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なんか知らんけど世界が騒いでる~転生したら最強赤ちゃんでした~[カクヨムに連載中]  作者: Kurara-Lunaria


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第3話 魔法ができすぎる赤ちゃん

――次の日(生後11日目)――


昨日で「話せる」という問題は一旦クリアした。


となれば、次にやることは決まっている。


魔法の続きだ。


この世界に来てからずっと感じているが、魔力というものは確かに体の中に存在している。

心臓の近くに集まり、それがじんわりと全身に巡っている感覚。


昨日まではそれを“動かす”ことに集中していた。


なら次の段階は――


外に出す。


いわゆる、魔力放出ってやつだ。


さて、どうやるか。


魔法はイメージが重要。

これは前世の知識でも、なんとなく分かる。


だったら単純に考えればいい。


体の中にある魔力を――

外に押し出す。


雑巾を絞るように、内側から圧をかけるイメージ。


一点に集めて、流す。


ゆっくりと。


慎重に。


……


ジュワッ。


空気が、わずかに揺れた。


目には見えないが、確かに“何か”が外に出た感覚がある。


指先のあたりが少しだけ軽い。


成功、か。


思っていたより抵抗がない。

むしろ自然にできた。


(魔力放出は通常、七歳前後で習得するものなんですけどね。)


ひとつ出来たら、次だ。


まだ歩くための筋力はない。

赤ちゃんの体では当然だ。


だが――


移動手段は別に歩くだけじゃない。


魔力があるなら、話は変わる。


体を支えるように、下方向へ魔力を流す。


地面を押すイメージ。


ゆっくりと力をかけていく。


……


……


ふわり、と。


体が浮いた。


ほんのわずか。

数センチ程度。


だが確かに、地面から離れている。


落ちる気配もない。


魔力で支えている感覚がはっきり分かる。


なるほど。


これは――使える。


(飛行魔法はこの世界でも極めて習得者の少ない技術なはずなのに…)


――2週間後(生後25日目)――


最初は不安定だった浮遊も、今ではかなり安定している。


浮く。

進む。

止まる。


この三つは、ほぼ思い通りになった。


移動に関しては、もう困ることはない。


むしろ――


歩く必要がなくなった。


赤ちゃんが空中を移動しているという状況は、どう考えても異常だが。


不思議なことに、周囲の反応はいつも通りだった。


母親も、侍女のルーシャも、何も気づいていない。


視界の端で浮いていても、特に驚く様子もない。


見えていないのか。

それとも認識されていないのか。


理由は分からないが――


まあ、都合はいい。


(危機感が足りませんね。)


――それからしばらくして(1歳になる前日)――


時間が経つのは早い。


気づけば、明日で一歳になるらしい。


この一年で、出来ることはかなり増えた。


魔力操作。

放出。

簡単な魔法。

身体強化。

そして飛行。


生活に困ることは、もうほとんどない。


そんな中で、ひとつだけ気になる存在がある。


ここ最近、ずっと視界の近くを漂っているもの。


小さな光。


丸い形をした、淡く光る球体。


ふわふわと浮かびながら、一定の距離を保っている。


近づいても離れても、必ず同じ位置に戻ってくる。


母親もルーシャも何も言わない。


つまり――


見えているのは自分だけ。


(精霊ですね。)


それより、もうひとつの問題。


どうやら一歳になると、王都へ行くらしい。


王城で王と会うための儀式。


貴族として正式に認められるためのものらしい。


正直、面倒ではある。


だが行かないと後々厄介そうだ。


仕方ない。


行くしかないか。


ちなみに。


最近は普通に立てるようになった。


早くないと思った底の君。理由は単純。


身体強化を使っているからだ。


筋力の不足は、魔力で補えばいい。


最初はバランスが難しかったが、慣れれば問題ない。


試しに母親の前で歩いてみたところ――


「きゃー!ルーちゃんすごい!天才!」


という反応だった。


特に疑われる様子もない。


この環境はありがたい。


(順応しすぎていますね。)


最近は言葉も少しずつ使っている。


「まま」など、簡単なものだけ。


一気に話すと面倒になる可能性があるため、段階的に調整している。


このあたりは慎重に進めた方がいい。


用意された服に着替えさせられ、鏡の前に立たされる。


いかにも貴族らしい、装飾の多い服だ。


鏡に映る自分を見る。


まだ幼い顔立ちだが、整ってはいる。


将来的にはそれなりに期待できそうだ。


(どうでしょうね。)


明日は王城。


どんな場所かは知らないが――


まあ、なんとかなるだろう。

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