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プロローグ

ジャンルがイマイチ絞れなかったんで〈その他〉にしました。この作品を読んで方でどのジャンルに属するか分かる方は教えて頂けると大変助かります。

闇の者と人間との関係が始まったのは数百年も前からだ。

元々は現世と闇の世界との境界には、目には見えないバリアみたいな物があった。

その境界を取り除く発端になったのは、流行り病で娘を失ったある一人の父親だった。

父親は高名な魔術師だった。

娘を生き返らせるすべを昼夜探し続けた。

…がしかし今までそんな例は何処にも無かった。

幾ら文献を調べたり、各地を転々とし、死者蘇生に関する情報を探したが、答えは見つからない。父親は様々な薬品等も使って試したりもした、人体実験も幾度となく繰り返したが、娘は生き返らない。

父親は焦った。

こうしている間にも娘の遺体は日々傷んでいく。

それから数日後…

父親は追われていた。人体実験をして多くの人の命を奪っていた事が、王の耳に入ってしまった。

当然、王は父親の元に兵を送った。

父親は自分の元に訪れた兵を殺害し、娘の遺体を持って逃げ出した。

だが、幾ら父親が力のある魔術師だとしても、一国と個人では力の差は歴然だった。

父親は身体に深い傷を負いもう逃げ切れない事を悟った。


ドア一枚隔ててすぐそこまで追ってが来ている。

今捕まったら間違いなく自分は殺されるだろう。


…そうすれば誰が娘を生き返らせる!


父親はまだ死にたくなかった。

その生への執着心と父親が流した血が偶然重なり、現世と闇の世界が繋がってしまった。

自分が召喚してしまったその偉業の者は、明らかにこちらの世界に住む者と掛け離れていた。

だが父親にとって姿、形何てどうでもよかった。

娘を生き返らせる為なら既にいろんな事をしていたから。

父親は消えゆく最後の力を振り絞り、闇の者に娘を生き返らせてくれるよう必死に頼んだ。

闇の者は快く引き受けた。

その答えを聞いた父親はニッコリと笑い静かに息を引き取った。

それと同時に兵士達が一斉に踏み込んできた。

兵士達が観た物は、既に事切れて倒れている老いた魔術師とその傍で佇む一人の女性。

兵士達は不用意に娘に近づく。

娘がコチラに顔を向けニヤリと笑う。

兵士達は一斉に剣を構えた。

娘の瞳は血の様に赤く輝いていたのだ。

程なくしてその部屋は血の海になっていた。その後、娘の姿を観た者はいない。

そして闇の世界と繋がる道は今でも消えてないと言われている。

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