか。それが知りたいんだ。それでできることなら、俺がその手助けをしてやりたい」
「私の、本当の、気持ち・・・・・」
「そうだ。過去のことも何も関係ない。木の葉の本当の気持ち」
俺は思う。
言うまでもないが、木の葉は過去のことで相当苦しんできた。
でも、だからこそ今の木の葉の本当の気持ちが知りたい。
知って、もしそれが助けを請わなければならないものだったとしたら、助けたいんだ。
「私は・・・私は・・・」
そう言って木の葉は迷い、
そして彼女は
「私は・・・・・・・・・・人を信じたい」
彼女は初めて自分の本当の気持ちを明かした。
「私は、人を信じたい。私は、一人なんて嫌。私は、みんなと仲良くしたい。私は、転校なんてしたくない。私は、友達が欲しい」
木の葉はひたすら自分の気持ちを言った。言い方は不器用なのかもしれない。でも、その木の葉の気持ちはどこか真っ直ぐ伝わってくる気がした。
「なら、そうすればいいじゃねぇか」
「それはできない」
俺の言葉を木の葉は迷いなく否定する。そして言った。
「私は、裏切られるのが恐い。信じて、裏切られるのが、恐くて、恐くて仕方がない。だから、それは」
「なら俺を信じろ!」
俺がそう言って、木の葉の言葉を遮ると、木の葉は動揺した様子で俺を見る。
「話、聞いてた?私は人を信じて、裏切られるのが」
「信じて裏切られるのが恐いだろ。それがどうした?」
「どうした・・・・って」
「お前はそんな心配する必要ねぇんだよ」
俺の言葉に、木の葉は俺を睨みつけて言った。
「心配ないって。もしかして、私を、バカにして」
「だって、俺が木の葉を裏切るわけねぇだろ」
俺が自信満々でそんなことを言うと、木の葉は驚嘆する。
「そ、そんなこと、ありえるわけが・・・」
「あり得るんだよ。だから、お前は一生俺を信じとけ」
木の葉は俺のそんな言葉に戸惑いつつ言った。
「そんな・・・めちゃくちゃな・・・」
「まあ確かに、めちゃくちゃだって言われるのも無理ないな。じゃあこれでどうだ」
俺はそう言って、右手に持っていた拡声器を投げ捨てる。
俺はまだ木の葉に伝えたい言葉がある。
でも、その言葉は自分の力で、自分の声で木の葉に伝えたいんだ。
「木の葉 雫!」
俺がそう木の葉の名前を呼ぶと、木の葉は真剣な表情で俺を真っ直ぐ見つめる。
俺はふぅと一つ深呼吸をし、そして、
「俺と友達になってくれぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!」
俺はこの言葉がどんなことがあっても、絶対に木の葉の元に届くように叫んだ。
そして願わくば、この言葉が彼女を変えるきっかけになって欲しいと。そう思った。
だが、
ガチャッ
俺はなにか後ろの方から音が聞こえたので、振り返ってみると、屋上の扉の前に学校の教師たちが立っていた。
「そこまでだ。なぜこんなバカなことをやったのかはあとでじっくり聞いてやるからな」
体育教師のような男がそう言うと、俺はそのまま職員室に連れてかれた。
そして、俺はこの日から二週間の停学処分を言い渡された。
*******
陰山 悠人がめちゃくちゃにした学年集会が終わって、その日の放課後、私はいつも通り家に帰ると、そのまま私のお父さんがいる書斎の前に立っていた。
私は決めた。
もう、逃げない。
私はコンコンと書斎の扉をノックすると、お父さんが「入っていいぞ」と言ったので、私は「失礼します」と一言言い扉を開け、書斎に入る。
「何か用か?」
お父さんが仕事の手を止め、私に尋ねる。
「あの、お父さん」
そう言っている、私の声は震えていた。
なにせ私は今までお父さんに逆らったことなんて一度もない。
なぜなら、もしそんなことをしたらどんなことになるかわかっていたからだ。
でも、私は決めたんだ。
自分の気持ちに正直になるって。もう嘘で誤魔化すのはやめるんだって。
「お父さん、私は」
私が自分の本当の気持ちを言おうとしたその瞬間、
「雫、転校はなくなった」
・・・・・・・・・・え?
私はお父さんの唐突に放たれた言葉に動揺を隠せなかった。
正直、転校がなくなったのはすごく嬉しい。
だって、やっと自分気持ちに素直に行動ができるのだから。でも・・・・・・・・・
「・・・・・どうして?」
私がぽつりと呟く。
「それはな、今日の昼に雫の知り合いだと言う男が来たんだ」
「知り合い?」
「あぁ。名前は確か“かげやま”とか言っていたよ」
「かげ、やま・・・」――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
それはちょうど問題の学年集会が始まる前の頃、俺は木の葉の知り合いと名乗り、木の葉 雫について話したいことがあると言って、木の葉の家の中に入れてもらった。
そして、俺が木の葉のお父さんがいる書斎にお邪魔するなり、
「お願いします!木の葉を転校させないでください!」
俺は床に膝をつき、頭を下げて言った。
「なんだね、君は。雫の知り合いというから入れたのに、いきなり雫を転校させるなとは」
木の葉のお父さんは怒りの込めた声で俺に言った。
「失礼なのは十分わかっています。だけど、このままだと木の葉は一生自分の過去に怯えて過ごさないといけなくなるんです」
「君は・・・・・」
俺の言葉に木の葉のお父さんは驚いた様子で俺を見る。
「知っていたのか」
「はい。木の葉が過去にいじめられていたことも、そしてそれが原因で人を信じられなくなったことも」
「なら君もわかるだろ。雫がどれだけ苦しんだかを。私はもう二度とあの子が苦しむのは見たくないんだ」
「それは少し違います」
そう言って、俺が木の葉のお父さんの言葉を否定する。
「な、なにが違うと言うんだね」
「だって、木の葉は、彼女は今も苦しんでいます。自分の気持ちと過去の失敗の間で」
「雫が・・・苦しんでいる・・・・」
俺の言葉に木の葉のお父さんは動揺する。
俺は思う。
この人は本当に木の葉のことを大切に思っているのだと。
だからこそ、守ろう守ろうと必死になっていくがゆえに、いつの間にか木の葉の気持ちが分からなくなっていってしまったのだろう
「木の葉のお父さん」
俺がそう呼ぶと、木の葉のお父さんは悲しげな表情のまま、俺の顔を見る。
「もしよければ、この後、学校のグラウンドに来てくれませんか?」
「それは、どういう意味だ?」
木の葉のお父さんの問いに、俺は迷いない声で言った。
「俺が木の葉を助けます」
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
「陰山が、そんなことを・・・・」
私はお父さんの話を聞いて呟く。
「私は驚いたよ。まさか雫があんなことを思っていたなんて」
お父さんはいつもの冷たい表情とは違って、私に向かって温かい笑顔で言った。
そっか。
お父さんも、聞いてたんだ。私の、気持ち
私はそう思うと急に照れくさくなって、顔を背ける。
「・・・雫」
「なに?」
お父さんは温かい表情になって私に言った。
「いい友達ができたな」
友達。
その言葉を聞いたのはいつ振りだろう。
私はそんな思いに浸りつつ、お父さんの言葉に返事をした。
「うん!」
*******
私は自分の部屋に戻ると、ベッドの上に座って、近くにあったクッションをぎゅっとする。
そして、私は今日、あの人が言った言葉を思い出していた。
『俺と友達になってくれぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!』
なんなの、あの人は。
せっかく、せっかく友達ができると思ったのに。そう思っていたのに。
・・・・・・・・・・・好きになっちゃった
********
あの問題の学年集会から二週間後、俺はようやく停学期間が終わり、またいつものように登校していた。
「いててて、マジで右手が痛ぇ」
俺は右手を押さえつつ、そうぼやく。
まあなぜ俺の右手が痛むのかと言うと、俺は停学期間中ひたすら反省文を書かされていたのだ。
もうリアルに死んでしまいそうなぐらい。
最後の方なんか「屋上行ってすいません」と何回書いたことか。
しばらく文字は見たくも書きたくもない気分である。
俺はそんなことを歩きながら、二週間前の出来事を思い出す。
「俺は・・・・・また助けられなかったのか・・・・」
俺は木の葉を助けられなかった。
たぶん木の葉はもうこの町にはいないのだろう。
そして、木の葉はまた過去に怯えて生きていかなければならない。
それも、これも全部俺のせいだ。
「・・・はぁ」
俺は深いため息をついてから、しばらく歩くと目の前に一人の人影が見えた。
「?誰だ?」
その人影が気になって近づいていき、そしてその姿がはっきり見えると、俺は驚きのあまり動揺を隠せなかった。
なぜならその人影は、
「・・・・木の葉」
俺はそう目の前にいる少女の名前を呟く。
「なんで、お前がここに」
俺がそう尋ねると、木の葉はいつも通りの小さい声で答える。
「転校、なくなった」
木の葉の転校がなくなった。
俺はその言葉を聞いてもう言葉にならないくらい嬉しかった。すごく、すごく。
でも、だからこそ俺の言うことはたった一言だけでいい。
「よかったな」
「うん」
木の葉はそう言って、小さく笑う。
その表情は、おそらく今まで俺が見た木の葉の中で一番幸せな表情だっただろう。
「陰山」
木の葉は急に俺の名前を呼ぶ。
「なんだ?」
「あの時の、返事、していない」
返事。それはたぶん俺があの学年集会の時に言った、俺と友達になって欲しいという件の話だろう。
「あぁ。そうだな」
「だから、今、返事する」
木の葉はそう言って、招き猫のような手の動きをする。
「?それはなんだ?」
「耳、近づけて」
あぁ。そういういうことか。
木の葉の声は小さいからな。
耳を近づけないと聞こえない可能性もなくもないだろう。
俺はそう納得し、木の葉に耳を近づける。
「あと、目をつむって」
「目を、つむるのか?」
「うん」
言葉を聞くのに目をつむる必要があるのか?と俺は一瞬疑問に思ったが、おそらく言葉に集中するためのものだろうとこれもまたすぐに納得した。
そして、俺は木の葉に言われた通り目をつむった。
「こうでいいのか?」
俺は真っ暗の視界のまま、木の葉に尋ねる。
「うん」
そうか。じゃああとは返事を待つだけ・・・・・・・ん?
俺はなぜだかわからないが今、唇にやわらかい何かが当たっているような気がする。
いや、気のせいだ。気のせいに違いない。
でも、これは、やっぱり・・・・・・・・・・・
俺は不意に閉じていた目を開ける。
すると、
「・・・・!?」
そこには俺と唇を重ねている木の葉の姿があった。
木の葉の唇はとても小さく、でも少し弾力があって、そして温かかった。
木の葉はゆっくりと俺の唇から自分の唇を離すと、頬が紅葉のように真っ赤になっていた。
「これが、返事」
木の葉は顔を背けつつ、そう言う。
俺はあまりにも予想外な出来事が起きて、何も言葉が出なかった。
え?なに?これが返事ってことは・・・・・・・・どういうこと?
「じゃあ、私は、行くから」
木の葉はまだ頬を赤く染めつつもそう言って、歩き出した。
一方、俺の頭の中は訳が分からなくなっていた。
なんで木の葉はあんなことをしたんだろう?わからん。全くわからん。
「あ、あと」
歩き出していた木の葉は振り返って、再度俺に話しかける。
「私、悠人の部活に入る、から。じゃあ」
木の葉は俺にそれだけ言うなり、また歩き出した。
んー?これはどういうことだ?わからん。全くわからん。本当にわからん。
「ゆーうーとー」
俺がそう戸惑っていると、なにやら久しぶりの殺気が後方から漂ってくる。
「朝っぱらからそれはやめてくれ」
俺は殺気を漂わせている張本人の俺の幼なじみこと早苗に言うと、早苗はどこか怒った様子で俺に言った。
「なに朝からイチャイチャしてんのよ」
「お前、見てたのか」
「見てたも、なにも、あんなに堂々としてたら、見たくなくても見えちゃうわよ」
「そうです、陰山さん。私は友達がそういうこともするものだなんて知りませんでした。言ってくれましたらやりましたのに」
早苗に続いて今度は桜空から攻撃が来る。
桜空さん、何を言ってるのかな?君はアメリカンの方なのかな?そうなのかな?
「いや、それは事情があってだな・・・・・・?」
あれ?待てよ?なんだこれ。なんか違くないか。
これじゃあまるで、あれみたいじゃないか。
ちょっと神様。いるなら聞いてる?
俺がやりたいのはこういうポジションじゃないんだよ。だから俺は・・・・・
俺は主人公じゃなく、モブキャラになりたいんだが・・・・




