【86日目】推敲あるある
こんばんは。
今日は12月27日。今年最後の土曜日ですね。
都内の空はそこそこ晴れていたようです。
といっても、僕はずっと外に出ず、もう長いこと人と喋っていないので、
なんだか世間からふわふわと浮き上がってしまっているような気がします。
社会の歯車から外れ、
自分だけが違う時間軸に取り残されているような孤独感です。
ニュースや事件にもすっかり疎くなってしまいました。
今、この瞬間に世界で何が起きているのかさえ、夢の中の出来事のように感じられます。
作家を目指す以上、時代の空気感や社会情勢には
常にアンテナを張っていなければいけないのは分かっているんですけどね。
今はもう、目の前の原稿と
自分自身の内面だけで手一杯で、どうにも気が抜けてしまって。苦笑
新聞も少し前にやめて、ニュースサイトを時折閲覧する程度にしていました。
もし今も購読を続けていたら、玄関の前には読まれないままの新聞が山のように積まれていたかもしれません。
あるいは、販売店の方が「何かあったのでは」と心配して連絡をくれたでしょうか。
皆さんは、日々どうやって情報を得ていますか?
やっぱり今はSNSが主流なんでしょうか。
それとも書店に通って、並んでいる書籍から情勢を感じ取っているんでしょうか。
どちらにせよ、今の僕には出来ないので、
皆様の創作を陰から応援しております。
さて、小説の話に戻りましょう。
最近は少し重めの話ばかりしていたので、
今回は自分のことよりも、原稿の話を多めにしようと思います。
【進捗】
執筆文字数: +800字
累計文字数: 98,500文字
締め切りまで、あと4日。
意識がはっきりとしてきてから、ようやく本腰を入れて誤字脱字、
そして言葉の誤用チェックに取り掛かっていました。
それにしても、誤字脱字ってのは、どうしてあんなに見落としてしまうんでしょうね。
目を皿のようにして、一文字ずつ指でなぞるように読み返しているはずなのに、
ふっと集中が切れた隙間に、目を疑うようなものが紛れ込んでいます。
「そう言って、僕は笑た。」(初歩的な脱字)
「あの子の瞳の色なんて、もう思い出せないよ》 (括弧の閉じ忘れ)
「今夜は満点の星空だ。」(国語のテストみたい)
……いや、本当に、なんで。
自分の脳が信じられなくなります。
昨日の自分はこれを「完璧だ」と思って書いていたのかと思うと呆れます。
それから、語尾の「~した」「~だった」が延々と続いてしまう問題。
これも一度気になりだすと、もうそこしか目に入らなくなります。
リズムを整えるために一箇所を直すと、パズルのピースがズレるように
前後の文章まで違和感が出てきて、結局ページ全体を書き直す羽目になる。
この「推敲のドミノ倒し」は地味に精神を削ります。
AIか何かで、文脈を損なわずに語尾だけをキレイに散らしてくれるツールがあればいいのに
……なんて、そんな楽な道を探してしまいます。
あとは、読点(、)の位置。
これも、書き手の呼吸がそのまま出てしまうので難しいですよね。
僕は今、声を思い切り出せるような環境にいないので、どうしても脳内での黙読になってしまいます。
ですが、本来なら一言一句、実際に口に出して、喉に引っかかる部分がないか確認したかった。
無音の部屋で文字を追っていると、どうしても思考の癖が読点に現れてしまいます。
「今日、僕の、隣に、あの子が、座った」
読み返して「呼吸が浅すぎる!」と自分で自分にツッコミを入れながら、
余計な点を削っていく……。
書いている最中は、このリズムが最高だと思い込んでいるから質が悪い。
そして、原稿を頭から通して読み返した時、必ず耳元で囁く「悪魔」がいます。
「これ、本当に出して大丈夫か? 面白いのか、これ」
この問いに明確な答えを出せる作家なんて、この世にいるのでしょうか。
何度も何度も自問自答して、「いける」という根拠のない自信と、
「ゴミを量産しているだけではないか」という絶望の間を、ふらふら……。
小説を書く人ならきっと分かってもらえますよね。
そんな推敲地獄の真っ只中ですが、肝心の本文自体は、
まだあと1,500文字ほど足りていません。
書き切らなければいけないシーンがあるのに、指が止まってしまう。
結局、僕は主人公の内面に深く潜り込むことが怖いのだと思います。
この主人公は、僕自身の投影のような存在です。
彼がヒロインから拒絶され、「あなたのことは愛していない」とはっきり宣告されること。
それを書くことは、僕自身が否定されることと同じ痛みを持っている。
その瞬間、
彼がどんな歪な表情を浮かべるのか、
どんなに惨めな言葉を絞り出すのか。
それを書くのが怖くて、現実逃避していました。
ですが、いい加減腹を括らないといけませんね。
いつまでもこの足踏みを続けているわけにはいきません。
逃げるのをやめて、彼と共にその痛みを受け止める。
それが、僕が始めた物語の責任の取り方です。
これから、再び原稿に向かいます。
うまく書けたらいいな。
それでは、また明日。




