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愛犬と行く怠惰な異世界スローライフ  作者: レーザーらいおんマン
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転移の前に②

上手いこと書けないとは思うんですが、とりあえず誤字脱字は無いように気をつけて書いていきたいなぁ〜と、おもってます。

よろしくお願いしますてす!

少し時間が経って、流石に天使様も隼のニタニタに慣れてきた頃。

隼も相変わらずドモっているのはドモっているのだが、ギリギリ会話になる程度までには回復していた。


「それでですね、最初から説明しますと」

「はいはい!なんでしょう!!!」

「あ、その、コホンッ、まずはあなた方がこの空間に飛ばされた経緯から話しますね!」


そう言って無い胸を張って気合いの入った宣言をする天使様。

隼は隼でどんなテンションが正解か分からないらしくとりあえずテンションを張り上げていた。

唯一冷静なのは愛犬ベルだけだろう。

ご主人様の醜態を無視して頭をコリコリされ気持ちよさそうに目を細めていた。

そんな異様と言えば異様な空間で、天使様の説明が始まる。


「まず最初に、ワタクシ達の世界アイシュタルにおいて大規模な宗教戦争が行われた、とゆう話から始めましょう。 きっかけは天の言葉を神聖化する天言教と魔法技術による文化の発展こそ至高とする魔道教が600年の因縁の末、6年前に衝突したことがきっかけでした。 6年間の魔法の衝突は1つところの空間では許容できない爆発的な量の魔力を溜め込むことになりました。 本来なら魔法として変換された魔力は役目を終えたあと、大いなる循環へと飲み込まれ世界に散布されます。しかし戦争の地の魔力を循環させる機構は次々に使われる軍略級の魔術を処理しきることが出来ませんでした。結果、特異点として魔力を循環させる主要機能の麻痺した空間は肥大化、暴走を始めます。 そんな状態とは知らない人間達は6年の死闘の末、魔道教の勝利を持って集結を迎えます。その1週間後、その地には焼け焦げた大地と無限に続く死の山、そして鼻が曲がるほどの死臭と、限界をとうに超えた世界の枠外にあるエネルギーが残ります。そのエネルギーはついに爆発を起こしました。 大陸の3分の1を飲み込んだその爆発は6年間の戦争で発生した死者の実に5倍の死者を出しました。この爆発により空間に穴が開きます。 既に理解されているかもしれませんが、その空間の歪みを、あなたが潜った事でアナタはこの世界に飛ばされることとなりました。 全てはこちらの手違いから発生したこと、被害者であるあなたにはワタクシたちの世界で余生を過ごして頂くことを持って贖罪としていただこう、とゆうのがこの事態の概要になります。 ご理解頂けましたか?」


長々した説明を「うんうん、なるほどねソッチパターンかぁ〜」などどブツブツ言いながら聞いていた隼は話が終わると満面の笑みを天使様に向けた。

それはそうだろう、確かにこちらの世界の住人からしたら隼は被害者なのかもしれないが、とわいえ隼からしてみれば地獄みたいな家から抜け出せたとゆう感動が先行していて、その辺の被害者だの加害者だのとゆうのは二の次になっていたのだ。

とわいえ気になることもあるのだろう、顔を引き締めた隼が口を開く。


「なるほどですね! いやぁ大変でしたね!!! 僕としては異世界に行けるだけで儲けものって話なので気にしないでください!!! それでですね!えっとですね!あれです、えっと、、そう!!! 魔力とゆうものがある世界だ、とゆうのは分かったんですが〜、えっと、チート、みたいなものって、貰えたり、?するんですか、ね、?」


この場合の隼はドモっていると言うよりは興奮しすぎて空回っている、とゆうのが正しいだろう。

正直経緯とかそう言う難しい部分は話半分で聞いていて余り覚えていない隼、大事な魔力とか魔法とか魔道教とかってゆう話だけ覚えておけばいいか!とゆう考え方なのだ。

ちなみに、こんな男でも一応は富豪一族の御曹司で16年近く勉強漬けの日々を送っていたのだ、理解しようと思えば長々しい説明から説明された以上の事を理解することも出来ていただろう。

まぁ隼自信にはそんなつもり毛ほどもないようだが。

、、、それはともかく、天使様はようやく話が進みそうで喜色1色といった表情で再び話し始めた。


「もちろんです! とわ言っても、神族の方々が既に与える力については大方お決めになっているので、隼様が選べる様なチートみたいな物は多くて3つ程まで、となっているのですが、、、」

「そうですか!ではリストみたいなの見せてもらえれば嬉しいです!!!」


申し訳なさそうに俯く天使様も愛らしいのだが、今の隼にそう言う小さなことは入ってこない。

何せ興奮しすぎて顔が赤くなり始めているのだ。

このままだと数時間したら興奮のし過ぎで熱でも出すんじゃないか、とゆう風貌。

そんな様子に「クスッ」と笑う天使様。

常人ならその美しすぎる光景に心臓が張り裂けてしまうだろう破壊力を宿した微笑みに、しかし隼はベルを撫でながらポケーッとしていた。

感情が死んでいるのかもしれない。


「リストですね!、少々お待ちください! 確かこの辺に、、あ!ありましたありました!こちらになります!」

「お!アイテムボックスみたいなやつですね!?カッコイイなぁ、僕もそれ第一希望かもしれないです!!!」

「見方なんですが、系統別で管理されてまして、、あ、このページが攻撃系のギフト一覧ですね、このページからは、、そうですね回復系のギフトです! ここからは補助系で、結構飛ぶんですがこの辺から、、、」

「おおー!辞典みたいな作りなんですね!分かりやすいなぁー!助かります!!!」


だいぶ天使様と話すのに慣れてきたのかスムーズに言葉が出るようになって内心安堵しつつ、死ぬほど興奮している隼を見て天使様はまたも破壊力♾の笑みを浮かべるのだった。

、、、広辞苑3冊分位の分厚い参考書みたいなものを虚空で指をフヨフヨ動かし何も無い空間から出現させた天使様に感動する隼。

「これだけ膨大な量のギフトから3つ選ぶとか出来ないだろ」とワクワクするやらガッカリするやらしていた隼だが、天使様の指の動きからアイテムボックス的なギフトがあるんじゃないかと鋭い考察を見せて参考書をパラパラめくり始める。


「お!これなんていいんじゃないですか? 反転魔法! これあれですよね?反射とかできるやつ!!!」

「あ、そうですね! ただこの魔法は扱いが難しくてアイシュタルでも使い手は0.003%程しかいないレア魔法なので、人に支持するとゆうのが難しい魔法なんですよね、、あ、でもこの場合は魔法知識を転移前にインプットしてから送りだすことも出来るのか、、じゃあかなり便利ですし、、そうですね、いいと思いますよ!1つ目は反転魔法でよろしいですか?」

「あ、待ってください、全部目を通して決めるので、、」


参考書に夢中な隼の素っ気ない返事にちょっとシュンとなる天使様にこれまた隼が参考書に夢中なため放置されてご立腹のベルが天使様の足に頬を擦り付けて「元気だして?」とゆうふうに弱々しく鳴く。

その様子に「そういえば!」と大きな声を出した天使様。

急に大声を出されてビックリして参考書を閉じてしまいどこまで読んだか分からなくなって一生懸命くり直す隼を尻目にベルに話しかける天使様。


「ベルくん、で、いいのかしら? 君も一応ギフトの選択権があるんだけど、どうする? 私が決めようか?」

「ワフンッ!」


言葉を理解しているのかベルは大きく首を振って隼が読んでいるところに割り込んで一緒に読み始めた。

まぁ、本当に読んでいるのか眺めてるだけなのかは謎だが、1人と1匹は楽しそうに参考書を眺め、そんな様子を微笑ましく天使様は見守っていた。

、、、そんな1人と1匹が3つづつギフトを選んだのはそれから5時間後のことであった。


「それではこれからアイシュタルへの転送を開始します! お2人とも目を閉じていてくださいね」

「はーい!」

「ワフッ!」


1人と1匹の返事を聞いてから天使様は魔力をねり始める。

同時に1人と1匹の脳内に情報が流れ込んできた。

アイシュタルの情勢、大陸、これから行く場所の名前や魔力、魔法と呼ばれる技術の基礎、応用、その他雑多な学説、種類とか、その他にも無数の情報だ。

その中にはもちろん獲得した魔法の詳細に関しても入っている。

そんな膨大な情報に頭痛を感じ1人と1匹が顔を顰めた、その瞬間に、その姿は粒子となって消えてしまっていた。


「上手く行きますかねぇ、彼らで、、、ま、ワタクシはもう関係の無いことですけど、、、さてと!次の人はもうちょっと短く済ませてくれるといいなぁ〜」


天使様はそう呟くと次の被害者の性格や大まかな人生の書かれた本をパラパラと読み進める。

天使様の仕事はまだまだ続くのである。

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