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愛犬と行く怠惰な異世界スローライフ  作者: レーザーらいおんマン
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戦闘講習①

その夜はぐっすりと眠っていたのだが、9時から講習とゆうこともあり7時頃には既に隼とベルは起きていて、キュイは眠そうではあるが、隼に撫でられてベル共々幸せそうである。

撫でられるのが気持ちよすぎて寝そうになっていることはベルとキュイだけの内緒である。

今から朝食を食べて30分くらい、探索者ギルドまではかかっても20分といった所だろう。

かなり余裕があるので朝食はもう少ししてからでいいだろう、とゆう事になった。


「昨日はあんまり見て回らなかったけど、よくよく見るとかなり技術的に進歩してるんだなってのがよく分かるな。」

『ホントだよね?ボクも知識としては知ってても実際に異世界で時計を見られるとは思わなかったよ』

「僕が思ってたよりかなり文明的な世界なんだよなぁ? 考えてみたら昨日受付のルーラさん?だっけ?が言ってた印刷魔法ってゆうのも初耳だったし」

『派生魔法ってゆうらしいよ? そうゆう元ある魔法から発展してできた魔法のこと』

『、? 派生魔法なのです? なんか凄そうだけど、キュイは使えないから悲しいのです、、』

「そんな事ないさ! スライムに魔法を使える個体が少ないのはあくまで学べる環境が無いからってだけらしい。 キュイになら僕もベルも教えてあげられるし、きっとすぐ使えるようになるよ」

『そうそう、ボクは知識だけなら隼より上だからね。 教えれることは多いと思うよ?』

『ほんとうなの!? わぁー!!!嬉しいの!!!』


実際、スライムをテイムしているテイマーは実はかなり多い。

その一因としてスライムの魔法適正の高さと魔力量に極端に偏ったステータス、そして入手の手軽さとゆうのが上げられる。

問題になってくるのはスライムには声帯がない、とゆうこと。

いつも鳴き声のように聞こえるのはスライムの体を構成する魔力素の塊が擦れ合うことで鳴る音だったりする。

魔力素とは空気中に充満する純粋な魔力に変換される前の不純物の多い魔力のこと。

この状態で魔法に変換できるのは唯一スライムだけ、とゆうなかなかすごい特徴もあるのだ。

普通の生物なら体内の魔臓と呼ばれる所で魔力素を魔力に変えるため、有毒は不純物を分解、無毒化して大気中に呼吸として空気とともに排出できるようになっている。

スライムに魔法を使わせるには魔力素に魔法陣を書き込む、とゆうプロセスを覚えさせる必要があった。

これが使われるのは魔道具と呼ばれるもの。

例えば隼が昨日触れた厚さ5ミリの鉄板、あの裏には魔力素の不純物部分に魔法陣を作用させて必要な効果の魔法を発動させる機能がある。

これを体内で行って始めて、キュイは魔法の使用が可能になるのだ。

、、、と、そんな話をベルから聞いていたらいつの間にか7時40分だ。

時間を大目に見てそろそろ朝食を摂ることにした隼は慣れた仕草でキュイを抱えるとベルをコリコリと撫でてから部屋を出る。

昨日の今日で気使いが少しだけ上手くなった隼にご満悦なベル。

下に降りると、クラナが朝からこちらまで元気になってしまいそうな笑顔で駆け寄ってくる。


「ちょうど朝食の準備が整ってます。こちらの席でお待ちくださいね!」

「はい。ありがとう」


案内された席に着きお礼を言った隼にお辞儀を返し、クラナは厨房に引っ込んでいく。

数秒、クラナはお盆に9つの皿を5皿と4皿、それぞれお盆にのせ器用に持ってきた。

机にお盆を置き隼、ベル、キュイにそれぞれ3皿ずつ出していく。


「朝食はトメトとボア肉のベーコンで作ったトメトスープと、リンガジャムとパン、それからデザートのフルーツポンチになります。 ごゆっくりお召し上がりください」

「おお!美味しそうだ!ありがとうね! ベル、キュイ、早速頂こう」

『うん!美味しそう!いただきまーす!』

『美味しそうなのー!、?えーっと、いただきまーす!!なんだよ!』

「いただきまーす!」


クラナが厨房に戻るのを見送って手を合わせ元気に言う1人と2匹。

キュイはよく分かっていないようだが、何故か楽しそうに言ってスープを吸い始める。

隼はリンガジャム?とゆうのをパンに塗り、ひとくち食べてみた。


「これリンゴだな! そっかここではリンガって名前で広まっているのか、、とゆうことはこっちは、おお!トマトスープ! うっま、止まんないぞこれ」


手が止まらなくなり夢中でスープとパンを交互に食べている隼。

途中でスープにパンをつけて食べたりもしていたが、ジャムの方が美味しかったようで少ししょんぼりしながらも、素直にジャムパンを食べていた。


『んー!この酸味、癖になっちゃうよ〜! おいしいー!』


ベルはベルでトメトスープがお好みらしく喉を鳴らしながら嬉しそうに飲んでいた。



ーーーーー



フルーツポンチを味わった一行は羽衣亭を出て、真っ直ぐ探索者ギルドに向かっていた。

途中でリンガジュースとゆうのを売っている出店を見つけ一服しつつも、8時半を少しすぎた頃にギルドに到着している。

昨日と同じように名残惜しそうな隼を置いてスタスタと従魔舎に入っていくベルとキュイ。

少しむくれながら見送って隼もトボトボとギルドに入っていく。

そのとき、ちょうどギルドの2階に続く階段から1人の受付嬢が降りてきた。

その受付嬢はメガホンの様なものを口元に近付け、、


『戦闘講習を受ける方は私に続いて2階西口5号室へ集まってくださーい! 持参した武器が安全な状態であることを確認することを忘れないでくださいねー!』


そう言うとスタスタ階段を上がっていってしまった。

それに続くのは数十人は居ようか、とゆう集団。

同じ講習を受ける人達なのだろう。

心細かった気持ちがさらに心細くなって泣き出したくなる隼、殆どが5人ほどのメンバーらしきグループで固まっているのだ、仕方ない。

心細くて堪らないのだろう、腰ベルトの着いた鞘にナイフを入れている隼だが、その腰ベルトの僅かな温もりに癒しを求めていた。

早くもだいぶキてしまっている。


「と、僕も行かなきゃ、」


フッと我に返った隼は腰ベルトから手を離し階段を上る1団の後を追うように登っ行った。

、、、西口5号室とゆうのは入って左手、3部屋ほど通過したところにあった。

奥を覗いてみると突き当たりが1号室となっている。

変わった作りだな、と思いながらも部屋に入る隼。


「この部屋で時間まで待っていてもらいます! 時間になりましたら軽いルールの説明の後、訓練場に移動します。 各自武器の手入れを入念に行うように!」


部屋の中は大学の教室のようになっていて、教団机とその後ろに大きなホワイトボードらしきもの、それを取り囲むように長机が扇状に5列分ほど置かれている。

大体50人は入れそうである。

隼は1番後ろの扉側の席に座り落ち着かない様子でキョロキョロしている。

ほかの机には談笑している人ばかり、隼のように1人で座っているのは全体を見ても2人か、多くても3人くらいだろう。


「ひ、広いなぁ、こんな大きな講堂、お金がいっぱいあるんだろうなぁ、あ、そりゃそうか、大手企業のどこどこ支部、みたいなもんだもんな、、」


ブツブツと気を紛らわせるように呟いている。

かなり不気味だ。

そんな隼と隣に腰かける人の姿、反射的にそちらを向いた隼の前には栗色の髪に黒みがかった目をした、異世界人とゆうよりは何処か日本人風の女性だった。

違うのはその頭に猫のような小さい耳が着いていること、そしてモサモサのしっぽが生えている事くらいだろう。

その様子にどこかホッコリした隼だが、すぐに困惑で埋め尽くされる。

もちろん見覚えのない女性だったからだ。


「えっとー、どちらさまでしょう、?か、?」

「あ、!そうだよね!私はアンナ・クリハラって言います!仲間と来てるんだけど私座れるとこ残ってなくてさ、話し相手になってくれる人探してる所なの!」

「あ、そうだったんだ、 えっと、僕はハヤト・ジンバといいます、、えっと、よろしく、?」

「うん!よろしくね!突然なんだけど、ハヤトくん?は羽衣亭に泊まってるよね?」

「え、まぁそうですけど、え、なんで、?」

「私も羽衣亭に住んでるの! ほら、テイムモンスターと一緒に部屋に入れる宿ってどこも高くて、」

「あ、えっと、僕も同じ、でふ、あ、です、!」


流石のドモり王だ、対して難しい事聞かれている訳でもないのにテンパって上手く答えられていない。


「あ!別にストーカーしてきた訳じゃないのよ!? ただ、ご飯食べる時に、ね?」

「たべる、とき、?」

「いただきますって言わなかった?」

「はい、言いましたけど、?」

「やっぱり! わぁ!嬉しい! 同郷の人と会うのこれで5回目なんだよね!!! あ、ごめんね、故郷の挨拶が聞こえてなんか声掛けたくなっちゃっただけなの!」


まくし立てるように言うアンナと混乱もひとしきり付いて落ち着いてきた隼、同郷とゆうワードでどこか親近感が湧いたらしい。


「えっと、日本人、ですか、?」

「うん!東京生まれの東京育ち!」

「そ、そっか、僕も東京だよ、」

「ホント!?嬉し、、」

「はい!静粛に!! これから講習の簡単なルールの説明を始めます、聞き逃さないように!」

「あ、始まっちゃったね、この続きはまた今度、」

「あ、うん、」


話を遮るように部屋に響く先生の声に静まり返る講堂、アンナは隼の隣で静かに先生の話を聞いている。

隼も隼で聞き逃さないよう集中しているらしい、美男美女が並んでいる光景は圧巻の一言だろう。

入ってきた先生は女性だった。

燃えるように赤い髪と同色の赤い目をした見るからに炎の魔法が強そうな女性。

筋肉質だが凹凸のしっかりた体は魅力的で、隠れたファンの多そうな美女だった。

そんなアイーシャ先生の口から出るのは凛とした美しい声、全員が聞きほれている。

講堂でされた説明は、まぁ大きく分ければ3種類だった。

1つ、致命傷を受けない特殊な結界内での訓練だから心配はしていないが、もしもの事態のため基本は寸止めでの模擬戦となる、とゆうこと。

2つ、武器を奪う、もしくは相手の急所で寸止めする事で勝敗とすること、魔法やスキルの使用は禁止では無いが、魔法もスキルも身体強化以外を使った場合は失格となること。

3つ、あからさまな武器の差での決着を防ぐため魔剣を持ってきている人はギルドで用意した武器の中から好きな武器を選んで使ってもらうこと。

、、、だいたいこんな感じ。


「説明は以上! これから5分後に訓練場に移動する! トイレなどは今のうちに済ませておくように!」


いよいよ戦闘訓練、言われてトイレが近かった隼は駆け足で講堂の後ろに設置されたトイレに駆け込む。

5分後、移動した先は学校の体育館が軽く3つは入りそうな、どう考えてもギルドの外観のサイズより大きい空間だった。

次回、いよいよ戦闘です。

この世界の一般的な探索者の実力や隼の凄さを上手いこと描写していきたいなぁ〜と思っています

あと、ヌルっと日本からの転移者登場です。

反応が薄いのはそれこそ場の空気に飲まれててそれどころじゃないからですね。

隼は人が多い空間にいっぱいいっぱいでそれ所じゃないんです。

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