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試運転

そんなこんなで見切り発車したこの小説(?)

次はどんな展開にしようかな。

そろそろ、キャラクターを固める必要があると思うんだ。

カンカンカン……。

暗い洞窟の中を、二人分の足音が反響する。

一つは、底の硬いブーツの足音。

もう一つは、鋭いヒールの足音。

足元もおぼつかない闇の中、男と女、二人組が走っていた。


二人の息は荒い。

ただ事ではない様子で駆けている。

もうかなりの距離を走ったのか、二人とも頬を赤くし、汗だくだ。


「きゃあっ!」

いきなり、女性の方が足をもつれさせ、転んだ。

「大丈夫かっ!」

男は、すぐに振り返ると女の二の腕をつかみ、引き起こす。

「痛いッ!」

よろけた女の悲痛な声が洞窟内に反響した。

「どうしよう、くじいちゃったみたい……」

「そんな!」

男が、焦りをあらわに歯がみした。

「よし、乗れ!」

短く叫ぶと男は、女に背を向け、しゃがみ込む。

「でも……あなただけでも逃げなくちゃ」

「いいから来いッ!」

女の弱弱しい声を遮って、男が叫んだ。

女ははじかれたように男の背中にしがみつく。


男は、女を背負って再び走りだした。

しかし、さすがに人一人背負ってそのままのペースで走ることはできない。

「ふッ、ふッ……」

男は歯をくいしばりながら一歩一歩と足を出すものの、滝のように汗を流し、苦しそうに動く。

「……っ、ぐすっ……」

女は、初めこそ大人しく背負われているものの、やがて鼻をすすりだした。

「おい、何で泣くんだよ!」

男が、荒い息を吐きながら問いかける。

「だって、このまま私を背負ったままだと、あいつらに追いつかれちゃうよ…… 私一人が捕まるんじゃなくて、君まで捕まってひどい目にあわされたら、私すごく悲しいし、申し訳なくなる……」


「ばかじゃねえのっ!?」


洞窟の中、これまで以上に厳しい男の声が反響した。

「じゃあ、俺はお前を置いていけばいいってのか?あいつらにどんな目にあわされるかもわからないのに!?冗談じゃねェ!」

「だって……」

「だってじゃねェ!お前だってまだ捕まりたいわけじゃないだろ!」

「それは、そうだけど…… 人の人生まで私の勝手で狂わせたくないよッ!」

「そうだな……自分のせいで誰かが辛い目にあうほど、耐えがたいことはないよ……。俺にだって、自分のせいでチームが負けたことがあるからよくわかる。でも、俺はお前を置いていってお前がいなくなる方がよっぽど悲しいんだ」

「……! でも」

「分かれとは言わない。これは俺のエゴなんだ!」


それ以上女は泣かなかった。

男はよろける足取りで、一歩一歩進んでいく。


しかし無情にもその背中に迫りくる、凶悪な黒い影があったのだった……。



メタ要素入れる隙間が無くなった

いつになったら漫才になるのか


次の話は新キャラ登場のはず

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