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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。

鬼の解体業者は、最高のヒロインを目指すようです

掲載日:2023/01/24

「これで、今日のノルマは達成かーー。いやはや、大変ですなぁ」


 私、夢宮コハルは16歳。解体業者をやっています。私は今日もいつも通り鬼の解体をしている。ここ最近、鬼の出現率が多くなっていますね。おかげで仕事に忙殺されています。でもまあ、このご時世では仕方ない事ですね。鬼は人を襲うのですから。


「それにしても、本当にこの量を倒せるなんて、鬼討士の皆さんは凄いですねー」


 目の前には解体された鬼の死体がある。それも沢山ある。


「さてと……そろそろ帰りますかね」


 ここ、新埼玉ニューサイタマフロンティアの第三層住居群が私の地元である。


 そこにあるアパートの一室が私の家である。城辺鬼じょうへきの外での危険な作業は疲れる。アパートの前に着き、自分の部屋の扉を開ける。


「ただいまー。」


 アパートには誰もいない。それはそうだ。病鬼のせいである。私が10歳の時に父が病死し、母も後を追うように病死した。それから私は祖父に育てられ、今は一人暮らしをしている。祖父からは「お前は俺よりも才能がある!だから大丈夫だ!」と言われてきた。


 そんな私にも夢がある。それはお姫様──そう、ヒロインになる事だ。20年以上前、鬼がまだ居なかった旧時代の娯楽本に登場するような、お姫様に私は憧れていた。しかし、現実は非情であった。私はヒロインではなく解体屋になった。祖父は、その事を残念がりつつも笑顔で送り出してくれた。


 そして今に至る。シャワーを浴び、着替えを済ませる。冷蔵庫に入っているものを適当に取り出し食べ始める。古い漫画を読むことが生きがいだ。


「やっぱり面白いなぁ」


 食事を終え、歯磨きをし、ベッドに入る。明日の仕事は何だろうと考えながら眠りについた。


 ピピッピピッという音を聞き目を覚ます。


「んっ……もう朝ですか……」


 目覚ましを止め起き上がる。顔を洗い、歯を磨く。


「よし!今日もヒロインを目指してお仕事頑張りましょう!」


 私は気合を入れ作業着に着替えた。外に出ると眩しい朝日が照らす。空を見上げると雲一つない快晴だった。


「いい天気ですね~。こういう日こそ解体しないといけませんよね~」


 そんなことを呟きながら職場に向かう。

 鬼という存在は強大だ。しかし、鬼を倒すことに特化した人間がいる。それが鬼討士である。彼らは鬼を倒し生計を立てている。鬼は金になるのだ。解体業も同じだ。鬼を解体し素材を手に入れる。それを加工して売ったり、必要な人に提供したりしている。


「おはようございます!」


 挨拶をしながら建物に入る。ここは協会ギルド新埼玉ニューサイタマフロンティア支部だ。万が一、鬼が街中に現れた時に防衛拠点となるよう堅牢な作りになっている。


「おはよう、コハルちゃん」


 眼帯の厳ついオジサンがギルドマスターだ。【鬼出の日】からすぐに鬼討士となり、数年前まで前線で戦ってきたベテランだ。


「今日のノルマはこれくらいだ」


 私は受付に書類を提出する。


「了解しました!頑張ります」


 私は解体用のナイフを持ち裏手へ出る。外に出るなり、鬼の死体を見る。


「昨日よりかは、減ってますね」


「コハルちゃんも無理しないでくれよ。協会うちの看板娘なんだから」


 ギルドマスターは心配してくれる。ギルマスは私にだけ甘いのだ。


「分かってます。では、行って来ます」


 解体道具を取り出し、鬼の解体を始める。

 鬼の身体は硬いため、まずは首を落とすところから始める。


「ふぅ……」


 集中力を高める為、深呼吸をする。弱い鬼を狩ることは楽しい。でも、一番好きなのは解体することだ。鬼の素材を剥ぎ取り、別の物に変える。まるで魔法みたいだといつも思う。


「今日もよろしくお願いします」


 鬼に礼をして解体を開始する。鬼は余すことなく使える。牙や角は薬や武器の原材料になり、肉は食用にもなる。鬼の皮は高級品だし、骨も強度が高く、様々な用途に使われる。鬼は万能なのだ。私は黙々と鬼を解体する。そして、全てが終わった。


「ふう……疲れました」


 成人すらしてない、その上女性じゃ、一日に解体出来る鬼の数は限られる。しかし解体業者の皆さんは、優しく接してくれている。ありがたいことだ。


「ありがとうございました」


 解体した鬼に挨拶をし、ギルドに戻る。


「おかえりなさい、コハルさん」

「ただいま戻りました。」


 受付嬢の愛実さんは、美人さんだ。私みたいな小娘にも丁寧に対応してくれる。


「はいこれ。報告書と報酬ね」


 渡されたのは数枚の紙切れとお金が入った封筒だった。


「ありがとうございます!!」


「コハルちゃんはいつも元気ね。お姉さんも元気が出るわ!」と言って私に抱き着く。


「あ、あの……恥ずかしいので止めてください……」


「えー。いいじゃない。可愛いんだし」


 そう言って更に強く抱きしめてくる。


「や、やめ……苦しい……です……」


「あら、ごめんなさい。つい力が入っちゃった」


 解放される。彼女も一流の鬼討士だったらしい。安定した収入を得る為に受付嬢になったらしい。受付嬢は高収入であり、名誉ある鬼討士と結婚できる機会が多く倍率が高い。


「それじゃ、失礼します」

「また来てね!」


 ◆◆◆◆


「う~ん。やっぱりシャワーは気持ち良いですね」


 シャワーで汗を流した私は、着替えて帰る準備をする。今日は折角ですし、美味しいご飯を食べに行きましょう!町中華とかどうでしょうか? そんなことを考えながら、ギルドを出た。


「お腹空きましたねぇ」


 どこが良いかなと考えながら歩く。


「ん?」


 目の前には一人の男性がいた。その男性は、血だらけで倒れていた。


「だ、大丈夫ですか!?」


 駆け寄り声をかける。


「お、鬼だ。鬼が出た!上に向かっている!」


 この人……鬼にやられたんですか!? 私は急いで救急車を呼んだ。 救急隊員が担架に乗せた男を運んでいく。


「第三種戦闘警報を出しておいた。大丈夫かい、コハルちゃん」

 ギルマスが私の肩に手を置く。


「は、はい。鬼は出たみたいですけど、すぐに避難したので」

「なら良かった。俺達も早く行こう。鬼は待ってくれないからな」


 鬼は待ってくれない。それは本当だ。奴らは人間を見つけると襲ってくる。


「でもどうして、城辺鬼があるのに鬼が入ってきたんですか!」


 上位の鬼は下位の鬼に命令が出来る、という習性がある。城辺鬼は中位の鬼だ。


「恐らくだが……上位の鬼が現れたのかもしれない」


 鬼のランクは4段階に分かれている。下から、弱鬼レッサー並鬼ノーマル強鬼グレター王鬼キングだ。


「そいつは、どんな鬼なんですか?」


「分からない。ただ一つだけ分かることは、そいつは強いってことだ」


 ギルドマスターは、真剣な表情でこちらを向く。


「この事は誰にも言わないでくれ。町がパニックになる。恐らく第一住居群に向かうだろう。あそこには市長も居るし、人口密集地も傍にあるし、上位の鬼が狙うには持ってこいだ」


「はい。私には何か出来ますか?」


「ありがたいが、これは鬼討士の仕事でね。解体業者のお嬢ちゃんにはどうにも出来ないよ。解体の手伝いを頼めるかな」


「でも、その鬼って、強いんじゃ……」


「はっはっは。オジサン、これでも強いんだよ。安心してくれ」


 ギルマスは、私の不安を吹き飛ばすように軽快に笑い飛ばす。


「分かりました。気を付けて下さい」

「ああ、行ってくる」


 彼は颯爽と去って行った。彼の背中は大きく見えた。


 ◆◆◆◆


 俺は吟道ぎんどうリュウスケ。今年で53歳になる。最近、年を実感している。この世界は俺が33の時変わっちまった。


 忘れもしねえ【鬼出の日】を境に俺は鬼討士になった。幸い俺には鬼を殺すのに躊躇いは無かった。昔は殺し合いなんて御免だったが、今は違う。鬼を殺し、鬼を討つ。それが俺の使命だと悟ったからだ。


 それから20年間、ひたすら鬼を討ち続けた。仲間が死んでも、鬼を殺して殺した。そして、気が付けばギルマスになっていた。俺の仕事で最も重要だった左目は使い物にならなくなったので、引退した。


「今日も行くとするかね」


 いつも通り、ギルドに行く。亡くなった俺の相棒の子供が数年前からギルドで解体屋として働き始めた。


「おはよう、コハルちゃん。生活は大丈夫かい?」


 そう言って気には掛けているが、解体屋の嬢ちゃんは解体に夢中で話を聞いていない。まあ、いいか。


「はい!吟道さん、いつもありがとうございます」


 元気よく返事をする。


「気にしないでくれ。これが仕事だからな」


 ギルドマスターの仕事は多岐にわたる。ここ新埼玉ニューサイタマフロンティアはとても小さな独立府県だ。街程度の大きさしかない。城辺鬼から外の世界は殆ど、壊滅した世界だ。


【鬼出の日】以降、人類の生存範囲は大幅に縮小している。電鬼などを調伏させ、インフラを整えるだけでも膨大な時間がかかる。話は戻るが今日は議会の連中と市長との会議がある。協会ギルドは日本政府によって設立されている。よって各独立府県との協力をしなければならない。


「おっと、時間だ。それじゃ、頑張ってね」


 ◆◆◆◆


 議会所に着く。中に入ると、既に皆が集まっていた。


「待たせたな。早速始めよう」


 まず最初に、城辺鬼の報告をした。


「ここ三週間、弱鬼の出現頻度が異常だ」


「鬼討士は何をしているんだ!城辺鬼はどうした!?」


 一人の男が声を上げる。


「落ち着け。城辺鬼は問題ない。」

「……ならば良し」


 男は納得する。この場にいる人間は全員支配階級だ。俺は淡々と説明する。


「先週までの3年間で鬼は週間10体程度。しかし、今年に入ってからは1日に3体は確実に現れています」


「馬鹿な!そんな事があり得るのか!」


 また、別の人間が声を上げた。


「ええ、恐らく上位の鬼が出現した可能性があります」


「上位の鬼だと!?」


「はい。強鬼が街を襲う時には弱鬼、並鬼の出現が増えるのが定石です」


「では鬼がここにやって来ると?」


「断言はできませんが。ただ一つ言えることは、鬼に常識は通用しないということです」


「うむ、確かにそうだな。こちらとしては警戒度を二段階上げる。ギルドの方でも注意してくれ」


「はい。分かりました」


「解散!」


 議会は閉会となった。


 ◆◆◆◆


 強鬼が出現すれば、ここら一帯は壊滅になるだろう。上位の鬼討士も少ない。最悪の事態だけは避けなければならない。


「あ、吟道さんじゃないっスか」


 後ろから声を掛けられる。


「おー、久しぶりだな。どうだい?調子は」

「ボチボチっスよ」


 この子は、俺が現役の時に育てていた弟子の一人だ。


「松、お前には伝えておこう。強鬼が出るぞ」


「マジっすか……」


「ああ、ただの勘だがな」


「勘って……。でも、もし本当ならヤバいっスね」


「ああ、もし現れた時は、コハルちゃんを連れて逃げろ」


「はい、了解しました。でも、あの子はまだ子供っスよ?」


「ああ、分かってるさ。だからこそ、あいつは生き残る必要がある」


「……そうですね。吟道さんの言う通りっス」


 ◆◆◆◆


「コハルちゃん!!」


 帰っている最中に、マツのお兄ちゃんがやって来た。


「おう、大丈夫か?」


「うん、大丈夫だよ。ありがとう」


「ギルマスに頼まれてな、俺が家まで送って行くよ」


「そうなんだ。お願いします」


 夜道を歩く。電灯の明かりだけが頼りだ。


「ねえ、マツお兄ちゃん」


「ん?どうした?」


「ギルマス大丈夫かな?」


「あの人なら大丈夫だ。だってギルマスだぜ?俺たちの最高の鬼討士が負ける訳ないよ」


「そっか、そうだよね」


「まぁ、心配なのは分かるけど、今は信じよう」


 アパートの近くの公園を横切ろうとしたとき、マツお兄ちゃんが止まる。


「コハルちゃん、俺が合図したら逃げられる?」


「へ?」


「鬼だ。しかも強い」


 公園のブランコに黒い塊が居た。


「嘘……」


「いいかい?絶対に立ち止まっちゃ駄目だ」


 そう言い終える前に、鬼が動きだした。


「走れ!!!」


 私は必死になって走った。


「俺ノ獲物、逃ガスア」


 鬼が私に襲いかかる。


「させるかよおおぉお!!」


 マツお兄ちゃんが鬼と私の間に入り、刀で抑え込む。


「クソがッ!こっち向けや!」


 マツお兄ちゃんが鬼の注意を引こうとしている。


「邪魔ダ!」


 鬼が腕を振り回す。


「ぐあ!」


 マツお兄ちゃんが吹き飛ばされる。


「マツお兄ちゃん!」

「逃げろ!!ここは俺が引き受ける!」


 マツお兄ちゃんは注射鬼の力を使って、鬼の動きを止めようとしている。


「行けっ!!」


「でも、でも!!」


「良いから行け!!」


「ううっ……ごめんなさいっ……」


 ◆◆◆◆


 現場に辿り着く。そこには、巨大な鬼が居た。


「こいつは……」


 百目鬼、別名【百眼鬼】と呼ばれる鬼だ。人の目を喰らう鬼で、非常に厄介な鬼だ。


「すいません……守り切れませんでした」


 マツが倒れ込んでいる。腕がひしゃげ、曲がらない方向に向いている。


「アイミ、マツの治療を頼む。俺は奴を倒す」


「でも!ギルマス!」


「あいつとの約束なんだ。それに、俺だって鬼討士だぜ?」


「そうだけど……」


「早く行け!」


 俺は叫ぶ。鬼はコハルちゃんの方を見ている。今にも飛びつきそうだ。


「分かったわ。死んじゃダメだからね!!」

「分かっているさ」


 ◆◆◆◆


 俺は、百目鬼に手を真っすぐに伸ばし、ピースをする。空中に裁断鋏が現れ、百目鬼の首を狙う。


 人差し指と中指をくっ付け──


ダン


 スパリと百目鬼の首が切れ、腕からコハルちゃんが落ちる。


「っと!」


 コハルちゃんを抱きとめる。


「おい、コハルちゃん!」


「……ん、あれ、私」


「無事か!?」


「あ、はい、何とか」


「良かった。本当に」


「安心してくれ。オジサンが悪い鬼をぶっ殺してくる」


「痛テエエヨ!!!」


 百目鬼の首が再生する、王鬼キングにもなると核を破壊しないといけないか……


「オオォオオ!!!」


 百目鬼が突進してくる。


「ふんッ!!」


 俺は、鬼を蹴り飛ばす。


「来いよ、クソ野郎」


 鬼が起き上がり、俺の首を掴もうとする。その瞬間、鬼の右腕が飛ぶ。俺が刀によって切断したのだ。そして、再び鬼の体に傷が入る。アイミが銃火鬼の力によって援護射撃を行っている。


「脳鬼、演算増幅鬼」


 俺の頭が加速する。片目が無いと情報が足りないので演算効率が落ちるが、仕方ない。


 脳鬼の力で、肉体を効率的に動かし、演算増幅鬼で攻撃予測を行い、避ける。


 しかし、まだ俺では倒せない。


 もっとだ、もっと火力が必要だ。


 汽鬼を召喚し、力を上昇させる。汽鬼の力が俺に宿る。蒸気機関の如き馬力が俺の身体を支配する。


 拳を握る。


 そして──汽車の如き力で殴る。


 鬼の体がくの字に曲がり、血反吐と共に吹き飛んでいく。


 トドメだ。


 全身全霊の力を込めて、鬼の頭を踏みつける。震脚。大地を揺らす。


 足の裏の感覚が消えると同時に鬼の頭部が潰れる。


「俺の勝ちだ」


 ◆◆◆◆


 百目鬼の討伐から三日後。俺たちは議会に呼び出されていた。コハルちゃんも一緒だ。


 コハルちゃんは、保護した次の日に目を覚ました。今は普通に話せるまで回復している。


 コハルちゃんがドアを開ける。俺たちもそれに続いて入る。そこには、いつものメンバーに加えて、知らない顔が二人居た。


 一人目は、髪の長い女性だった。年齢は二十代前半くらいだろうか?美人だ。スーツ姿が良く似合う。


 二人目は、男性だ。こちらも若い。大学生といったところか?こちらは、黒いコートを着ている。


 コハルちゃんが席に着くと、議長が口を開く。コホンと咳払いをして、本題に入る。


「皆様、お集まり頂きありがとう。こちらは東京ネオトウキョウからお越し頂いた鬼討士のお二人です」


「皆さん、始めまして。本日は鬼討士育成機関の件で参りました」


 女が話を始める。


「よろしゅう頼み申しますぅ」


 男はそう言って会釈する。


「鬼討士育成機関?」


 議員の一人が問う。


「はい、鬼に対抗する為の組織、鬼討士を育成する学校を作りたいと思っています」


「そんなもの必要無いだろう!我々には鬼を屠れる力がある!」


 議員の一人が反論する。


「いいえ、あります。現在東京では原子力発電鬼の調伏が完了しました。我々は日本復興の為の人員が必要です。そのため、ベテラン鬼討士の吟道リュウスケ様を講師としての勧誘。及び伝説の鬼討士、夢宮カイキ様の娘さまを特待生としてのスカウトを考えています」


「ふざけるな!我々の戦力を奪うのか?」


「いえ、代理で10人程の鬼討士をこちらに送ります。また、新埼玉を優先復興区として指定します」


「そこまでにしておけ」


「ですが市長……」


「それ以上は新埼玉うちの面子が潰れる」


「……では他に質問はありませんか?」


 俺は思わず声を上げる。


「俺は異論は無いのだが、コハルちゃんの意志を尊重してほしい」


「残念ながら、政府の意向です。コハルさん、残念ながら貴女に拒否権はないです。覚悟は出来てますか?」


「あ、あの急に色々決まって、よく分からないんですけど……一つ聞いても良いですか?」


「どうぞ」


「ギルマスと仕事できますか?」


「はい、貴方が強くなればいくらでも」


「なら、やります!私、ギルマスと仕事がしたいです!」


 こうして、俺らは東京へ行くことが決まった。


 ◆◆◆◆


「でも、何故俺と仕事がしたいんだ?」

「へへへ、秘密です♡」


 帰りながらギルマスが聞いてくる。まさか私が命を助けてくれたギルマスに惚れたなんて言えないのだ。


()()()()()さん、一緒に東京でも頑張りましょうね!」


 この二人が最強の夫婦になるのは、もう少し後の話である。

GC短い小説大賞に応募した作品です。


このヒロイン実は○○、ということでヒロインは「イケオジ」です。


ヒロインに憧れる主人公はイケオジを惚れさせられるのか、というテーマで書籍化したいです。

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