《科学と魔法》
この世界で一番の魔法は科学だ
「鶯お前は、魔法って信じているのか?」
僕こと逸執 天晴(いつしつ あまはる)は天災科学者八束 鶯(やつか うぐいす)にそう質問した。
「君が私に質問してくるなんて珍しいね、明日は国連軍がこの無人島を攻撃してくるのかな?」
と、彼女は本当に驚いたようにいってきた。
「おい、冗談でもそうゆうこというなよな。『嘘から出たまこと』っていうのもあるかも知れないだろが、そうゆうのはあとから面倒くさいフラグになるんだよ。」
僕は呆れたように彼女に忠告したが、彼女は笑いとばした。
「あはは、それはないよあっぱれ、流石に国連軍もそこまでバカじゃないよ。もし、そんな事をしてきたら彼らは救いようのない愚か者じゃないか。」
彼女はのんきに答える。
(愚か者だから、必死こいてお前に攻撃をしてくるんだけどな)
僕は心の中でそう付け加えて、彼女の話を聞いた。
「ああ、それとさっきの質問の答えなんだが、私は魔法を信じてるよ。」
笑いとばしたことを注意したいが、それ以上に興味深い答えが返ってきたのだ。
天災科学者と謳われた彼女が魔法を信じていること、それは少なくとも僕にとっては意外だったのだ。
「意外だな、科学者であるお前が科学と一番相容れなさそうな魔法を信じてるだなんて。」
「何をいっているんだい?あっぱれ、私はこの世界で一番魔法を信じているのは私だと自負しているんだがな?」
「全然そうにはみえないんだが」
「失礼だな君は。いいだろう、そこまで疑うなら私が魔法を信じている理由を教えてやろう。」
「へぇ、どんな理由なんだ?」
「それはだな、この世界で一番の魔法は科学だからだよ。」
また、鶯がわけのわからないことを言い出した。そう口に出さなかった僕を自分で褒めてやりたいが、表情には出ていたらしく、鶯が
「おいおい、変なモノを見るような目で見ないで欲しいんだが……。それに、別に一切根拠がない話をしているわけじゃないんだぞ。
今、世の中で出回っているスマートフォンや車、ライターなんか昔の時代じゃ考えられない物なんだよ。
昔の人から見れば、スマートフォンは意味のわからない物だし、車なんて鉄の塊に人が乗って移動しているわけなんだよ?もっといえば、ライターなんかボタン一つで火が着くように見えているのさ。」
と、言ってきた。だが、その答えにいまいち納得いかない僕はこう返した。
「確かに、昔の人からみれば今の時代は魔法があるようにしか見えないが、でもそれは昔の人だからだろ?現代人である僕やお前は違うじゃないか。それがお前の魔法を信じる根拠ならお前らしくもないよ、鶯。」
「おいおい、早とちりはしないでくれよ。それは心外だよあっぱれ、いや侵害したのは私なのだが……。
とにかく、結論をそう急ぐな。君の悪い癖だ。つまり、私がいいたいのは、昔の時代じゃ信じられないことを今の時代ではあたり前にした科学の存在自体が魔法だということだよ。」
「へぇ、そうゆう考え方してるのか。だとするとお前の科学は魔法になるな。」
「まぁ、カテゴリー的にそうなるだろなぁ。」
「とどのつまりは、いきすぎてしまった科学は魔法となんらかわりないってことだな。」
「嫌味かい?」
「どう思う?」
「それは、
ウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウー
彼女が返答をする前にこの島の防犯装置が作動した音が鳴った。
「……愚か者が……。」
吐き捨てるように彼女は呟いた。
今回の科学と魔法はQED(証明終了)一時断念
次回
「現実性」




