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4/4

結 ボーナスポイントで特売改変チートをゲットしたら、世界が崩壊し……

夜遅くなるかも知れないので、早めに投稿しておきます。


これで最終回となります。


※本編中で、明らかな誤字、誤用、脱字のある個所がありますが、

これは本作の表現の一部となります。

あらかじめご了承ください。



『50ポイントを使用して、神様影響完全排除を実行しますか?Y/N』


 それは天啓だった。

 目の前の赤い髪の悪魔は俺のことを封印しようとしている。

 封印に使用しようとしているのは神の力の宿ったアーティファクトなのだろう。

 もしくは、この間そのものか?

 どっちでもいい。どちらにしても、神の力でもない限りこんなことはできないのだ。

 なら、いけるじゃないか。

 やっちゃえよ。

 もう、俺は間違えない。


 『はい』『いいえ』のボタンが表示されている。

 問答無用で『はい』を選択した。


『50ポイントを使用して、神様影響完全排除を実行しました。第1段階として、一部のアーティファクトの機能停止と7レベル以上の信仰魔法の使用が不可能となりました。第2段階は、この後午前0時に実行されます』


 ポイントが94ポイントから一気に44ポイントに減ったが、今は背に腹は代えられない。


 次の瞬間、赤い髪の悪魔が隠し持っていた封印の鏡が粉々に砕け散った。


「うそだ……神の力の宿った神器よ?破壊されるはずが無い!」

「残念だったな!もう無駄だ。神の力はこれから遠のいて行くのさ!」


 もう、俺の外見がショタエルフだなんて些細な事を気にする時間は過ぎた。

 もう、地のままでいいや。好き勝手やってやる。


「なんてこと!」


 今、俺は完全に邪悪に染まった笑みを浮かべているのだろう。


「これなら!正義の光ライトイクスプロージョン!」


 何も発動しなかった。

 それが、高レベルの信仰魔法だったからだ。


「嘘?信仰魔法が発動しないなんて?」



 悪魔が動揺している間に、ポイントショップで急速検索を行う。


『ソルフェリノのスキルを奪う 96ポイント

 ソルフェリノのスキルを喪失させる 今なら半額24ポイント』


 本来なら特売コーナーしか安くならないのに、安くなっていた。コンボか何かなのか?


『24ポイント使用してソルフェリノのスキルを喪失させますか?Y/N』


 さすがに、奪うためにはボーナスポイントが足りていなかったが、都合良く、喪失させるならポイントが足りている。

 すぐに『はい』を選択する。

 悪魔はそのほかのスキルでも十分に俺を殺せるのだ。


『24ポイントを使用して、ソルフェリノからスキルをすべて破棄しました』


 これで、ボーナスポイントは44から20となった。しかし、これで危機を脱したんだ。



「か、体が動かない」


 悪魔の動きが、一般人のそれになった。



『1ポイントを消費して、戦士スキルを1レベルにしますか?Y/N』


 『はい』を選択し、続けざまに直接戦闘で優位になるようにスキル調整をした。

 こんな女を殺すためにポイントを大盤振る舞いするつもりは毛頭ない。

 残りは19ポイントだ。まあ、この状況を利用して達成できるミッションを後から選んでおくか。

 単なる女の攻撃が簡単に避けられる。


 スキルが0の場合は、どうやら能力値の補正もなくなるらしいな。


「なにも、できない!」

「ざまあねえな、ソルフェリノさまよお」


 様付けしつつ、殴り飛ばす。


「うぎゃ!」


 倒れた女をぐりぐりと踏みにじる。


「や、やめろ、クソガキ」


 口が悪い。

 俺の見た目はショタエルフだから、確かにクソガキではあるな。

 だから、なんだ?


「先に仕掛けたのはおまえだろ?お前は敗者、俺が勝者。違うか?」


 俺の絶対的優位は変わらない。


「世界は、お前を許さない」


 減らず口を叩くのは、この口か?


「なら、俺はこの世界を許さない。俺がルールだからな!」

「ご、傲慢め」

「うるさい!」


 口をふさぐ。

 後は、一方的な暴行。

 しばらくして、事切れた。



******



 この世界に少しでも期待した俺が馬鹿だった。

 何がゲームだよ?ふざけんな。

 なんでいきなりお伴キャラから殺されようとしなきゃいけないんだ?

 この世界に降りる前、神様は何と言ってた?

 あの赤い悪魔にいろいろ聞けばいいって言ってたよな!

 ナビゲートキャラじゃねえのかよ?

 ナビキャラは、チートキャラ。確かによくある設定ではあるよ。

 で、最初にそのキャラを倒せって?普通は無理。

 そのためのボーナスポイント?

 繰り返す。ふざけんじゃねえよ!ゲームとして成り立たねーよ!!

 神様どんだけ設定間違ってんだよ!



 時間が経ち、2日目(俺がこの世界に来てからは3日目だ)の午前0時となる。


『神様影響完全排除の第3段階が実行されました。以後、全ての信仰魔法は使用不可能となります』


 そっか、さらに1段階進んだんだな。




 真夜中の森に一人きり。

 一般スキルがあるので、生活はできる。

 ふと気になって、スキルショップを覗く。

 昨日1日、気侭に職業スキルを上げたり、意味無くお金を出したりしていた。

 15ポイント分浪費したので残りポイントは4ポイントしかない。

 ああ、お金10000G出したら、目の前にじゃらじゃら硬貨の山ができたっけ。

 次元収納とかがこの世界には一切ないので、そのままにしておいた。

 そう言えば、1日目に特売で80ポイントで販売してたっけか。

 買っとくべきだったか?

 いやいや、そしたら、俺死ぬか封印されてたから、買わなくて正解だった。



 そういや、ミッションを完遂すればボーナスポイントが貰えるんだっけか?

 もうすぐ神様影響完全排除も完遂するから、その際にクリアできそうなミッションでも選んでおくかな?

 ステータスウィンドウを開き、ミッションタブに移動する。



  <お勧めミッション>

  『           』



 何も記載はなしか。お勧めはない。



  <ミッション選択>

  ※邪神狩り※


  <ミッション詳細>

  ※邪神狩り

  ・推奨レベル:10

  ・この世界を闇に落とす暗黒神、破壊する破壊神、

   狂気をまき散らす異界神、それぞれがターゲット

  ・まずは、プロフェッショナル達を仲間に加え、

   万全の態勢で邪神と対峙しよう。

  ・奴らを探し出し、この世界への干渉を断ち切るのだ。

  ・干渉案件の阻止で10000ポイント

  ・邪神狩り完全達成なら、100000000ポイント進呈



 ちょうどいい具合にちょろいミッションがあった。

 何もしなくても、あと数時間後に1億ポイントゲットなんて夢すぎる。

 かるーく、選択しておこう。

 だって、干渉を断ち切れば(・・・・・・・・)いいんだろ?

 手段の指定はないのだ。倒す必要はない。


『推奨レベルに到達していませんが、ミッション:邪神狩りを実行しますか?Y/N』


 『はい』を選択する。


『ミッション:邪神狩りを登録しました。ミッション遂行度はミッション画面より確認できます』


 ふーん、それでもやっぱりこういう所はゲームだよな。


『ミッション遂行度は、80%です』


 邪神狩りのミッション画面にはそう表示されていた。

 と言うことは、俺の推測は正しかったのだ。


 ウィンドウを閉じようとして、ポイントショップタブに移動してしまった。

 ポップアップメッセージウィンドウが表示される。


『現在、一部の職業スキルは取得不能となっております。取得したい場合はルール変更を行ってください OK』


 いわゆる警告メッセージって奴だな。

 ポップアップウィンドウの下には、『OK』のボタンがある。確認しろって言うことね。

 『OK』の部分に触れて、ウィンドウを消す。

 確かに、もう信仰魔法はないからな。

 とりあえず寝るか。





***





 夜明け前だと言うのに目が覚めた。

 視界の端に赤い警告表示がある。

 気にすると、ポップアップが表示された。



『神様影響完全排除の最終段階まであと10分』



 カウントダウンが始まっている。




 ん?




 ちょっと待てよ?




 とてつもなく嫌な予感がする。





 最終的な効果は、文字通りの神様影響の完全消失だ。

 だからこそ、この効果の発動により、ミッション:邪神狩りを完全制覇できると睨んでいるのだが。



 このステータスシステムおよび、ボーナスポイントシステムって、神様が作ったものじゃないのか?



 と い う こ と は だ、

 このカウントが0になった時、このシステム自体が消失するんじゃないのか?



 カウントは進み、残り5分を切った。

 ステータスウィンドウを表示する。表示された。何もおかしいことはない。

 信仰魔術師スキルは取っていない。

 精霊魔術師スキルはあるが、これは神様ではなく、精霊の管轄だから影響されない。

 なので、ステータスはそのままだ。

 問題ないな……

 納得しかけてしまった。



 ……そんな場合じゃない!

 カウントは進み、残り3分を切る。

 世界に音はなく、

 前兆はない。

 森の中では、外界の音は届かない。

 ステータスウィンドウをポイントショップに切り替える。




『しんこうまほうはとrまsん おk』

『ポイントショップ閉鎖のお知らせ』

『ポイント以降について 続きを読む』

『免責されろ』

『くリングオフ制度について』

『利用きyk』

『まじっぐバック深野おしらs』

『……』




 大量のポップアップに塗れている。

 文字化けしたり、意味の分からない物だらけだ。

 ただ、全てのポップアップには黒枠に黄色地の△に!マークの入った警告マークが付いている。

 そう、これらはすべて警告表示のなれの果てだ。

 OKボタンらしきものに触れて消していく。

 カウントは進み、1分を切った。

 全ての警告ポップアップを消し、ポイントショップを見る。

 確実にやってくる崩壊が足音を高らかに響かせるかのごとく、その画面すらも文字化けだらけになっていた。




  <●日のポイ●ト特売商品>

  期■限■ポイント特売のコ■ナー

  ・手の届かなかったあの特典を手に入れる●ャンス!

  ・毎日午前▲時に入れ●え実施!

  ・閉●大●●●!!!

  ※り■っと 3ぽいんと※

  ※世●崩● 0ポイント(実行予約完了済み)※



 視界の片隅にあるカウントダウン表示は残り10秒まで進んでいる。


 特売項目を選択する。

 処理がコマ落ちし、一瞬で出るはずの確認画面が遅れて表示される。



『●ポイントを消費して、●●●●を実●しますか?Y/N』




『●い』『い●●』




『●い』を選択した。




『――――――――――――を実●します』


 ま、間に合ったのか?


 残り3秒で、カウントダウン表示は止まったように見えた。


 それが最後だったからだ。


 だって、そのタイミングでぷっつりと、意識がブラックアウトしたのだから。




ここまでお読みくださり、ありがとうございました。


本作、「ゲーム世界に転生したと思って好き勝手したら破滅した」は、以上で完結となります。

予想よりも多くの方々にお読みいただいているようでうれしく思っております。


よろしければ、評価いただけると幸いです。

ただ、こんな物語を書いている人間が言うのもおこがましいのですが、

ネガティブな意見や感想は心が折れてしまいますので、ご勘弁いただきたく。


……ソルフェリノから一言あるようです。


むきーーーーーーーーこんなのソルっち閑話じゃねーーーーーー

もっと、ソルが活躍できる話を書けーーーーーー

つーか、「よくある物語」の閑話になってねーだろーがーにゃあああ


えっとですね、ありますから。

きちんと、「よくある物語」シャルト&フォルティアの章のソルフェリノ閑話に相当するものは、別に書きますから。なので、サクッと行かないでください。私死んじゃいます。



追記(10/18):どこかの作者が以前に活動報告でいわゆる次回作は10/21~なんて言っていましたが、そう簡単に書けるものでもないので、気長にお待ちいただければと。ある程度書き溜めてからでないと、変なところで中断しそうで怖かったりします。(つまりは、書き始めてはいるということで間違いはないのです)

よくある物語のフォルティアの章が終わるまでには以前活動報告で言っていた話を始めたいと思います。

皆さんの評価及びアクセスに感謝です!


2018/3/6 追記:3/4付で本作のユニークアクセスが1000に到達しました。

多くの方々にお読みいただき感謝いたします。

引き続き、アンリとソルフェリノ+αの2週目の物語をお楽しみいただければ幸いです。


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