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 ある日、数ヶ月に一度の散歩でその道に近づいていったとき、公園から大きな声が聞こえて来たんですね。遠くからでも解る、コンサートやってまして、結構人が集まっているんです。

 かなり大きな音なんですけど近所の人怒らないのか、昼間だからかな?と公園に近づきますと、入り口に「何月何日、誰それコンサート!」って貼り紙がしてあって、なるほど公園に許可を取って、周辺にも挨拶したのかなと。

 で、遠目で見てもトイレに長蛇の列ができているのが見えるんですね、女性客が多い歌手のようで。

 それでトイレに近づくと、ソファに座ってる人が見える。

 あぁ、あんなソファにも座る人いるのか、立ちっぱなしで疲れてるのかなと思いながらだんだん近づいて行くと、三人座ってるうちの一人が立ち上がって、並んでる女の人に近づいていくんですね、

 あ、順番とりか、ずるいね~と思うのですが、後ろの女の人、何を言うでもなく、並んでる姿勢が動かないんです。

 で近づかれた女性も振り返りもしないし話しかけることもしない、え?と見ていると、近づいた女性が左手を前の女性の左肩に置いて、で前の人なんの反応もせず、今度は右手を右肩に置く、それでも前の人、並んで立ってるだけで、ぐっと身を寄せられても何の反応もしないんです。

 え?と驚いていると、またソファに三人座っていて、一人が立ち上がって、少し前にいる女の人に同じ事をするんですが、その相手も何の反応もなく、ソファから来た人にバックハグ、後ろから抱きしめられても知らん顔している、でソファも視界に入っていたんですが、誰も近づいてないのにいつの間にかまた三人座ってるんです。

 あ!これは見たらアカン奴だ!と思って、もうソファもトイレも見ないように下を向いて公園を通過しましたけどね、今日はコンサートだからトイレに並んでる人がいて憑くんであって、実は自分にも憑いていたんじゃないか?でもソファの背もたれはこっち側で、あのトイレを使ったこともないし公園に入ったこともないから大丈夫かと考えながら、二度とその道を通らなくなったそうです。



 話を聞きまして、幽霊とコンサートの関係について少し聞いたことがあるんですけど、この話に当て嵌まるか解らないので、私はノーコメントにさせていただきます。

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