大麻の健康への影響(薬物相互作用)
これは大麻だけで無くカンナビジオール(依存性も無く最近国内でもCBDオイル等の名前で販売されている)にも関係する話。
多くの物質は、体の中に入ると肝臓で無害なものに代謝されます。例えばアルコールでは飲んでしばらくすると、アセトアルデヒド(ムカムカの原因)に分解され、さらにアセトアルデヒドが分解されて水と二酸化炭素になることでシラフに戻れます。この時肝臓で働くのが肝代謝酵素です。
一部の物質は、この肝代謝酵素を強くしたり弱めたりすることがわかっています。そのような作用がある場合は、肝臓での分解する働きに影響するので注意する必要があります。よく、お薬の飲み合わせ という話やアルコールと薬を一緒に飲んでいけないという話を聞いたことはあるのではないでしょうか。
大麻の成分でも一部の肝代謝酵素(CYP3A4、シトクロムP450など)を阻害したり誘導したりするので、他の薬剤を一緒に飲むときは注意が必要です。また、大麻の成分自身も、肝臓で分解(シトクロムP450)されるため他の薬剤を服用していると影響を受けます。
具体的にどのような薬と影響するか、難治性てんかんの治療薬として使用されているサティベックスでの情報をみてみましょう。
(サティベックス SmPC 添付文書みたいなもの)
https://www.medicines.org.uk/emc/product/602/smpc
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効果が弱くなる薬剤
クマリン、スタチン、ベータ遮断薬、コルチコステロイドなど
効果を強める薬剤
プロポフォール(麻酔薬)、一部の抗ウイルス薬など
大麻の作用を強める薬剤
ケトコナゾール、イトラコナゾール、リトナビル、クラリスロマイシン、フロコナゾールなど
大麻の作用を弱める薬剤
リファンピシン、カルバマゼピン、フェニトイン、フェノバルビタール、セントジョンズワートなど
その他相互作用するもの
睡眠薬、鎮静剤などの鎮静作用のある薬物
アルコール
経口避妊薬 など
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このよう薬物間の相互作用は、大麻特有の話でなく、どの薬にも多かれ少なかれあります。大事な点は、それを理解して、相互作用(飲み合わせ)の害を避けることです。もし、(CBDオイルも含め)薬剤と併用する際はお医者さんや薬剤師さんに相談しましょう。
普通ならこれで注意しましょうですが、言いたいことがあります。大麻推進派というかCBDオイル販売のブログについて、この薬物相互作用がどう書いているかを調べていたのですが、なんと「他の薬物の効き目を強める良い効果!」という論調でこの薬物相互作用のことを記載しているブログがありました。これは本当に酷すぎる。
薬物の効き目が強すぎれば、副作用など悪影響が出やすくなるし、効き目が弱くなれば望む効果が得られません。薬物相互作用ではソリブジン事件という死亡例もある事件も起きています。決して軽視すべきでない。
例えば、がんの患者が自己判断でお医者さんに内緒でCBDオイルを使っていたとしましょう。何も知らずにお医者さんが、CYP3A4で代謝されるお薬を投与したとします。そうすると、そのお薬の効き目はお医者さんが予想していたよりも強くなります。そして過量投与に近い状態になるかもしれませんし、副作用がでるかもしれません。健康被害の出来上がりです。
なんでもプラスに解釈する業者さんや大麻推進派には感心しますが、必要な注意喚起をしないどころか誤った情報を伝えることは許せる行為ではありません。
ダメ!ゼッタイ!
次は生殖への影響、その他を書きます。理系的な難しい話(簡単に書こうとして書けていない)ばかりしてきたので、その後はもう少し文系的な議論をしていこうと思います。
まだまだ書き終わるまで先が長い…




