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姫を探して  作者: ブレイン
第0章:始まりの物語

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逃走の騎士

平民出の騎士、レオン。

訓練をサボっては団長に怒られ、怒鳴られるたびに逃げ出していた。

剣の腕も弱く、仲間からも頼りにされない、半人前の青年。

そんな彼の暮らす王国に、ある日、帝国の軍勢が攻め寄せる。

為す術もなく崩れていく城壁。燃え落ちる街。

レオンは恐怖に駆られ、ただ生き延びるために逃げ出そうとした――

だが、そのとき団長が彼に下した最後の命令。

> 「姫を探せ。」

逃げてばかりだった青年が、再び立ち上がる。

これは、敗れた王国の中で“ひとつの命令”を胸に旅立つ、臆病な騎士の物語。

――燃えていた。

 王都も、仲間も、誇りも。


 レオンは瓦礫の陰で震えていた。

 剣を握る手が汗と血で滑り、何度も落としかける。

 かつて「騎士」と呼ばれたその手は、今やただの臆病者の手だった。


 「もう……無理だ……」

 誰に言うでもなくつぶやく。

 遠くで聞こえる悲鳴も、剣戟も、もう耳に入らなかった。

 ただ、生き延びたい――その一心だけが彼を支配していた。

 「レオン。お前はまだ、生きているな」

重い鎧の音とともに現れたのは、騎士団長。

 血に濡れた鎧の隙間から、炎の光が揺らめいて見えた。


 「団長……俺は……もう戦えません」

 「いい。お前に最後の命令を与える。――姫を探せ」


 レオンは顔を上げた。信じられないというように。

 「姫……を?」

 「ああ。姫は脱出した。生きている。だが敵が追っている。お前なら見つけられるはずだ」

 「なぜ俺なんですか。俺は……逃げたんですよ!」


 団長は笑った。血の混じった声で。

 「逃げてもいい。だが、姫を見つけたら……もう一度、立て。」


 その言葉を最後に、団長は背後の兵士たちを率い、炎の中へと戻っていった。


 すぐに団長に背を向けて走り出した。


レオンは情けなくて弱い主人公ですが、

これから少しずつ「逃げる」自分と向き合い、

“誰かのために立つ”ということを学んでいきます。


更新はゆっくりめですが、

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