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愛犬と行く怠惰な異世界スローライフ  作者: レーザーらいおんマン
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鍛冶屋へ①

「えー、コホンッ、昨日も話しました!覚えてますかー?」

『はーい!』

『覚えてます!なの!』

「よーし!大きな返事で大変よろしいですね! では改めまして、、今日は鍛冶屋へ見学に行きます!! とりあえずは僕とベルの武器、それと1番大事なのがキュイのコアを守るカプセルを購入すること!です!」


《羽衣亭》の1部屋、ソコでは黒髪黒目、なかなかに容姿の整った男がブカブカのTシャツにブカブカの膝丈ほどのズボンに革靴を履いた、ここアイシュガルに置いてかなり異端な服装の男がやや大きな声で宣誓をしている。

聞いているのは男の膝より少し低いくらの体に純白の美しい毛を携えたオオカミ、そして水色半透明なプニプニボディーの不思議生物。

その一行は男の宣誓を終えると部屋を出て階段を降りていく。


「あ!隼さん!おはようございます! なんか声が聞こえましたけど、何かありましたか?」

「え、あ、いや、なんでもないです、、」

「あれ?照れてます??」

『あれだけ大きな声出せば下に丸聞こえでも不思議はないよね』

『、?そうなのです? キュイはよく分からないけど楽しかったのです!』


下に丸聞こえだったと知り真っ赤になって固まる隼を軽くいじっているのは《羽衣亭》の看板娘、クラナである。

まだ3日の付き合いではあるが、それでも隼のことが何となく分かってきた彼女は隼の遊び方を何となく把握してきている。

そしてそんな隼の後ろで冷静に頷いているのは元柴犬の、フェンリルであるベル。

隼の手の中で楽しそうにはしゃぐのはスライムのキュイだ。


「今日もギルドで依頼を?」

「いや、今日はベルとキュイの武器とか防具を買いに鍛冶屋に行きたくて、、あ、クラナ? オススメの鍛冶屋とかあったりしない?」

「オススメの鍛冶屋ですか? うーん、鍛冶屋には詳しくないんですが、、あ、でも名前をよく聞く所ならありますよ?」

「おお!助かるよ!」

「えっと、たしかウェイマール鍛冶所、とゆう名前だったと思います」

「ほぉ、、それってどの辺に、?」

「宿の前の道を左に行って最初に見えてくる十字路で左に真っ直ぐ行けばあるはずですよ?」

「おお!ありがとう!助かったよクラナ! それじゃご飯食べたらすぐ行くことにする」

「はい!席に案内しますね!」


案内された席につき「今日は何かな〜」などと言いながら揺れている隼をクスッと笑ったクラナ、ベルだけはそれに気づいたようでチラッとらそちらを見て何か複雑な顔になっていた。


「えーっと、待ってる間に昨日詰めれなかった具体的にどんなものを買うのか、とゆう話を始めます!」

『ハイなの!』

『はーい!』

「よし! 」


元気な返事を聞いた隼は人差し指をピッと立てる。


「まずひとつ、キュイのコアを守るケースについてなんだけど、」

『うん! 従魔舎の中にも結構スライム居たけど、キュイ以外はみんなコアに鉄でできてるっぽいカバーみたいなのを付けてたよ』

『キュイも見たの! あれがあったら安心なのかなぁ?って思ったの!!』

「なるほどなるほど、ちなみにボクもたまに街中でスライム連れてる人見た事はあるけど全然分かりませんでした! はい次!」


情けない事をサラッと流して2本目の指を立てる隼。


「ベルの武器です! 僕としては何か、鉄製のもので爪をカバーしてくれる篭手、みたいなのがいいんじゃないかな?って思ってます!」

『異議なーし』

『キュイはね? 後ろの足にも付けるのかな?って思うんだよ?』

「ふむ、確かにそうだな、、ベル?後ろの足にも着いてた方がいい?」

『え、?うーん、、現実的な話、ボクは前足で敵を叩いて攻撃する!ってゆうのがメインで後ろ足で攻撃ってゆうのがイメージできない。 だから必要になったら、でいいと思う』

「あ、たしかにそうか、よし!決定な!次!」


トンと思いついていなかったのだろう、惚けた顔で返した隼が顔をキリッとして3本目の指を立てる。


『隼の剣を買いたいんだよね?』

「その通り!ぶっちゃけいちばん優先度の低いのがこれです! こんなもんはキュイのコアガード?とベルと僕の防具みたいなのを買ってからでいいとは思ってます!!!しかし!!」

『うんうん!なの!』

『しかし?』

「男のロマン的にこんな世界に来ていつまでもこんなチマチマしたナイフを振り回すのは我慢なりません!!!」

『おー、? なるほどー!』

『なるほどなのー!買わなきゃダメなのー!』

「よし、それじゃ決定とゆうことで、、次!」


ちょっと何言ってるか分かんない?って顔のベルは置いといて、キュイの発言だけ聞こえているらしい都合のいい男はさっさと確定にしたいようで急いで4つめの指をあげる。


「4つめはキュイの近接での攻撃手段です!」

『キュイの? 具体的には?』

『キュイ強くなれるのです????』

「うん!具体的なのは一応考えてきてる。 キュイのコアより1回り大きい鉄球はどうかな?と思ってるんだ」

『鉄球、? それどうやって使うの?』

『鉄球ってなんなのです???』

「重くて堅いボール、みたいなやつかな! 昨日の薬草採取の時に思ったんだけどさ? 確かにキュイの動き自体は遅いんだが、あの体の形を変えるヤツ! アレってもしかして重さに関係なく魔力素自体を動かしてるんじゃないか?って思ったんだ 」

『へぇ? 確かに、スライムの性質的にも不自然じゃないし、薬草を渡してくれた時、そういえば渡す時と引っ込めるときで速度に変わりがなかった気がする』

「だろ? なぁキュイ? ちょっと体の形変えるヤツ、1回使ってみてくれないか?」

『うん!こう、なの?』

「そうそう!その感じで1番早く振ってみてくれ!」

『む、難しいの、うーん、うーん、、あ、こんな感じかな?なの』


そう言ってキュイが振ったのは鞭のように伸ばした体。

それが、本物の鞭みたいに「ビュッ!」とゆう空気を押す音とともに振られた。

仮説が立証された!みたいな顔でニヤける隼。

隼は次に、自分のスプーンをキュイに持たせてみる。

隼にしてみれば大したことの無い重さ、しかしスライムであるキュイにとってはこれ1つ加わるだけでかなり動きが鈍くなる。


『こんな感じでいい、の??』

「うん!、そんな感じ!」

『キュイ、大丈夫?無理しなくていいからね、?』

『うん!大丈夫なんだよ!』


体の一部を伸ばしてスプーンを器用に掴んだキュイ。

真剣に見つめる隼と心配そうなベルにどこか嬉しそうな顔をしたキュイは、、


『よっ!』


気合一閃、鞭のように体を振り下ろした。


「おお!すごい!可能性が見えてき、、キュイ!!」

『!?キュイ危ない!』

『わわっ!』


「ビュッ」とゆう音を立てて振り下ろされたスプーンに引っ張られるようにして浮き上がったキュイを目にして同時に飛び上がった隼とベル。

隼は机に引っかかって顔面を机にかなり痛そうな音を立ててぶつけている。

ベルはキュイが地面に落ちる前に背中で上手に支え心配そうな目をキュイに向ける。


『キュイ、大丈夫、?』

『うん、大丈夫なんだよ、でもちょっと、ちょっとだけだけど、怖かったんだよ、、』

『、、隼!!』

「っ!はい!」

『キュイが怖かったって!! 言うことは!?』

「っ!キュイ!無理させてごめん!!! 」

『え、え、?キュイは大丈夫なんだよ!』

『ううん、キュイだめ。 今はしっかり反省させないと、、』


隼と長い付き合いのベルは知っている。

隼はこうゆうので甘やかされるとむしろ一生引きづって面倒くさくなる、とゆうことを。


「ごめん、ごめんねキュイ、怪我は?怪我は大丈夫?」

『う、うんなんだよ?キュイ、怖かったけど大丈夫なんだよ、?』

『隼、怖かったって』

『ベルくん!?』

「ごめんよぉ、、、」


ベルの追い打ちにビックリした顔を向けるキュイ。

と、その下で崩れ落ちて落ち込んでいる隼。

そして、、、


「あ、あのぉ? ご飯出来ましたよ〜?」


ソコにはお盆にご飯を乗せて混乱顔のクラナが立っていた。

それに気付いて苦笑いを浮かべたベルはクラナに近づいて行く。


『すみません、騒がせてしまいました、、』

「い、いえいえ!ベルくん、ウチは大丈夫ですよ、? それよりすごい音しましたけど、隼さんは大丈夫なんですか、?」

『ええ、大丈夫です』

「そ、そう、? あ、これ机に置いとくね?」


言い切るベルに少し安心しつつも、それでも心配らしい、隼のうずくまってる背中を心配そうに見つめながらご飯を机に並べていくクラナ。

そんなクラナを尻目に隼の服の襟を噛んで起き上がらせるベル。


『ほら隼!ご飯だよ!』

「、、、うん、」

『きゅ、キュイご飯楽しみだなー!!』



ーーーーー



『ご主人様、?キュイはもういいのです!だから元気だして欲しいのです!』

「、、キュイ、優しいんだね?」

『そ、そうじゃなくて、あのあの、』

『キュイ、今は我慢だね?』

『ベルくん!なんか楽しんでる!!』

「キュイ、ごめんなぁ、」


時刻はもうすぐ11時といったところか、起きてきたのが7時頃だった隼達だが、食べ終わった後部屋に来て、そのまま部屋でどんよりしているので鍛冶屋には行っていない。

そんな様子の隼を満足気に見ているベルは、たまにキュイへ視線を送るとイタズラっぽい顔で笑っている。

そんなベルにプクー!っと膨れているキュイはやはり可愛い。


「キュイに戦わせるのは辞めよう、うん。 ベルも戦うのは危険だし、うん、ベルも戦わせるのは辞めよう、うん、、」


虚ろな顔で呟く隼。

それを聞いてビックリして飛び上がって抗議するキュイとベル。


『ちょっ!それは困るのですご主人様!! キュイはご主人様のお手伝いがしたいよです!!!』

『隼!キュイは可愛いからともかくボクは戦うよ!?』

「何言ってんだ、キュイもベルも可愛いんだ、戦っちゃダメだ」

『ボクは意地でも手伝うからな隼ぉ!!!』

『キュイだって意地でも手伝うのですご主人様!!!』

「いやだ!!! 2人とも怪我しちゃ嫌だ!!!」


仲のいい理由で喧嘩を始めた1人と2匹、その喧嘩は実に3時間続いたとゆう。

そんな可愛い喧嘩をしているものだからご飯を食べに来た探索者たちがホッコリして帰っていくことも、1度や2度ではなかったとか、、、

書き忘れてたことなんですが、羽衣亭はシューガル内でも珍しい従魔用のメニューを用意していることもあり、従魔持ちの探索者やパーティーメンバーがよく食べに来るので、食堂としてもかなり人気だったりします。

そうゆうのがあって6部屋とゆう少ない部屋に金貨1枚で7日も住めるような格安サービスが提供できてるわけです。

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