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大麻のデマを考える 大麻の本当の真実(第一弾)  作者: ストップ大麻デマ!ボランティア
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繊維としての大麻 優れた素材というのは本当か

大麻推進派の言説の中には『大麻は素材として優れていて化学合成メーカーの陰謀で禁止されたのだ!』というものがある。陰謀どうこうはどのように確かめたらあいいかわからない(笑)が、素材としての性能は確かめることができる。化学合成メーカーの陰謀で禁止されるほど大麻は優れているのだろうか?


もちろん、素材としての「味わい」や栽培のしやすさなど、いろいろな要素があり単純比較はできないが、大麻推進派の言うほど優れているかどうか考えるための参考にすることができるだろう。


まず、大麻は天然繊維の植物繊維の中でもじん皮繊維に分類される。じん皮繊維は、植物の茎からとった繊維でとても丈夫な性質をもっている。綿などは種子の毛からとる繊維なので全く別の分類となる。このような繊維は、ジュート、ケナフ、亜麻、ラミー(苧麻)などがある。マニラ麻なんかは昔から大麻の競合品として存在している。海外では素材としての大麻品種はhemp(低THC品種)と呼ばれており、アメリカで最近hempの栽培は合法化された。日本でも昔はインド大麻(高THC)、大麻(日本古来の大麻、繊維利用、低THC)と区別していたが、割と近いかもしれない。


それでは順に見ていこう。hemp fiber propertiesやflaxで検索して機能表を探したりすれば情報が見つかる。繊維関連の分野は詳しく知らないので探すのが難しかった。是非皆さん自身でも確かめて欲しい。


・剛健である(丈夫な素材)

これは、じん皮繊維全体の特徴で、大麻に限ったことではない。引張張力は、とある資料だと大麻は368-800MPaと記載されていた。同じ資料で、亜麻は345-2000MPa、ラミーは400-1000MPa、ジュートは393-773MPaと記載されていた。大麻は剛健であるが、同じじん皮繊維の中では普通だと思うがどうだろうか。


・しなやかである

これも、じん皮繊維の特徴である。引張弾性率などの指標を確認して見たが、特別大麻の値が高いわけではなく、むしろ亜麻などと比べても低かった。


・速乾性や吸湿性に優れている、防湿性に優れている

これらの指標が何かは専門家でないのでわからないが、じん皮繊維一般の特徴である。亜麻やラミーとの比較などを調べてみたが、大麻の方が優れているという情報はなかった。


・耐火性に優れている

これも特に他のじん皮繊維に比べて優れているというデータはなかった。


・保温性に優れている

中が中空の繊維なので、保温性に優れているだろうが、これも特にデータが見つからなかった。自分の探し方が悪いのかもしれないが、大麻推進派のブログにも明確な他の繊維より優れているとする根拠が見つからない。


・抗菌性がある

大麻推進派のデマかと思ったが、調べてみたら以外に抗菌性を示す研究が複数ありどうやら本当のようだ。ただ、これも大麻特有の現象ではなく、茶殻など他の植物でも抗菌性が示されており、良い利点とは思うが飛び抜けてすごいわけではない。また、綿素材と大麻素材で比較している業者さんの実験を見見かけたが、素材により元々存在する菌の量が違うから、抗菌性があるかはその試験からはわからない。つまり試験法が適切でない。吸湿性が綿とは違うから亜麻や大麻は雑菌が繁殖しにくいだろうし。


・栽培が用意

大麻は栽培が容易だが、苧麻やケナフなども雑草並みに栽培が容易である。大麻の方が優れている根拠でもあるのだろうか。栽培環境にもよるだろうが、比較した情報は見つからなかった。


確かに大麻は繊維としてなかなか良いものだとは思う。しかし、亜麻やラミー、じん皮繊維ではないがマニラ麻など、他の繊維と比べて大麻推進派が喧伝するほど、めちゃめちゃ優れているものではない。江戸時代の時点でもラミー(苧麻)は大麻と同じかむしろ多いくらい一般に使われていたようだし、マニラ麻が輸入されるようになってからはマニラ麻にも押されている。


むしろ逆に、じん皮繊維の悪い面である、繊維が硬い、しわになりやすいとか、色落ちしやすいとか、そういった面も大麻にも同じくあり、使いにくい繊維ではないだろうか。


合成繊維の歴史を辿ればわかるが、合成繊維が開発され普及したのは国際的に大麻が禁止が提言されるより後であり、日本でのレーヨンやポリエステルの生産量、輸入量の増加と大麻の禁止は一致していない。それに。もし、合成繊維を売り込むために大麻を禁止したのなら、苧麻や亜麻も禁止されていないとおかしい。


神事で大麻が使われていたのは事実だし、今でも一部で免許の元に栽培されている。大麻取締法のもとに大麻産業が衰退したのも事実。(編集後追加てへっ。大麻取締法のもとに大麻産業が衰退したという説は、大麻推進派の主張です。このエッセイでは化学繊維の発展により衰退した説をとっているので、事実と書くのは間違いでした。ちゃんとした読者さんもいるんですね。)


だが、大麻が日本のこころとか、大麻の利用価値はスゲーとか、合成繊維産業の陰謀とか、勢い余りすぎてデマの域に達している。大麻はどこの国でも栽培の歴史が古いので、どこの国の大麻推進派も大麻を伝統的で文化的な誇りとして宣伝しているが、他国との比較は都合よくしない。大麻同様日本での歴史が古い苧麻については何も言わない。


大麻はそんなすごいものではないし、陰謀なんてものもおそらく無い。


ヘンプや苧麻などは自分も風合いがとても好きだし、良いものだと思う。しかし、過大すぎる評価でほらを吹けばどんどん胡散臭いものになり、嗜好用に使いたい人が栽培地をうろちょろすれば(低THCなのであまり効果は得られないはずだが)、直接的に警備の費用などで大麻産業自体成り立たなくなる。必要以上の過大評価はじゃまでしか無い。


今一度、大麻推進派の方々は、大麻について冷静になって見つめ直した方が良いのではないだろうか。苧麻だってすごくいい素材だよ。



前回投稿から間が空いてしまいました。筆が止まるとダメですね。長い目で少しずつ頑張ります。

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― 新着の感想 ―
[一言] 大麻取締法のもとに大麻産業が衰退したのも事実。 ...というのは少し違うのかなーと感じました、厚労省のサイトにも戦後しばらくは大麻産業は成長し昭和30年代に入ってから化学繊維の普及と生産者の…
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