黒い使者
設定は、恋人を失った詩・・・です
黒い翼の死神が夜を連れてきて
魅せられた君は温もりを忘れてしまった
無慈悲に振り下ろされた鎌
君の生きた想い出が引き裂かれて死んでゆく
悲しいね 虚しいね
死神の笑い声が聴こえる
「生に縛られたお前らは死の自由を知らない」
それはどこかの騒音に似ていた
死の泉に君はゆっくり沈んでゆく
虚ろな瞳に赤く染まった月を映しながら
届かない 救えない 手を伸ばしても
死神が君を攫ってゆく
死神の問う声が聴こえる
「生にしがみついて何が楽しいのか?」
それはお前が生を忘れてしまったから・・・
接吻をおくれ 死神よ
魂も 命も 全て奪い去ればいい
僕をあの人の元へ連れてゆけ
そして・・・
生者はいなくなった・・・