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魔王に婿入り!?  作者: 虚幌須
一章 始まりは唐突に
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お見合い写真とデスサイズ

ルーシーはそういうとポケットから一枚の写真を取り出す。

「これがあなたのお見合い相手。性格はまぁ普通。スタイル普通。家事能力ほぼ皆無。知識はやや普通。職業は自営業の予定だよ」

写真に写っているのは黒髪の二十歳前後の女の子だ。顔は特別美人と言うわけではないが、光の好みから言うとストライクゾーンから少しずれている。だが、写真で見る素朴そうな雰囲気は嫌いではない。

「と言うか、俺まだお見合いするとは言ってないぞ。百歩譲ってお見合いするとして何者なんだ?そもそも自営業予定って何さ。家事能力ほぼ皆無っていうのも怪しいぞ」

光がルーシーにまくし立てる。

「お、お、落ち着いて。話せば長くなるから割愛させて。それより、こんなお買い得な娘さんがあなたに会いたいって言ってるんだから会っちゃいなよ」

明らか自分より年上な写真の彼女相手に娘さんって言うのはどうかと、と思う光である。

「まぁ、悪い話とは思わんが、いささか急な話しだしな」

あごに手を当てて考える光。素性はかなり怪しい。そもそも話し自体が怪しい。このルーシーと名乗った少女の話は本当なのだろうか。本当だとしたら、確かにいい機会だとは思う。彼女いない暦=年齢と言うすさまじく情けない状況だし。

「あ、ちなみに日の出までに考えを出してね」

時計をチラッと見る。朝の・・・5時!!

「おい、後1時間くらいしかないじゃないか!!」

「あ、ほんとだ。急いで決めて。もうすっぱりきっぱりさっぱり。さぁ」

「ひとつ質問」

手を上げてルーシーに質問をする。

「はい、ヒカル君」

「このお見合いの話なんだけど、うますぎないか?怪しいと思ってしまうんだが・・・」

「まぁそう思うのも無理ないかな。だまされたと思ってうなずいちゃってよ」

それでだまされてしまえば話にならないから警戒してるんだが・・・。と口には出さずにぐっとこらえる。

「まぁ、素性云々は怪しいけど、好みのタイプだしね・・・。ってなんでそんなことまで言ってるんだ・・・」

「じゃあ、OKする?しちゃう?てゆうか私のためにしてよ」

「最後のは意味がわからんが・・・。まぁ会うだけならいい・・・のかな・・・」

安直な考えだとは思う光。だが、ここでこんなチャンスを逃がすと二度とない気がする。

「会うだけ?もうずばり、婿入り覚悟で会っちゃいなよ~」

ずいずいと顔を近づけるルーシー。と言うか必死すぎる。怪しい。

(どんだけ俺をこの女の子と会わせたいんだ。しかも婿入りって・・・)

ますます話が怪しくなってきたと思う光。怪しさで言うなら、俺俺詐欺くらい怪しい。

「やっぱやめとくわ」

普通ならそういうだろう。光の判断は正しい。これが悪徳商法ならホイホイと引っかかってた被害者だ。だが、今回の選択は間違えたと後で知った。

「・・・え。やめ・・ちゃうの・・・。やめないでよ。お願いだよ。私殺されちゃうよ」

「いやいや、どんだけ怖いんだ。その女の子」

素朴そうな顔して実はドSなんだろうか・・・。余計会いたくなくなった。恐妻は勘弁。

「もういい。知らない。無理やりでも連れて行くんだから!!」

ルーシーは懐から正十二面体のクリスタルを出す。クリスタルが開くと中から一本の大鎌が出てくる。所謂デスサイズだ。

「え、ちょ、それってマジもん?」

ルーシーは泣きながら迫ってくる。妙にシュールだ。

「うわぁぁーん!!」

一閃を間一髪よける。床に大鎌が突き刺さる。引き抜いた瞬間に突きに出る。

「えっ?」

柄が体にあたり部屋の壁に押さえつけられる。体が痛みで動かなない。

「私の、ぐす・・・。私の命のために、ぐす・・・死んで!!」

ああ、こんな台詞をリアルに聞くなんて・・・。光は思う。まだ、遣り残したことがあるのに・・・。

 1Continueする

 2人生をバッドエンドとしてあきらめる

→3自分の人生を死後の世界でやり直す

いや、だから何なのさこの選択肢。しかも丁寧に矢印まである・・・。

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