#2 ギルド
「うお、マジか」
衝撃の事実。どうやら本当にゲームの中に来たらしい。以前ライトノベルでこの手の話を読んだが、まさか自分がなるとは。少し焦った後この辺の散策を決意する。一応、背中に武器の両手剣は装備されているし、大丈夫だろう。
(よし、いくぞ!)
「うー・・」
「あてて・・」
「寝違えた・・・」
「ひっ・・!」
後ろからうめき声。反射的に背中の両手剣を抜く。意外と軽い。
「・・・へっ?」
驚きのあまり、素っ頓狂な声が出る。後ろにいたのはギルド「ダウナーズ」のメンバーだ。ギルマスの俺を筆頭に、
節足動物が苦手なウィザードマスター、クロト。
守りが堅すぎる寡黙なホーリーガーディアン、ナッツ。
周りに5匹の<飛行龍/ワイバーン>を従えた<将軍/ジェネラル>、マサムネ。
紫の目が特徴的な<武闘家/モンク>、ゲンジ。
名前とは正反対、斧と拳で戦うホーリークレリック、マジン。
巨乳で服の露出度が高い、通称ビッチ<盗賊/シーフ>、コロン。
剣と罠を使いこなす水色のケモミミ、ハンターのナツキ。
そしてその妹で突撃隊長、緑ケモミミ、ランサーのキュー。
金髪碧眼ロリ巨乳、属性が多くてこんがらがる<狙撃手/スナイパー>のフレイル。
「みんな!無事!?」
「お、マスター。」
「おい、10万やるからここから出る方法教えろ。」
「ゲンジ、僕たちも知らないよ。」
うん、無事だ。
出会った俺たちは、とりあえず今まで拠点としていたギルドハウスを発見し、そこから冒険を開始。「エターナルトラベルオンライン」の戦闘系ギルドもまだ動いていない間に始めたから、クエストやボスも独り占めができる。
そして、現在のデュラハンに至る。
「マスター、決めて」
フレイルからの合図。とどめだ。
「アストラル・ブレード!」
デュラハン含むアンデッド系に効く「スキル」。スキルは今まで覚えた物は全て使える。
「ギギ!」
断末魔をあげてデュラハンが倒れる。
「おっ!これ珍しい金属!」
マサムネが嬉々として拾い始める。そこで
「敵感知に反応あり!総勢15名。カーソルカラー紫。PKです!」
ナツキが知らせる。
「おいマジかよ!」
「マスター、あれを使ってください。」
ナッツからの要請とあればしょうが無い。あれを使おう。