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大麻のデマを考える 大麻の本当の真実(第一弾)  作者: ストップ大麻デマ!ボランティア
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大麻は本当にラブ&ピースか? 大麻は攻撃性を増加させる

大麻のせいかわからないけど(もしくは大麻を使っていたのに)ガンで早くに亡くなったレゲエの神様ボブ•マーリー。One Loveは自分も好きで、世界の名曲だと思ってます。


ボブと言えばラブ アンド ピース。そして、ボブマーリーは大麻の愛好家だったそうです。なんかわかんないけどラブアンドピースですよね。大麻には沈静の作用がありますしそう言われるとそれっぽい気がします。


一方で、相模原の障がい者施設での大量殺人事件も大麻の使用者だったことがわかっていますし、また幾つかの虐待事件で大麻の使用者だったことが報道されています。大麻により妄想や時間感覚の変化などが引き起こされることもわかっており、犯罪に影響していてもおかしくなさそうです。


今回は、この相反するイメージを持たれている大麻の「攻撃性」について切り込んで行きたいと思います。





まずは、動物実験を確認しましょう。


ラットにTHCを投与するとカタレプシー様症状(じっと動かなくなる) などの症状が発現します。ちなみにYoutubeでdog marijuanaで検索するとみることができます。そして、THCの投与量を上げて行くと、記憶障害や異常行動(ポップコーンのように飛び跳ねる)などが見られるようになります。更に大量投与を続けた場合は木の棒で叩くと噛み付いたり、muricide(ムリサイド 捕殺行動)などの攻撃的な行動が見られるこたがわかっています。これはTHC過量投与により攻撃性が増加していることを示しています。また、周囲の環境により変わり、単独飼育したマウスではムリサイドが起こるが、集団飼育した場合は起こらないことがわかっています。単独飼育すると、刺激に敏感になるなどの変化が起きますので、そのあたりの脳の状態が関係しているかもしれないと思います。


なお、このソースは下記の資料になります。


大麻文化科学考(その11)

https://hokuriku.repo.nii.ac.jp/?action=repository_action_common_download&item_id=215&item_no=1&attribute_id=22&file_no=1


動物実験 ムリサイドについての実験データ

大麻による薬物と異常行動(日本語)

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/m/pubmed/11233294/?i=3&from=THC%20muricide


ムリサイド…聞き慣れない言葉ですね。

捕殺行動とか喰い殺すと聴くとびっくりしてしまいます。


ここで注意をしなければ行けないのは、これは喰い殺すのを見るための試験ではなく、飼育しているラットの反応を見て攻撃性を判定する試験だということです。無反応であるか、棒でつついたら噛み付くか、同じ飼育容器にマウスを入れたら噛み付いて攻撃するか(噛み付いている時間はどれくらいか)、噛み殺してしまうか、こういった尺度で段階的に攻撃性を判定するのです。ムリサイドは特徴的な行動ですが、凶暴化するかとかそういうのを示しているわけではありません。なお、嗅球という脳の部位を切除したラットやある種のビタミンの欠乏でも、ムリサイドが起こることが知られています。


なお、このような試験は過去には抗精神病薬の影響の評価に使われていましたが、現在は動物愛護の観点から行うことができません。




この動物実験については、大麻推進派の反論がありますが、以下のようになんか噛み合っていません。


・ムリサイドは共食いでも凶暴化でもない。

→はいそうです。論文でも行政の公開資料でも、共食いとか凶暴化とは書かれておらず、攻撃性の増加と表現されています。そう捉えているのはむしろ大麻推進派です。


・THCを異常な高用量で投与しているからおかしい。

→ そういう試験です。高用量のときどうなるかが見たいのです。また、他の薬剤でも起こるわけではありません。


・単独飼育して薬剤の投与や棒で叩いたりしてストレスを与えたラットにマウスを接触させたら攻撃するのは当たり前じゃん。

→ ストレスによって攻撃性は高まるでしょうがTHC投与した場合に特別に起こる理由にはなりません。


・ラットはマウスを捕食するから当然。

→ムリサイドは捕食ではありません。飼育容器に侵入者が入ってきた(死体やぬいぐるみでも)際にすぐにガブッとする攻撃的な反応のことです。


・動物試験だからヒトには当てはまらない。

→はい。その通りです。参考情報です。ただ、後述の通り、人間でも攻撃性や暴力の増加の報告があります。(有効性のときは動物試験で喜んでたのにちゃんと違いわかってるじゃん)


また、このようなTHCの影響は、アマンタジン塩酸塩を投与することで抑制されることがわかっています。おかしな環境下でのみで起きる特殊な現象なら他の薬剤で抑制されることの説明がつきません。このことからも、ムリサイドなどの攻撃性の増加はTHCの作用と言えるでしょう。


アマンタジンのTHCによるカタレプシー及びmuricideの抑制作用

[Behavioral pharmacology of amantadine with special references to the effect on abnormal behavior in mice and rats].

Fujiwara M, et al. Nihon Yakurigaku Zasshi. 1985.

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/m/pubmed/2989132/?i=6&from=THC%20muricide


更に、文献を調べてみると、このTHCが引き起こすこのムリサイドについて、マグネシウム欠乏のラットではTHCが低用量でも引き起こされることがわかっています。

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/m/pubmed/12735479/?i=1&from=THC%20muricide


さて、これはあくまで動物実験のデータです。ラットだけでなく他の動物でも攻撃性増加の報告はありますが、ヒトのデータではありません。


では、ヒトでのデータを見ていきましょう。

人間の場合、暴力や犯罪などの攻撃性はより複雑な社会的な要素もあり解析が難しく、研究は多くはありません。が、いくつもあります。


双極性障害患者で入院後の攻撃性が大麻使用者で高いことが確認されています。

J Dual Diagn. 2016 Jul-Dec;12(3-4):244-251. Epub 2016 Oct 6.

The Effects of Cannabis on Inpatient Agitation, Aggression, and Length of Stay.

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/27710762


システマチックレビュー(システマチックレビューは研究をまとめたものでエビデンスレベルが高い)で、デートでの暴力と大麻の使用が関連していることが明らかになっています。

Drug Alcohol Depend. 2017 May 1;174:47-57.

Marijuana use and physical dating violence among adolescents and emerging adults: A systematic review and meta-analysis.

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/28314193


精神科の退院後に大麻を使用すると、暴力を振るう確率が2.44倍増加する。

Front Psychiatry. 2017 Sep 21;8:176.

Persistency of Cannabis Use Predicts Violence following Acute Psychiatric Discharge.

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/28983261


ノルウエーの若者でのデータ。10%大麻の頻度が増加すると暴力の頻度が0.4%増える。

Scand J Public Health. 2014 Jun;42(4):358-63.

Cannabis use and violence: Is there a link?

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/24608093


18ヶ月の胎児でも大麻に曝されると攻撃的な行動が増加することがわかっています。

Drug Alcohol Depend. 2011 Nov 1;118(2-3):470-4

Intrauterine cannabis exposure leads to more aggressive behavior and attention problems in 18-month-old girls.

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/21470799


以上のように結構大麻が暴力や攻撃性に影響するとする研究結果があります。ヒトでも大麻使用が暴力などのなんらかの攻撃性に影響を与えている可能性はかなり高そうです。


また、その仕組みについても徐々に明らかになりつつあります。体内のエンドカンナビノイドシステムが攻撃的な行動に影響していることがわかっています。

The Endocannabinoid System, Aggression, and the Violence of Synthetic Cannabinoid Use, Borderline Personality Disorder, Antisocial Personality Disorder, and Other Psychiatric Disorders.

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/29636670


更に、特に遺伝的な要素との関連を示す研究がいくつかあります。大麻で攻撃性へ影響してしまう遺伝的体質の人もいるかもしれませんね。

Translational studies support a role for serotonin 2B receptor (HTR2B) gene in aggression-related cannabis response.

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/29875475


ここまでは個人の攻撃性や暴力の話でした。社会への影響はどうでしょうか。


大麻合法化後で犯罪率は変わらなかったという話もありますが、合法化前にきちんと取り締まられていなかった可能性等の様々な要因があり、それだけで大麻は犯罪率を増加させないとは言えません。


むしろ、大麻の販売店を減らしたところその周辺地域の犯罪率を低下させたとの研究もあり、犯罪率増加に影響している可能性があります。

A micro-temporal geospatial analysis of medical marijuana dispensaries and crime in Long Beach, California.

Freisthler B, et al. Addiction. 2016.

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/m/pubmed/26748438/


一方で、大麻が薬物犯罪や財産犯罪を増加させるものの、暴力犯罪を増加させなったとする研究もありましたので、大麻と暴力犯罪についての最終的な結論は更なる研究の蓄積を待つ必要があると思います。

Does heavy adolescent marijuana use lead to criminal involvement in adulthood? Evidence from a multiwave longitudinal study of urban African Americans.

Green KM, et al. Drug Alcohol Depend. 2010.

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/m/pubmed/20598815/




まあ、現時点での結論を言えば大麻と攻撃性や暴力との関連している可能性はかなり高いが、確証は持てていないという感じですね。全然大麻はラブアンドピースではありません。




ヤ◯コメや◯ちゃんなんかで大麻で攻撃性が増加するという書き込みをすると袋叩きにあいます。無知無知言われます。言われすぎてむちうちになっちゃいます。


『アルコールはアッパーだけど大麻はダウナーだからアルコールみたいに暴れたりしないよ』

え、アルコールも大麻同様のダウナー系の薬剤です。ダウナーだから何だって?


『おれ、海外で吸ったことあるけれど全然そんなことなかったよ』

それはあなたの場合です。THCは低用量で鎮静の作用がありますが高用量では違った作用を見せる二相性になっています。服用した量や頻度で変わります。また、遺伝子型による個人差がある可能性もあります。


『それはTHCの場合で植物としての大麻なら違う』

ええ”大麻に含まれる”THCの話です。漢方みたいにマイルドになる可能性はあるでしょう。でも、大麻でも暴力の増加などの研究結果が出ています。


もうむちむちです。


最後に、他の動物でも影響があることがわかっているので紹介しておきます。マリファナの煙を吸って興奮し攻撃的になって動物病院に連れてこられた猫の症例です。

Marijuana intoxication in a cat.

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/29996908


ちなみに、このネコにゃんの症例を読むと、別にTHCの血中濃度は(代謝物まで含めたら少し高いかもだけど)おかしいくらいに高いわけでないし、大麻以外特別なことは書かれていませんでした。


いたずらに大麻と犯罪の関係を騒ぐのは治療を受けている患者に対しての面で良いとは思いませんが、大麻が攻撃性や暴力、犯罪に関係していないというのはデマです。




栄養状態などの違いや血中のマグネシウム濃度などで、大麻による悪影響の出やすさって変わるのかな?

調べまくったけれどわからなかった。


有効性の話は飽きたので順番を変えて一つ有害性の話を挟みました。後から順番を整えた方がいいかも…

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