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大麻のデマを考える 大麻の本当の真実(第一弾)  作者: ストップ大麻デマ!ボランティア
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ねぇねぇねぇアルコールやタバコより安全って聞いたよ

前に「ねぇねぇアルコールやタバコより安全って聞いたよ」の記事を書きました。今回はその続きです。まだ読んでいない方は申し訳ないのですが戻って読んでください。順番通り書けば良かったのですが、このエッセイを書く著者はどうしようもなくいい加減で、順番がめちゃくちゃになりつつあります。


ごめんなさい。全部投稿し終えたら並び替えます。





前回の話で、「アルコールやタバコを比較する」発想自体が間違いというか比較するなんて土台無理な話ということを説明しました。それでも世の中には無理に比較させたがる人が沢山いる。「そんな比較じゃ意味ねーよ」と叫んだって「ほらこんなんでましたけど?」ってなんかだしてきて宣伝に使われてしまう。そんな世の中。今回は、敢えて無理に比較しながら考えてみたいと思う。




手始めに、大麻推進派からよく引用されるこの研究を考えて見よう。「大麻を使用の害は歯周病の悪化しか無かった!」見たいな形で紹介されることが多い。


Associations Between Cannabis Use and Physical Health Problems in Early Midlife: A Longitudinal Comparison of Persistent Cannabis vs Tobacco Users.

Meier MH, et al. JAMA Psychiatry. 2016.

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/m/pubmed/27249330/


だがこの研究、タイトルも「Physical」と書いてある通り、タバコと大麻の身体的な影響について研究なのだ。大麻で大事な精神的な影響はそもそも評価の項目になっていない。身体的な内容に関するいくつかの評価項目(歯周病とか肺機能とか臨床検査値とか)及びその他自己申告の身体的健康が評価項目となっており、当然その評価項目以外のことはわからない。


ニュージーランドっ子を対象にして、18歳から38歳まで追跡する研究なのだが、特に気になるがんなどは評価項目には入っていない。それに、大麻やタバコの影響で本当に体にガタが来るのはもっと年取ってからの気がするから38歳という年齢は比較にベストの年齢でないように思う。


また、この研究でも、大麻と肺機能、歯周病、その他自己申告の健康は関連があったとの結果になっている。それをタバコの一年あたりの使用量と子供の頃の健康で補正してあげると、歯周病だけが関連が見られたという結果になったとこの研究では書かれている。子供の頃の健康で補正するのもよくわからないし、タバコと大麻を併用した被験者も多かったから、この補正が正しいかは疑問を持った方がいい。


更に、どんな調査にもつきものなのだが、被験者がきちんと報告してくれるかという問題もある。大麻はニュージーランドでも一応当時は規制薬物だから、正しく大麻に関する健康状態が報告されていない可能性がある。大麻よりタバコの害の方が先生に伝えやすいだろう。


ケチつけまくったが、この研究が良くないというわけではない。この研究自体は良いのだが、得られた結果は一面的だし、この研究で「大麻を使用の害は歯周病の悪化しか無かった!」というのは解釈が飛躍しているというだけだ。



何度も書くけど、



タバコやアルコール、大麻の総合的な有害性を正しく比較することは難しいんだよ。





大麻使用とタバコやアルコールの使用は密接に関係すると考えられている。そんな簡単にわけて考えることはできない。タバコを吸う人は大麻も吸う傾向にあるし逆も然り。


A review of co-morbid tobacco and cannabis use disorders: possible mechanisms to explain high rates of co-use.

Rabin RA, et al. Am J Addict. 2015.

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/m/pubmed/25662704/


大麻使用者は、タバコ依存症にもアルコール依存症にもなりやすいことがわかっている。どちらの悪影響か切り分けるのも結構難しい。

The association between regular marijuana use and adult mental health outcomes.

Guttmannova K, et al. Drug Alcohol Depend. 2017.

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/m/pubmed/28763778/




単純比較が難しいことを少しはわかってもらえただろうか?少し話はずれるが、依存症の話を検索してたらアルコール依存症と大麻依存症どっちが大変かを調べた文献があったので参考までに見て見よう。


Persistent cannabis dependence and alcohol dependence represent risks for midlife economic and social problems: A longitudinal cohort study.

Cerdá M, et al. Clin Psychol Sci. 2016.

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/m/pubmed/28008372/


この文献では大麻依存とアルコール依存の経済的、社会的な問題について調べている。定期的または継続的に大麻を使用した人たちは、社会経済的機動性の低下(?)、金銭的困難、職場での問題、中年初期の時期の人間関係悪化が見られたと書かれている。大麻依存はアルコール依存より金銭的困難により関連していた。大麻依存とアルコール依存の比較では、金銭的困難の他は、他の社会的リスクに差は見られなかった。著者は、大麻依存はアルコール依存より社会的、金銭的問題に害が少なくないと結論づけている。


まあ要するに、大麻依存はアルコール依存と同じかそれ以上に大変ということだ。



では依存症のなりやすさで比較するのはどうだろう。

これも一面を切り取っただけだが、なかなか一筋縄ではいかない。


下記のアメリカで行われた研究では、使用から依存に至った人の割合はニコチン67.5%、アルコールで22.7%、コカイン20.9%、大麻8.9%と記載されている。この数字はこの数字で大事で目安くらいにはなるかもしれないが、それぞれの依存症の判断基準、法規制、人種、社会環境や主な使用者によって変化するもので、薬物間横並びで比較できるものではない。

Probability and predictors of transition from first use to dependence on nicotine, alcohol, cannabis, and cocaine: results of the National Epidemiologic Survey on Alcohol and Related Conditions (NESARC).

Lopez-Quintero C, et al. Drug Alcohol Depend. 2011.

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/21145178


実際、別の研究で見ると、使用開始後10年でコカイン15-16%が依存症となっており、アルコールは12-13%、大麻が8%となっていてコカインとアルコールは逆転している。

From first drug use to drug dependence; developmental periods of risk for dependence upon marijuana, cocaine, and alcohol.

Wagner FA, et al. Neuropsychopharmacology. 2002.

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/11927172/


また、スカンクと呼ばれるような高THC濃度の大麻はより依存症を起こすことがわかっているので、大麻一括りで考えるのも微妙なところだ。

Examining the profile of high-potency cannabis and its association with severity of cannabis dependence.

Freeman TP, et al. Psychol Med. 2015.

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/26213314


ここまで、欧米人の研究の結果ばかり見てきたが、アルコールが許容される文化なのにも関わらず、日本人はアルコール依存症が人種的に少ないと言われている。日本では多量飲酒の習慣の人が860万人、アルコール依存症患者は80万人らしい。多量飲酒の習慣の人の9%程度がアルコール依存症ということだ。大麻の場合、毎日大麻を使用する人の25-50%が依存症になるという情報もあるから、日本人では大麻はアルコールより害があるということが言えてしまうかもしれない。


アルコール依存症

https://www.mhlw.go.jp/kokoro/speciality/detail_alcohol.html

カナダの注意喚起

https://www.canada.ca/en/health-canada/services/drugs-medication/cannabis/health-effects/addiction.html



……



正直に言おう。推進派の気持ちもわかる。大麻の有害性ってなんだかぼやっとしていて、こう無理矢理比較していてもやもやする。


依存性、精神への影響(統合失調症、鬱)、記憶能力や判断力への影響、学力への影響、催幻覚性、自動車事故への影響、肺への影響、発がんへの影響、生殖への影響など多彩な有害性があり、妄想や睾丸のがんの増加など特筆すべきものもあるが、全体的にそれぞれの有害性のエキスパートの薬剤と比べると見劣り有害性が多い気がする。


有効性の方も同じで、吐き気や高痙攣作用、鎮痛作用、食欲不振の改善などいくつかの有用性が示されている一方で、どうしても必要とか、これはすごい!とかそれほどでもない。


THCが用量により異なる作用を持つこと、CBDがTHCの有害性を抑えるような作用があること、様々な投与経路があることやエンドカンナビノイドシステムの多彩な働き方があることなどの原因からか、いろいろ有害性があるけどなんか悪影響が捉えどころが他の物質に比べてはっきりしない。


要するに、◯◯最強のあいつと比べるとマシに思えるけれど、あいつはあんなとこにも作用するし、どっちが強いか印象としてよくわからないのだ。LSDとかだったら幻覚作用やばいからやめようねとか、比較を持ち出される前に有害性を伝えられるのだが、大麻はぼんやりしていてそれが難しい。





アルコールやタバコは合法化されていることで有害性が低く認識されているが決して安全なものでないし、自分としても健康と依存性の面から言えば、本来なら禁止されるべきものだろうと思う。


仮に、アルコールやタバコより有害性が低かったとしても、大麻を解禁する理由には全くならない。アルコールやタバコも昨今では締め付けが強くなり、健康への影響がより叫ばれるようになっている。大麻はこれまでも述べたように、有用性が大したことない割に有害性が大きい。だから、大麻の広がりを阻止できている日本が、新たな問題物質を追加する必要性は全くない。


なんだかもゃっとしてるけれど、現実はそんなもんだ。




言うことは特にないです。


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