「不思議電波とか」
「電波な話」をしようかなと思います。「電波の話」ではなくて、「電波な話」です。
他人のとほほな妄想を、笑って楽しめる方だけお付き合いくださいませ。
また念のため先に言っておきますが、わたしはお酒もタバコ嗜みませんし、怪しいお薬も怪しくないお薬も使用したりはしておりませんので、あらかじめご了承下さい。
補足して言うと宗教とかにも一切関係アリマセン。
ときどき、「空のあまりの高さに驚く」ことがあります。今日こんな文章を書こうと思ったのも、久しぶりにこの体験をしたからなのです。
ひどく感覚的なものなので文章で説明するのがちょっと難しいのですが、「目が覚めることによって初めて自分が眠っていたのだと気が付く」というか、そういう感じで「あれ、空ってこんなに高かったんだ」と当たり前の空をみて急に思うことがあるのです。
それは最初、音から始まります。普段耳に入っていても素通りして意識に残らない音が、急に全て意識に上るようになります。別にまわりが急に騒がしくなったわけでもないのに、突然まわりの音が心に沁みて来るので、「あれ?」っと思って顔を上げると、眠っていたわけでもないのに「突然、目を覚ました」ような感覚に襲われます。目を見開くと、世界のあまりの広さに寂寥感に襲われ、空を見上げるとそのあまりの高さ遠さ深さに圧倒されます。
こめかみの少し上の方、鬼の二本の角が生えているあたりというか、ガンダムのバルカン砲の位置というか、肩こりや頭痛がするときに揉み解すと気持ちのいい当たりに、なんだかきゅんきゅんと感じるものがあって、目を閉じると意識だけがどこまでも広がっていきそうに感じます。
電波な話と銘打ちましたが、別に何かを受信したりはしません。ただ、「よくわからない何かにつながっている」ような感覚があって、ひどく郷愁というか懐かしいというか、泣きたくなるような感情になります。
これが起こるのはだいたい外を歩いている時で、空は晴れていることが多いです。昼夜は問いません。季節も問いません。数分でこの不思議電波体験は終了し、いつもの自分に戻ります。
この奇妙な感覚を綴った詩を以前に書いたのですが、短くて単品でテキストあげられないのでついでにここに貼り付けておきます。
「ある、晴れた日に」
ある、晴れた日に
空を見上げてひとり想う。
「ああ、なんてあおいんだろう」
息を大きく吸い、そして吐く。
「ああ、なんてとおいんだろう」
白い雲、かすむ地平。
泣きたくなるような景色。
そっと地面を蹴って、
あのとおいところへ、泳ぎだしたくなる。
行ったこともない、あの場所へ、
帰りたくなる。
……しかし本当になんなんでしょう。特に実害も無いので何をすることも無いのですが。
ここまでしょうもない電波なお話に付き合いくださって、ありがとうございました。