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Ender Magia Chronicle  作者: 真夜
第一章 報復人 -BIRTH AVENGER-

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15.調査 -Survey-(3)

 二人の目の前に現れた鳥の体長は二人より少し高い。しかし羽が広げている姿は見た目以上に巨体の印象を与える。翼は羽根先にかけて橙色から黒へのグラデーション。その中央には緑の瞳のような模様がこちらを睨んでいるようにも見え、威圧感を感じる。

 大怪鳥は再び飛び上がるが明らかにこちらを狙っており、二人の頭上を旋回している。

「こっちに狙いを定めているみたいだけどどうするの?」

 大怪鳥は明らかに気が立っており、何度も喉を鳴らしている。

 大怪鳥は人を襲うにしても子供など自分より小さな生物を狙うことが多い。また巣の周辺に立ち入らない限り、気性が荒くなることもない。

 狙われていなければ逃げることはたやすいが、今回はこっちに狙いを定めているためそれも難しいだろう。

「確かに相手にしないといけないみたいだ」

「じゃあ倒していいのよね」

 ステラは細剣を抜き構える。その表情は余裕が見える。

 飛行ができる獣に対してはまず地上に落とさなければならない。狩人にとってそれなりの準備が必要な相手だ。

 しかし、ステラは風属性の魔法で空中での戦いが可能だ。

 風属性は自ら風を使った高速の戦闘、鎌鼬による攻撃がメインとなる。しかし攻撃性はどの属性よりも低い。人肌程度なら簡単に切ることができるが獣の体になるとそうはいかない。

 そのため、倒すのには時間が掛かるだろうし、倒せたとしても彼女の力に頼れば魔法を酷使することになる。

「今、魔法は使うな。一回だけでいい」

「はあ、どうして?」

 ジャックは思いついた作戦をステラに伝える。

 その言葉を聞いたステラは少し怪しむようにジャックを見る。

「それ本当にできるの?」

「ああ、ちょうど使える物が落ちてるからな」

「わかったわよ」

 そう言ってジャックとステラは別々の方向に走り出す。

 ジャックは砂狼の死体があるほうへと走り、その死骸をナイフで突き刺す。そしてそのナイフを大怪鳥へ目掛け投げる。

 空を旋回する大怪鳥にナイフは空を切るが、大怪鳥は高い奇声と同時にジャックに狙いを定め急降下する。

 その速度は目標に向けて一直線で飛行する分、ステラの風魔法の高速移動より速い。

 しかし、ジャックは大怪鳥から視線を外さずにタイミングを見計らって自らの足元に銃弾を放つ。

 その眼前には氷の柱が盾のように現れ、大怪鳥の鍵爪はその氷に弾かれる。

 大怪鳥は再び上空へ逃げようとするがステラが後ろから風を纏った細剣が大怪鳥の翼を貫く。いくら攻撃性能が低くても風を竜巻のように回転させ収束させればその貫通力は高い。

 結果、大怪鳥は飛びあがることができず、片翼を血に染めながら威嚇の姿勢を取る。

「ここ離れるぞ」

「とどめを刺さないの?」

「必要ない。それにこれ以上ここにいるのは危険だ」

「なんで?」

「一番相手にしたくない奴が近くにいる可能性がある」

 そう言ってその場を去るジャックにステラも続く。

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