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《役割と物語》

役割が欲しいのなら

与えてやる

主役には善という名の

正義の味方

悪役には悪という名の

悪党

脇役にはその他大勢の

傍観者

君の望んだものは全部用意した



ああ、人生という物語もつけよう




あとは我々、神という名の観客を楽しませろ

今日は、いつもと違い天才科学者八束 鶯(やつか うぐいす)が実験をしているため、一人ぼっちになってしまった。



実をいうと、僕ら二人が住んでいるこの無人島には、何もない。実験室は実験中のため入れない、とどのつまり、暇だ、もの凄いくらいに暇なのだ。



ふと、考える。僕が死んでから僕を生き返らすまで、彼女はずっとこんな感覚を覚えていたのだろうか?



もし、そうだとしたら、申し訳なく感じる。当時の彼女は、七歳くらいだ。七歳でこんなどうしようもない感覚を味わったのだ。さらには彼女は、異端で僕以外の誰かと関わってなかった。



つまり、彼女は僕を生き返らすまでこんなんだったかもしれないだろう。でも、それでも彼女が僕を生き返らすためにやったことは、許されないことだ。



だって、さも当たり前のようにいくつかの国を滅ぼした。



僕の予想が正しければ、彼女は近い内にまた、国を滅ぼすだろう。



ある時、彼女は国連軍の攻撃が鬱陶しくなった時に、オーストラリアに核兵器をぶちこんだ。



そしたら、国連軍の攻撃が少しの間止んだのだ。今では、彼女は国連軍の攻撃が鬱陶しくなったら、どこかの国にウイルスや核兵器、その他もろもろをぶちこむようになった。



平和のために攻撃している国連軍が一番国を滅ぼす原因となっているのはとてつもない皮肉だろう。



まぁ、彼らはそれを知らないんだが



知らないといえば、彼女の核兵器で滅ぼした国に住んでた人は、わけが分からないまま死んだのだろう。



無慈悲に

理不尽に

一瞬で



後悔や憎しみという感情を残して



昨日まではどうでもいいと思ってただろう



まさか、遠い国の自国があまり関係のない他国に狙われているなんて知るよちもない。



唯一の救いがあるとすれば、彼女が狙う他国を選ぶのは適当だとをいうことを知らなかったことぐらいだ。



もし、知ってしまったらそれは一番残酷な事実だろう。



自分達の国が適当な理由で攻撃され、あまりにもあっけなく滅ぼされたのだ。怒らないわけがない。



死んでいった人々には、いろいろな人生があって、生い立ちがあり、物語があったのだ。



聖職者がいたら、核兵器がくる時、彼らは何を思ったのだろう。



こんな理不尽にさらされながら神様を信じたのか


神様が必ず救ってくれると信じていられたのか



最後まで、神様に祈りを捧げたのか



信じれば願いが叶うと本気で思ったのだろうか



僕は神様を信じることが出来ない



僕を生き返らしたのは、他でもない人間だであり、彼女だった。



だから、僕が信じることが出来るのは、どんなに凄くても肝心な時に役に立たない神様よりも、確かにそこにいて、肝心な時に役に立つ鶯なのだろう。




だから、今、鶯が世界中の嫌われ者で、全ての物が敵に回っていても、僕だけは彼女の味方でいるだろう。




僕は彼女の幼馴染みで唯一無二の親友なのだから



それが、僕の役割だ。





今まで描かれてきて、これからも描いていく、僕と彼女、二人だけの物語だ。







今回の役割と物語はQED(証明終了)完成

次回

「嘘つきと正直者」

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