表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/6

天敵現る


 この小説に興味を持っていただき感謝です。

さて、この小説は、私の主観的で、偏見があるかもしれません。(世界の国々についての)しかし、あくまで一作品として読んで頂ければ幸いです。

 

 序章


「私たち、もう高校2年生なんだんね。」

「アア。早く過ぎちまうもんだぜ。人生ってのは。」

 

 ふっ・・・と大人じみた笑い方をするのにはまだ少し早すぎたか・・・

私たちはとりにいく!あれを!あれを取れれば、希望に満ち満ちた世界へ・・・

    いくぞ!!

「うぉおおおお~~~!!!」


 それはそれは、あったかい日だった・・桜も私たちにエールを送ってくれてる・・・そんな気がしたんだ。

  私たちはいっきに駆け出した。テカテカと輝くそれに・・。

 

 それを思い立ったのは、実に些細なことだった。

 「教頭の頭は・・ポマードくさい!」

っと、言う苦情が、私ら(県立西那高校 学生支援・環境係り)に殺到した。

*学生支援・環境係とは、まあ、一言で言ってしまえば、学校生活面白おかしくしちゃいましょう!係。

目安箱に、私たちの机に、家のポストまで・・苦情の手紙でたくさん溢れかえった。

「これじゃあ私たちが普通の生活送れないよ!」

「まったくだ。机とか・・用具が入らないよ!ちっ!・・・こうなったら・・。」

「こうなったら?」

「拭き取ってやる~~~~~~~!!!!!!!!」

「えっ!?ポマードを?」

「Yes.ポマ~ド。」

「ティッシュで?」

「ばかもん!ティッシュだと手に滲みてきて付いちゃうかもしれないだろ!雑巾だ!雑巾で特攻よーい!」

すると、まわりでこの話を聞いていた生徒が、大慌てで雑巾を取りにかかった。

「いつやんの?いまから?」

冷静にたずねてくるのは、カンちゃん。中学生からの居なくてはならない大親友。今の私がいるのは、このカンちゃんがいたから

と言っても過言ではないだろう。

「あたまえよ!善は急げだっ!」

「でも今日から教頭出張じゃん。明後日まで。」

「え゛っ、マジ?」

 周りにいた生徒が一瞬固まった。明後日は、ちょうど終了式なのだ。

「知らなかったの?一昨日説教うけたときに職員室の黒板に書いてあったでしょ。」

「そんなとこ見てないよ・・てかタイミング悪っ!」

 ため息が教室に充満する。

そのため息とは裏腹に、私は良いこと(世間では悪いこととも言う)を思いつき、おもわず顔がにやけてしまう。

 

「・・始業式だ。」

「えっ?」

「こうなったら、始業式の日に、大衆のまえで赤っ恥かかせてやる!」

「こうなったらって、どうなったの?」

「作戦名、ポマードふきふき作戦!日にち、4月6日!時刻、10:00時!作戦決行!」おぉ~!

 こんな感じで、ポマードふきふき作戦は段取りされた。

その日だって、・・・うまくいってたんだ。・・・あいつさえ、この学校に転任してこなければ・・・。


               メモリーはすぐそばに・・・                          

  第1章 天敵現る


 ・・説教のため校長室にて待機中。。

例の作戦は、今、目の前にいる他の高校から転任してきた教師のせいで、あえなく撃沈。

(誰だ、こいつ。)

(知らないよ。転任してきた人なんて・・・)

こそこそと話していると・・

「おい。」

∑びくっ!

「おまえら、何年何組だ。」

「二年E組です・・・。」

「ふっ。そうか・・・。」

なんですか!?今の鼻笑いは!気味悪り~な。おい。

そんなことを思う私たちをよそに、そいつは質問を続ける。

「今度二年生になる、頭はいいのに、馬鹿ばっかりやってる二人組みって・・・おまえらか?」

「頭のいいのは本当ですけど、馬鹿ばっかりやってるって言われるのは、心外ですね。」

そう。私とカンちゃんは、学年考査でいつもトップを張っているのだ!だから周りの教師は、有名私立大に行けとか、一流国立大に行けとかうるさくて・・・。私たちのことを、自分たちの点数稼ぎの道具としかおもってねぇ。だから教師は嫌いなんだ。

「やっぱりおまえらか・・。今時の女はこんなことやるのが流行なのか?」

「今時の女って、そこらにいるやつと一緒にしないでください!」

「そうですよ。私たちは、庶民にはできないことをやってるんです。」

わたしが言ったあとにカンちゃんがつづく。その時、校長室のドアが開いた。

「お~お~、またやってくれたね。諸君。」

かったるい声を出した校長のあとに、教頭が続いて部屋に入ってきた。

「しょーがないでしょ。目安箱だって、私たちの机だって、苦情の手紙で溢れちゃったんですから。」

「・・またそれかね。」

ふ~っと、あきれたようにため息をつく教頭。(お前が原因なんだよ!加齢臭とポマードの臭いが混ざったおばけが!)

「苦情?なんだそれ。」

転任してきた教師がたずねる。彼が知らないのも無理はない。去年私たちが、独自に活動を開始した例の係りのことを。

「教頭先生の頭が、ポマード臭い!と。いったいどれだけつけてんだ、とか。」

「その苦情がものすごい量きたんです。これは、改善しないといけないと思って・・。だから、拭こうと思ったのです。」

雑巾はその為かと納得するように、はぁ~、っという校長。教頭の顔が、引きつっているのがよく確認できた。そういう顔されると、うれしくて仕方がない。Sなんだろうか、自分・・・。

「君たちは、にゃんか・・何回そういうことをやれば気が済むんだ!」

(噛んだ、かんだよ。ぷっぷ。)(華蓮、いま笑うな!)

小声で言われたことが聞こえたのか、赤面する教頭。

「まぁ、まぁ。君たち、そういうことはもっとソフトに相手に伝えるべきだよ。行動が早いのは良いけど、会話って言うのも大事な手段だよ。教頭先生も、ん~。ちょっと気をつけるように。最近ほんとにひどいから、におい。」

教頭のフォローに入ったかと思いきや、教頭を諭す校長。校長だって思ってんじゃん。内心つぶやく。そろそろ押し寄せる笑いの波に耐えられない。

「吉田 華蓮君に、神田 千沙君。もういいから、君たちは教室に行ってなさい。」

「「はーい。」」

そうして部屋を出ようとするときに、あの教師がこっちを見ていることに気づく。私には、ほくそえんでいる様にしかみえなかっ

た。


「あの校長はいつも寛大な心をお持ちだね~。」

「そうだね。私たちが停学とかなってないのは、あの人のおかげみたいなもんだしね。」

「学校内のあんな小さな事で、停学にされてたまるかよ。」

教室へむかっているとき、こんな無駄話をしていた。

「しかし、あの先生、目つき悪かったね。」

あの先生とは、転任してきた教師のことだろう。わたしはうなずいた。

「あのラリーアット。めっちゃいたかった~。」

あの時、教頭に向かって走り出したとき、ひとりの邪魔者が現れた。全力疾走していた私たちの目の前に、腕を広げた巨人が・・。

そのまま止まりきれず、腕につっこみ、転倒して頭を打った。そのまま引きずられ、説教部屋(校長室)へ・・・。

「おでこと後頭部が痛い。」

「くっそ~。あのやろー。あそこまで簡単に私が技を決められたことなんてなかったんだぞ!わたしの名前に傷つけやがって!要注意人物にリストアップだ!」

 

 教室についたらみんなからのブーイングがひどかった。任務完遂できなかったからである。しかし、臭いを抑えるように話してきた(校長が言ったんだけど・・)ことを伝えると、ブーイングはおさまった。そしてみんな、担任はまだかと、待ち構えている。

 この学校では、始業式での担任発表はなく、式の後で来る先生が担任の先生となる。みんなどきどきしながら待っているけど・・・・

「ねぇ、カンちゃん。思うんだけどさ、もしかしたら、あいつが・・担任じゃないかなって。」

「えっ?さっきの、転任してきた人のこと?」

「そう。だって、私たちの組を聞いて鼻で笑ったり、部屋でてく時にほくそえんでたり・・・。絶対あやしい。」

「ごくっ・・それも、そうだね・・・。」

「あっ!!誰か来た!!」

びくっ!!扉に一番近い席のやつが叫んだ。教室内にいるみんなの胸が高鳴り、緊張していた。私たち二人は、別の意味で緊張していた。

 ガラッ

ドアの開く音・・・。

下を向いている視線を上にあげれば・・・

「「あ゛~~~っ!!!」」

やっぱり。私の予測は100発100中だけど・・・今回だけは、ハズレてほしかった。。。

「なんだよ、いきなり叫びやがって。あ。おまえら、あの二人か。」

「わかってるくせに!」

周りからはこの教師が、かっこいいだの、渋くていい感じだの、聞こえてくる。

気をつけろみんな!こいつは、中身はきっとかっこよくもなんともねー!!ラリーアットされるぞ!目をまともに合わせたら、石化するぞ!

「あ~、みんな静かに。今日から一年間、君たち、2年E組の担任になりました、渋沢 隼人です。前は、隣町の高校に勤めていました。担当教科は、理科の生物です。このクラスは理系だよな?理科の生物は先生がやることになるので、よろしくおねがいしま~す。」

まじか・・。よりによって担当教科が理科の生物だなんて・・・、私の一番好きな分野だし。。

「嫌いになりそうだ。」

「ん?どうかしたのか?」

隣の男子が話しかけてきた。何にもないと、軽く受け流す。

  (いやな予感が・・)

その時、その予感が見事的中することを、私は知る由もなかった。



序章・第一章を最後まで読んでいただきありがとうございます。

私もこんな馬鹿な高校生活を送ってみたいものです。

これからどんどん更新していくので、先が気になっちゃう人はぜひ読んでくださーい!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ