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魔王に婿入り!?  作者: 虚幌須
二章 異世界へようこそ
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案内と下着

前回の続き。

光は次期魔王の選択により、魔族と人間が住む世界に来てしまった。しかし、魔王の娘であり、次期魔王であるアリスという女の子は性格にかなり癖があった。そして、魔族を統べる王もかなり癖があった。

ガンドとはな・・・」

「はい・・・」

「ぶっちゃけ、光の世界にあった銃器みたいなものよ」

「・・・」

「そうなのか・・・」

魔王が落ち込んだ。そりゃ無理もない。引っ張るに引っ張った結果、娘に横取りされてしまったんだから。事故とはいえ、無残にもほどがある。

「私は、私は・・・」

魔王はうつむいてぶつぶつと独り言を言っている。

「なぁ、アリス。いいのか?」

魔王を指差してアリスに聞く光。

「大丈夫よ。夕飯時には直ってるから」

「夕飯時かよ!!」





「で、ここが研究室。魔力を使った道具の研究や、その他諸々の研究をしてるの。研究主任はマーモン」

城内がわからないということで光はアリスに道案内をしてもらっている。もらっているのだが・・・

「で、ここが図書倉庫で・・・。ってどうしたのヒカル。顔赤いよ」

なんせ、腕を組んで歩いているのだ。今まで彼女の居なかった光は内心どきどき状態だ。

「な、なぁ姫さんよ。腕組んで歩くのやめないか?」

「なんで。デートなんだからいいじゃない」

デート気分のアリス。

「俺はデートとは思ってないんだが・・・」

確かにアリスはかわいいと思う。でも、性格を知ってしまってから、付き合うのはどうかと思ってしまう。

「え・・・。ヒカルは私の婿になりたいから来たんじゃないの?」

「いやいや。まだ、婿になるとは言ってないぞ」

「同衾までしたのに・・」

「起きたらあの部屋に居ただけなんだ」

「やっぱり、既成事実を作るしか・・・」

「何不穏な事言ってんだ・・・」

盛大に脱力する光。いつの間にか知らない世界に来てしまい、知らないうちに魔王の婿候補になってしまい、知らないうちに同衾までして、あげく子供を作ってしまえば笑い話にもならない。というか、元の世界に帰るに帰れなくなる。そんなことを考えるうちに見知った通路に出てきていた。

「この通路は見たことあるな」

「あ、この階段の上が居住区画といいますか、七賢者と王室がある階ね」

「七賢者って?」

「・・・、知らなければいいこともあると思うよ、ヒカル」

そう言ってニヒルに笑うアリス。素朴な雰囲気はどこへやら。フッと笑うアリスに光はまた脱力する。

「どうせ、あれだろ。今日居たルーシーやそのほかの人たちのことだろう」

「・・・。この城の秘密を知った以上帰すわけには行きません。婿になるか、薄暗い地下の牢で過ごすか選んで」

「えらく単純な秘密だな」

「ちなみに、地下牢で過ごすのなら、一生私の奴隷になってね。毎日ヒカルに『女王様』と呼ばせるから・・・はぁ」

うっとりとするアリス。もういいかげん、開放してほしいと思う光であった。

「まぁ、いいでしょう。ヒカルの言うとおりです。彼ら彼女らがこの城を維持する上で欠かせない人材たちです」

「そのとおりよ」

階段の上から聞こえてきた女の声に二人は見上げる。

「早速デートしてるのね、アリス」

「ええ。ヒカルを早く私抜きに生きていられない体にしないと・・・」

「おお、怖い怖い。婿殿にぞっこん状態ね」

青い髪と青い瞳をした女の子、サターヌと話を弾ませるアリス。

「ところでさ・・・」

「「なに?」」

「・・・パンツ見えてるぞ?」

説明は不要とは思うがしておきます。光は階段の下に立っています。そして、アリスはその隣で腕を組んでいます。サターヌは階段の上で二人を見下ろすように見ています。余談ではあるが、サターヌはスカートをはいています。スカートをはいています。大事なことなので二回言いました。

「い、いや~~~!!!」

「ヒカルの浮気もの!!」

アリスの強烈なビンタを左頬に受けよろける。よろけたところにみぞおち付近にサターヌのきれいなとび蹴りを食らう光。

「エ、エクセレント・・・」

サターヌのパンツを見た感想なのか、はたまた二人のコンビネーションアタックに対しての感想なのか、はっきりしないまま意識を飛ばす光。





「まったく、デリカシーに欠けてるわね」

「でも、アリスが選んだだけあるじゃない。顔はまぁまぁだけど、性格はなかなかいいみたいね。前に付き合ってたのに比べると・・・」

「やめてよ。あいつのことなんか思い出したくない」

光はというと二人に腕をつかまれて無理やり立たされて、引きずられている。宇宙人グレイもびっくりな引きずられ方だ。

「はっ、俺は何を見てしまったんだ!!」

光が目を覚ます。

「あ、戻ってきた」

「な、何も見てないはずよ。見てない、絶対見てない・・・」

あせるサターヌを尻目にはてなマークを頭に浮かべる光。

「ところで・・・」

「だから、かわいい熊のプリントがしているパンツじゃないってば」

サターヌが爆弾発言をする。

「いや、君は誰なのか聞こうとしただけだが・・・」

「・・・」

「・・・」

沈黙が走る。

「あっ・・・。いや~、お嫁に行けな~い!!」

走り出したサターヌ。無理もないだろう。昨日今日知った男に下着を見られた挙句、柄までことさら詳しく説明してしまったのだから。

「ヒ、ヒカルの」

右側にいるアリスが震える。

「ひ、姫さん?」

「浮気もの~~!!」

バッチーン!!と小気味よい音が城内に響き渡る。本日二度目のビンタだ。光の両の頬にはもみじの後がくっきりと残っている。

「はぁはぁ。わ、私というものがありながら、なんて破廉恥な・・・」

そういいながら的確に人体の九つの急所を殴っていくアリス。

「ビ、ビューティフォー」

本日二度目の意識喪失。口からは魔王同様エクトプラズムのようなものが出てきている。

「あ。や、やりすぎちゃった・・・」





若干エロい表現が入っています。これくらいなら15禁にしなくても大丈夫かな・・・。

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