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第2話・把握と相談

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■天文16年(1547)1月5日

甲斐国 山梨郡 古府中 躑躅ヶ崎館


さてさて四年の月日が経った、現状を把握したところ俺が生まれた所は甲斐国と分かったことで具体的な行動が立てることが出来たが俺は忠実だと10歳ぐらいで夭折した武田三郎信之という事になる。

……、このままでは俺は死ぬかもしれないな…。

身体弱いから夭折したのだろうか?

まぁ悩んでても仕方がない、取り敢えず身体を鍛えることに専念しようまだ4歳だ。

それとなんとか叔母上の禰々様は俺が赤ちゃんなりにスキンシップをとってなんとか気持ちを取り直して元気になってくれた。やっぱり血の繋がってる家族は1人でもいた方がいいからね。

話が逸れたが身体を鍛えて駄目だったらその時だ。

死ななければ確実に歴史はに自分の名前が残る可能性が高くなる。

自分の知識を活かして川中島の戦いで信玄の弟、副将武田典厩信繁と山本勘助を討ち死にさせないようにしなくてはならないし、長篠の戦いも武田四天王の3人を討ち死にさせないようにしなくては。


……さっきから気になっていたのだが、俺の片手にゲーム機がある。

どう見てもこの時代の物ではなく、転生する前の時代にあった最新版の携帯ゲーム機だ。


確か俺は最後に歴史シミュレーションゲームをしてた記憶が最後の記憶として覚えている。


そうすると俺はどうやら寝落ちをしてしまい、何らかの理由で最後に手に持っていた携帯ゲーム機と一緒に転生したらしい(笑)


だけどこのゲーム機、電源ボタンがないし、消すことが出来ない。常時点きっぱなしのこのゲーム機は手にした感覚や形は使い慣れたあのゲーム機であり、操作方法も同じであった。

ゲーム機の中に入っていたゲームはやはり最後にやっていた歴史シミュレーションゲームだ。俺は慣れた手付きで主人公のデータを選んで閲覧してみる。


名前・【武田三郎】

所在地・【躑躅ヶ崎館】

所属・【武田晴信】

西暦1547年1月5日

統率100/武勇100/知略100/政治100


と表示されており自分の顔の画像もあった。

意外となかなかにイケメンな顔立ちの4歳児だ。よしこれで人生勝ち組かなw


「えっと俺の能力値は…高っ!」


俺、武田 三郎の能力値は何故かオール100の超人であった。スーパー○イヤ人だなこれは…

それとゲーム世界内に存在する全てのスキルを全部取得していた。


俺は他の人物のの能力値などを観た。

どの人物を観ても普通の能力値なのだが…


そう俺は、今俺が居るこの世界はゲーム世界、戦国シミュレーションゲームへと転生してしまったのだと気付いたのだった。


まぁ、ゲームの世界の戦国と現実はあまり変わらないが、とにかく今は自分の身体を鍛えることに専念しようタイムリミットは今年の7月までだ!




■天文16年(1547)5月18日

甲斐国 山梨郡 古府中 躑躅ヶ崎館


身体を鍛え始めてから4カ月がたった。木刀を毎日振ったり腕立て伏せなど筋トレを3セットしたりした。

そのお陰か、この4カ月で体調が良くなった。

この調子で鍛えてしっかりと食事をすれば大丈夫だろう。だけどまだ身体は4歳なので無理は出来ない。


さて忠実だと7月の終わり頃から8月には信濃国佐久郡の志賀城に攻めることになる。この城攻めに参加する事にしよう。関東管領・上杉憲政が後詰としてくるはずだから、別動隊を編成して伏撃し、小田井原の戦いで大勝しなければならない。

この城攻めに参加しよう。まだ4歳だが歴史への介入するかどうか迷うのだが、武田の信濃統一がかなり忠実では掛かったので早めに統一をさせなければいけない。

最悪、今川や北条との三国同盟は出来なくてもいい。


数日の間、志賀城の縄張りと周辺の地形の地図を描くため紙を侍女にお願いして母上からもらって描いた。その他にも周辺の城を出来るだけ落とせるようにしなくてはいけないな。

これを誰かに伝えて信玄に、いや父上の耳に届く様にしないといけない。取り敢えず傅役の信房(前年に馬場氏の名跡を継いで教来石 景政から馬場信房へ改名)に言うか。


「信房、話しがある、すまないが周囲の人払いを頼む。それが済んだら私の部屋まで来てくれ」


志賀城攻めについて話をするため父上が俺の傅役として決めたのが馬場信房、後の馬場信春である。

ゲーム機で馬場信房の名前を探す。


【名前・馬場信春】

統率89/武勇88/知略88/政治79


【異名・不死身の鬼美濃。武田四天王、武田二十四将の1人。甲陽軍鑑には逸話が数多く記されており、教来石氏時代に足軽大将の山本勘助から城取(築城術)を教授された。深志城(後の松本城)、牧之島城、江尻城、諏訪原城、田中城、小山城など各地(特に東海道方面に多かった)の武田方の支城を築城したとされており、後代には築城の名手とも評されている。江戸時代後期に編纂された『甲斐国志』には「智勇常に諸将に冠たり」と記してあり、一国の太守になれる器量人であると評されている】


ゲーム機でチラッとだけだが一言で言えばこの人も名将だ。武田3代(信虎、信玄、勝頼)に仕えた40数年の間に、70回を越える戦闘に参加したが、長篠の戦いまでかすり傷一つ負わなかったというので本多忠勝並みに強いのだが、他の四天王が20代の時100騎持ち、40代で300騎持ちなどに出世しているのだが、信春は44歳にしてようやく120騎持ちと出世は遅れていて可哀想なのだ。



俺のしっかりとした言葉に初めは驚いた顔を見せた信房は、真剣な面持ちで肯いてくれた。


人払いをするため信房は部屋から出て行くのを見送り、俺は転生した直後に地図を書いといた内山城の縄張りとその周辺を。

元々母上に頼んで紙と筆を貰い地図を書いといたのだ。

手に持っていたゲーム機のなかに地図があったので志賀城とその周辺を選んでそれを見ながら大小2本の筆を上手くそれぞれ使い別けて、平原や平地、川岸や山間、山道などを詳細に描き込んでいる。


製作に3日かかったが。身体を鍛えて残った時間はこれに費やしていた。


その3日間は徹夜でした。その時は睡魔との戦いだったが…。


それを思い出しつつ信房を待ってる間は孫子などの兵法書を読んで時間を潰す。


「三郎様、信房です。人払いが済みましたので参りました」


「ああ分かった、入ってくれ」


さてと、俺の初陣をかけて志賀城攻めの話をしますか…


「三郎様、何か大事な話でしょうか?」


俺の部屋に入って来た信房は、俺の手に持っていた紙に気づき問い掛けてくる。


「うむ、率直に聞くけどそろそろ志賀城攻めがあるだろう?」


俺は手に持っていた地図を信房に渡す。

すると信房は地図を見たとたん驚きこちらの心を探るように見てくる。


「三郎様何故これを、これは志賀城周辺の…。このような物どうやって手に入れたのでしょうか?」


文字は一文字もないがこれが何処の地形を描いたのかを理解するととは、流石武田四天王だけの事はある。


「忍びを雇って、志賀城とその周辺を調べさせた」


「忍びですか?いつそのような者雇ったのですか?私や御屋形様に相談もなしに雇っては余りにも危険です」


それは十分に分かってる、敵国の間者だったりしたら俺の命もあぶない。というか忍びを雇ったというのは嘘だ。自分で地図を描きましたといったら父上からも危険視されてしまう。


「すまん、でも悪い人ではないから安心しろ」



「いえ、私も言い過ぎました。それはそれとして三郎様これをどう使うつもりですか」



「信房から父上に次の戦、俺を総大将に取り次いでくれ?次の戦には役立ちたいんだ」


俺は自信があるように笑顔で言い放つ。


俺にいつの間にか、にじり寄っていた信房は難しい顔をして唸りながら顎に手を当て考える。2分くらいたっただろうか、ようやく答えをみつけたのか、


「分かりました。私の方から御屋形様にお伝えしときます。この地図をお借りしてもいいでしょうか?」


俺は頷き、何か納得したような顔で信房は部屋の外に出た。



■甲斐国 山梨郡 躑躅ヶ崎館

馬場信房


信房は三郎が持っていた地図と言葉に内心驚いていた。


(三郎様がまさか志賀城の縄張り図を作っていたとは…それと同時に御屋形様に総大将になりたいと伝えてくれという。まだ4つだと言うのにな…)


信房は信玄が入る部屋へと急ぐ。



(果たして御屋形様がどうお答えするかだな…

それにしてもこれからの武田家はどうなるのだろうか…)


信房は少しだけ三郎が総大将になるのではないかと思うのであった。


■甲斐国 山梨郡 躑躅ヶ崎館

武田晴信私室


「御屋形様、宜しいでしょうか?」


「信房か、どう致したのだ?」


「三郎様が御屋形様に志賀城攻めの話があると申しております」


「三郎が志賀城攻めのことを?」


晴信はまだ4歳になる三郎が戦に興味があることを内心では嬉しく思いつつも不思議そうに信房を見る。


「この図面を三郎様が、それと次の志賀城攻めは総大将にして欲しいと…」


信房は志賀城の縄張り図とその周辺の地図を晴信に渡す。


「これは‼︎……信房、これは三郎が作ったのか?」


「はい、忍びを使ったと申しておりました」


「そうか…ふむ、確かに忍びを使えば三郎でも作れるか」


晴信は感心したように図面を見つめる。


「……此度の戦の総大将は無理だが連れていくのは決まりじゃ。信房、今すぐに皆の者を集めよ!」


晴信はその場から立ち上がり宣言した。


「ははっ!」


信房はやはりと思いながらも晴信に頭を下げ部屋から出て行った。

この志賀城攻めが三郎にとっての初陣であり出陣すると言うのが決まった瞬間だった。

観ていただきありがとうございます。

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