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穢されて娼婦になった令嬢は元婚約者に溺愛されてます(短編化)

作者: あるもじろ

売れっ子高級娼婦となったファルレオナ・ド・ショワズール元男爵令嬢は、元婚約者に買われた。が……


「俺が君に手を出すことはない。……娼婦のように抱きたくない」


***


婚約者リュシアン・ド・トゥルネル伯爵令息は、ファルレオナになかなか会えない。ファルレオナは会いたくて、リュシアンも同じ気持ちだったが、立派な騎士になるまで会わないと、ファルレオナの首にある蝶のアザと同じ形を刺繍したハンカチを手に精進していた。


継母に「リュシアン様がいらしているから、お迎えに行きなさい」と言われ屋敷から出ると、誘拐されてしまう。


意識を失ったところ駆けつけた騎士に助けられて、事なきを得るが服は乱され身体中痛い。

穢された女と結婚できないと、リュシアンから婚約破棄されたことを継母に告げられる。


更に男爵家に多額の借金が発覚して、娼館に売られることになる。

薄々おかしいなと思いつつも、「私たちも働いて必ずファルレオナを連れ戻すから」と涙ながらに訴えられ、家族の為と承諾する。


娼館に売られて、初めての客。

屈辱と破瓜の痛みに耐えられず、脱走する。

しかし連れ戻され、継母からの手紙でツラいのは自分だけじゃないと前を向いて、自分で自分を買い戻す決意をする。


年月は過ぎ、その美貌と歌声で売れっ子高級娼婦になる。

一晩買えば力が漲り、1週間通えば大出世と謳われる。


一方元婚約者リュシアンはファルレオナを探していた。

立派な騎士となってファルレオナを迎えに行こうと訓練してたら、いつの間にか婚約破棄されていて、継母に聞いてもファルレオナは死んだと告げられるだけ。


だが信じなかった。参謀としての才能を開花させていたリュシアンは、真相を探るべく調査を開始する。ファルレオナが売られたことは分かったがどこにいるのかは分からない。


そんな折、先輩騎士たちから高級娼婦の噂を聞く。普段は利用しないリュシアンだが先輩騎士から「お前も抱いてこい!出世できるぞ」と誘われる。


「あの首元の蝶のアザがセクシーで…」(うっとり)


と先輩騎士が零した言葉からファルレオナだと確信して、先輩騎士に紹介してもらって娼館へ行く。


「……やっと見つけた……」


ファルレオナは会いたかった元婚約者だと分かっているが、お客として遠い存在に感じる。

リュシアンは娼婦を買いに来たにしては初々しい反応で手は出さない。リュシアンは娼館からファルレオナを買い、妻にすると告げられる。


「愛人ではないのですか?」


「俺たちは婚約した間柄だろう。妻にするのは変ではない」


しかし高級娼婦として買われたのに、抱かれない。


「俺が君に手を出すことはない。……娼婦のように抱きたくない」


(娼婦は穢らわしいから抱きたくないということかしら? 買ったのに? でも嫌われてるわけではなさそう)


身体を抱くことはないが、珍しいお菓子や素敵なドレスや宝石、時たま熱っぽい視線を向けられる。


ファルレオナは歌うのが好きだった。屋敷の花園が気に入ったファルレオナは花に囲まれて歌を歌う。

それを見ていたリュシアンはピアノを弾き、ファルレオナの歌に合わせて、楽しいひと時を過ごす。


ファルレオナの実家の男爵家が、今も悠々自適に過ごしていることを知る。

借金を返す為娼婦となったことをファルレオナに聞いたリュシアンはそれを調べる。ファルレオナの歌で素早さが増した使用人は、昔ファルレオナを襲ったジョゼフを捕まえる。


継母が手引きして襲わせたことが判明する。

証人としてジョゼフを連れて行くも「そんな下賤の者の言うこと、お信じになるの?」と躱される。

しかしファルレオナが襲われた時、処女は奪われていないことを助けた騎士は見ていた。言い出したのは継母だ。

「穢されたという話はどこで聞いた? 助けた騎士たちはそんなこと一言も言ってなかった」

ファルレオナが前の妻の娘で、夫に愛されてたのが許せなかったと白状する。全てを白状した継母は逮捕される。


巷で高級娼婦を襲う切り裂きジャックの噂が広がる。

高級娼婦を買う貴族から、少数精鋭の騎士で退治しろと命じられ、リュシアンが相対するが負けて取り逃す。


高級娼婦の話になり、ファルレオナは同じ高級娼婦のお姉さまたち、キティ・ルイズ・マリアンヌの娼婦の気高さを話す。


「誇り高く美しい素敵なお姉さまたちですわ。 穢らわしいだなんて思わないでいただきたいです」

「俺は貴女を穢らわしいだなんて思ったことは一度もない」


誤解が解けて、身体を重ねる。するとリュシアンの能力が上がる。


切り裂きジャックを追っていたら、ファルレオナが襲われる。リュシアンはファルレオナのお陰で上がった能力で切り裂きジャックを倒す。


二人は結婚式を迎え、仲睦まじい夫婦になり、子どもが5人できましたとさ。


ちょっと扱いが難しい話ですが、「自ら娼婦となった女性は穢されたことに精神を削って働いてない、もっと気高い」ということを書きたかったです。

(あとシンデレラストーリーな溺愛ものを書きたいってのもあります)


濡れ場をしっかり書いてR18にしてもいいですが、エッチしない時期があるので…どうなんでしょうね?もっとオブラートに包んでライトに書くのもアリだと思います。


ターゲットの年齢層は高めで、20〜30代の女性です。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 売られても気高く生きるヒロインが、前向きでとても魅力的でした。強い女性ですね。 最後に幸せになるのもほっとします。 恋愛小説っぽいすれ違いも完備! 素敵な作品でした。 [気になる点] 切り…
[良い点] えっちだあ……! 非処女ヒロインと元婚約者騎士の組み合わせはとても良い。気高く、強いヒロインが誇りを失わないことで真実の愛を手に入れるという展開はとても良いです!! [気になる点] 高級娼…
[良い点] 娼婦に落とされようとも志高く生きているファルレオナの在り方が素敵だなと思いました。 そんなファルレオナだったから、リュシアンも彼女を買い取ることを迷わなかったのでしょう。 主に継母のせいで…
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