迷い込み騎士の異世界転生
ここは、カイナ王国の中心にある塔「センターパーロン」の40階「快晴の太陽」。この名は太陽が昇るとき、この階が一番良く見えることからつけられた名前だそうだ。
私、キシリはこのカイナ王国を守る騎士の一人だ。
この街には約120万人程の人が住んでいる。
私達騎士はここに住む人を守らねばならない・・・のだが、最近はとても平和で、私達は穏やかな日々を送っている。しかし、ここ最近、妙なことが起こった。それが、"異世界に繋がる穴"というものだ。本当にそんなものがあるのなら、危険すぎる。そんなわけで私は、このことについて調査することになった。そしてその場所は、王国の少し外れにある、「鋼金山」の中にあるという。
そこは、採掘者しか立ち入らない場所で、新人騎士でも立ち入ることが危険とされている。
なぜなら、そこにはとてつもなく強いとされるモンスターがいるのだ。そのため採掘者は、採掘に行く際、上位騎士に依頼して、採掘に付き添ってもらっていたのだ。しかしその異世界への入り口の発見時、その騎士はモンスターとの戦闘中だったらしいが、その時、いきなりモンスターがその異世界への入り口へと吸い込まれてしまった。そしてその騎士自身も穴に吸い込まれそうになったという。
そのため、急いで鋼金山から逃げてきたのだった。そして、その穴があるという場所に着いたとき、私は驚いた。それは今まで見たことのない程黒く、禍々しい一つの穴がそこにあったのだ。
この穴を見たときに私は、初めて‘恐怖‘という感情にみまわれた。そしてその時、いきなりモンスターに襲われた。
私は異世界に繋がる穴に入ってしまったのだった。