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第1話:これ、夢でしょ(笑)

初投稿、処女作。いろいろ脱線するかも知れませんが、お付き合い頂けると幸いです。

 とある深夜、私は明日提出期限のレポートを必死になって書いていた。レポートの課題が出されたのは2週間ほど前だが、その存在を忘れていたのだ。いや、本当は完全に忘れていたわけではない。意図的に頭から消し去っていたのだ。そしてこの数週間は現実逃避しまくって遊び呆けていた。

 レポート1つ提出期限に間に合わなくたってどうにかなるっしょ! レポート駄目でもテストで挽回すればいいんだからと軽く捉えてた。

 だがしかし、教授が唐突に「今回の課題レポートを提出しないヤツに単位はやらない」と言いだしやがった。この科目は最悪なことに必修科目。必修科目の単位がもらえない=留年してしまうということだ。留年はまずい。ママンに殺される。


 そのため徹夜でレポートを仕上げているのだが……

 

「やっべ、もう日付変わりそうじゃん! ま、やっとレポートの終わりが見えてきたし。よし、ここは息抜きに恒例のサイト巡りでもしますか!」 


 これが現実逃避だってことはわかってる。終わりが見えてきたといっても、徹夜で夜通しやらなければ終わらない量のレポートだ。本当はサイトなんて見てる時間はない。しかし、人は追い詰められれば追い詰められるほど現実逃避したくなるもの。 



 大丈夫、なんとかなる、なんとかなる、と自分に言い聞かせサイト巡りをする。



 よし、後10分だけ。



 もうちょっと、後15分だけ。



 もうちょっと、あと少し、後30分だけ。



 時間は刻々と過ぎていった。




「ふあぁ、もう眠い、限界だわ、少し寝よっと……レポートは起きてからやればいいよね」



 そして私は、少しだけ仮眠をとるつもりで布団に入った。


 

 いつものように……



 そう、特別、変わったことなど何もなかったのだ……




















◇◇◇




「王妃様、おめでとうございます! 女児でございますよ!」


(あれ、人の話声がする)


「ああ、なんて可愛らしいのでしょう」


(……えっ?)


「私の可愛い赤ちゃん、生まれてきてくれてありがとう」


(ちょっ、え? どちらさま?)


 

 人の声がすると思って目を開けたら、いきなり目の前に金髪で青い瞳のものすごい美人さんが現れた。混乱する頭で周囲を見渡す。


 ……ここは出産現場らしい。お姫様ベットに美人さんが寝ておりその周りをメイドさんたちが忙しなく動き回っている。


 すると、大きな音を立てて部屋の扉が開き、誰かが勢いよく入ってきた。


「マリアーナ! 無事生まれたか!?」


 入ってきたのは黒髪で鬚面のダンディなおっさん。コスプレでもしているのか見るからに王様のような格好をしている。


「ええ、あなた、可愛らしい女の子よ」


 美人さんは嬉しそうに私をおっさんに差し出す。





 ん?





 あれ? 






 ちょ、私、赤ちゃんになってるんですけど!?



 おっさんに抱っこされ、ようやく自分が赤ん坊になっていることに気が付く。



(なんなんだろこれ……あ、これ夢か! この年になってこんなファンタジックな夢みるとか、自分どんだけ廚二病なんだろう笑)



「そうか、大義であったな。はじめまして我らのお姫様、今日からお前はレティツィア、レティツィア・マリアージュ=カルバントだ」


 おっさんはダンディだが非常に残念なデレデレに顔面崩壊をおこした顔で私に話しかけてくる。 


(レティツィアって言いにくい変な名前だな! もう少しプリティな言いやすい名前にしろや! ま、何でもいいや、起きたらレポートの続き書かなきゃいけないし、早く目ぇ醒まさないと……)


 

 そして私は夢の中で、夢から醒めるために目を閉じた。














――ふぁ、よく寝た……って、あれ? え、これ、夢でしょ(笑)

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