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「不思議体験とか その2」

 ……そろそろそういう時期なのかなと思いまして。

 お盆には少々早いですが、わたしの不思議体験その2なのです。まぁ大したお話でもないのでお暇な方だけお付き合いくださいませ。

 わたしのスタンスとしては「ひねくれたオカルト肯定派」、ということになるのですが、下記の内容は心霊体験ではないと断言しておきます。原因は不明だったりしますが単なる不思議体験なのです。なのなのです。


 また以下の文章は多少の思い違いや脚色はあるにしても、全てわたしが自分で体験したことで、創作ではないこともお断りしておきます。




ひとつめ「金縛りスペシャル」


 ほんとうは前に「不思議体験とか」を書いたときに4番目のお話になる予定だったのです。まぁありふれたお話であるし四つ目っていうの縁起悪いよねって書かなかったものなのですが。わたしは金縛りというのは普通に「身体だけ休んでいて脳だけが起きている」現象だと認識していますが、割と出来すぎてる体験というのがありまして。



 金縛りその1「落ち武者の夢」

 もうだいぶ前の話です。

 曾祖母の家は築百年以上は経ってるんじゃないかというかなり古い家で、かなり雰囲気のあるところでした。 ウソかホントか、曽祖父は最後まで日本刀を腰に差してたという話を聞いたことがあるといえばどのくらい古いのか想像してもらえるでしょうか(ちなみに刀は博物館に寄贈したらしいです)。

 そんな曾祖母のお葬式の夜のことです。

 鎧武者に追いかけられる夢を見ました。逃げて逃げて、背中からずばっ、と斬られたところで目が覚めたら金縛り状態でした。曾祖母の家には天井板とかなくて、はりがむき出しになっているのですが、その梁がまるで目の前にあるように感じられて、「(もしかして幽体離脱状態???)」とか大混乱しました。

 いつの間に意識をなくしたのが、冬場だというのにびっしょり汗をかいて目が覚めました。

 頭の先のほう、ほんの数メートル先の隣の部屋に棺がある状態で、怖い夢をみて起きたら金縛りとか、もう状況的に出来すぎだと後になって思ったものです。



 金縛りその2「黒い影」

 これもだいぶ前の話です。

 一時期わたしの体調とか精神とか不安定になっていたのか、どうにも金縛りになりやすかった時期がありまして、そのときの話です。

 布団に入って、半分眠って、半分起きているような寝入りばな。隣の妹の部屋からはかすかにCDの音楽が流れ、欄間からは隣の部屋の光とか漏れていて、薄暗いものの部屋の中がうっすら見える中、何か足元の方にものすごく嫌な気配を感じたのです。

 見ると、なんというか「千と千尋の神隠し」にでてくる貌なしみたいなのがじーっと足元にたたずんでたのです。はっきりとは見えないのですが、黒い人影。よく見えないし、何かしようとしているわけでもなく、ただじーっとこちらを見つめているというかうかがっているというか。

 いやだな、と思って、妹に声をかけようとして声が出なくて、そこで初めて自分が金縛りになっていることに気がつきました。動けないし声も出せないしで、ものすごく恐怖感を感じていたのですが、体感時間で三十分から一時間ほどでようやく気配が消えて息を吐けました。実際の時間だと五分か十分くらいだったんじゃないかとおもいますが、かなり怖かったです。



 金縛りその3「囁く声」

 「黒い影」のと同時期です。

 寝入りばなに身体が動かなくなって、ああまたか、と思っていたらなにやら右の耳元で囁く声が。女性の声で何かをこちらに訴えているようだったのですがどうも日本語でないらしくて、まったく意味がわかりませんでした。このときは心の中で、ごめん眠い何言ってるかわかんない、とつぶやいて眠りに落ちてしまいました。

 あの声はいったい何を伝えようとしていたのやら。





ふたつめ「寝起きスペシャル」

 わたしの場合金縛りは寝入りばなによく起こるのですけれど、これと似たような感じで寝ている時、もしくは起き抜けににも奇妙な体験することがたまにありまして。


 寝起きその1「背中を叩いたのはだれ?」

 仰向けでベッドに寝てるときに、背中を叩かれて目が覚めたことがあります。うつぶせじゃなくて仰向けなので、背中は下の方です。目が覚めてからも、しばらく背中がじんじんとしていました。

 ……いったい誰がわたしの背中を叩いたって言うのでしょう?

 何か変わった夢を見ていた、という記憶だけはあるのですがどういう夢を見ていたのかは思い出せません。



 寝起きその2「あしおと」

 ソファーベッドで寝てた時に、誰かがベッドの上を歩いている感じがして目が覚めました。もうだいぶ明るくなっていて、たぶん朝の七時か八時くらいだったんじゃないかなと思います。わたしが寝ていたのは一階の車庫に面した窓際で、窓のカギが真ん中にあるので最初は誰か車庫に出ようとして、カギをあけるためにベッドの上に乗ってきたのだと思いました。

 ところがその足は、何周も何周も、ぐるぐる、ぐるぐると、頭の先から足の方までわたしの周りをぐるぐると歩き続けるのです。ちゃんとベッドが沈み込む感触があって、確かに誰かが歩いているようなのですが、直接わたしの体のどこかに触れることはなくて。

 最初は寝ぼけて「(もう、うざいな。外でるなら早くでちゃってよ)」とか思ってたんですけれど、だけど

何の意味もなくひとが寝てるベッドの上をぐるぐる歩くなんてことするわけがないし、だんだん意識がはっきりしてきたのですけれど怖くなってきて目を開けられませんでした。

 昼過ぎに起きて、確認したら、もちろん家族全員「そんなことしていない」と言いました。


 この話は前日譚がありまして。この数年前にも似たような足音が聞こえたことがあるのです。

 わたしの実家は正面から見ると凹の形になってまして、一階と、左右の二階があるのです。前の時には右の二階の方で寝ていまして。左右の二階間、トタン屋根の上をぐるぐる一定間隔で歩く足音を聞いたことがあったのです。ちなみにこの時はおきてましたので寝入りばなでも起き抜けでもないです。窓からトタン屋根の上見たのですが何も見えなかったんですよね。階段下りて一階に下りてもやっぱりトタン屋根を踏みしめる足音がしててすごく怖かったです。

 で、位置的には一階でわたしが寝ていた場所ってほぼその真下になるんですよね。

 なんかあるのかな……。



 寝起きその3「影からみつめる少女」

 その2と同じ一階のソファーベッドで寝ていた時、夜中にふと視線を感じて目が覚めたことがあります。

 玄関の方の出入り口の引き戸が少し開いていて、そこからこちらをのぞく、知らない少女の姿が。

 金縛りの影のときとは違って、特に悪い感じもしなくって、寝ぼけ眼で「だれ?」って聞こうとしたら陰にかくれて見えなくなりました。

 これに関してだけはたぶん、実家で飼ってた三毛猫のみけぞうちゃんを見間違えたのではないかなと思っています。よくと扉のの陰からじーってみつめてくるんですよね、猫って。





 まぁほとんど全部、寝起きだったり寝入りばなだったりということで寝ぼけてたのでしょうね。

 不思議体験その2、以上で終わりです。

 ここまでお付き合いくださってありがとうございました。

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