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Ender Magia Chronicle  作者: 真夜
第一章 報復人 -BIRTH AVENGER-

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5.紹介 -Introduction- (2)

 上手いことに流れを作られ、ジャックはため息をつく。そして抑揚もなく言う。

「ジャック。狩人のランクはG。武器は大抵のものは使える。魔法に関しては仕事上詳しくなっただけだ」

 エトワールのランクは上から二番目のBに対して、ジャックは一番下のGにエトワールは驚きの表情を見せ、ステラは勝ち誇ったようにこちらを見る。

 これはジャックが狩人になってまだ半年で実績がないからだがジャック自身そのことを話さなかった。

 しばしの沈黙の後、エトワールが聞き返す。

「それだけ?」

「十分だろ」

「はいはい、ラックの好きな食べ物は蛇の串焼き。普段からよく筋トレしていて、速さだけならほかの狩人に負けないくらい速いし、何より模擬戦をすると人の嫌がる絡め手をするのが得意。武器に関しては何でもできるが、改良した銃での近接戦がほんとすごいってか真似できない。あとチームを組むとマジでサポートがうまくて動きやすいし……」

 ライラックは手を挙げ、何故か自慢げに長々と語る。

「……ラック」

 ジャックの今までにないくらいの殺気のこもった視線がライラックに向けられる。気付いたライラックは慌てて言い訳のように言葉を並べる。

「いや、褒めてるんだよ?それにこういうのはみんながしゃべりやすいような空気を作らないと」

「あはは、そうだね。これからチームを組むんだから遠慮せずに行こう」

 エトワールは少し苦笑いしながら答える。

 それからは少し笑いも起こりながらそれぞれの自己紹介が始まった。

 ジャックは一人ずつその紹介を聞き分析する。

 エトワール・アルタイル――十九歳、性格はライラックに近いがかなり頭も回ると見ている。

 本人は剣を使っていると言っていたがその機械仕掛けの剣は女性が持つには大きく、その見た目からは片手で扱うのには無理があるように見える。見たこともない形状からして特注で何かしらの機能があるのは間違いない。

 使える魔法は雷と言っていたが、彼女が自分とステラの戦闘に割り込んだとき、明らかに人間離れた動きをしていた。それはジャックが知っている雷属性の魔法では不可能だ。本人のランクの高さから独自、もしくは高度な魔法を使っている可能性がある。三人の中でも特別実力が高いのは間違いないだろう。

 ステラ・デネブ――十八歳、ジャックたちへの対応が一番典型的なピースメイカーと言える。

 性格も戦い方も猪突猛進で周りが見えなくなるのが悪い癖、そういった部分は彼女もライラックに似ている。

 自己紹介でもエトワールの事を褒め称えるため慕っているのを通り越した感情を持っているような気がする。それが抑止力になっているため、彼女がいる限りはこちらに害をなすことはしないと判断できた。

 武器は細剣で魔法属性は風、魔法を使った高速移動による攻撃が得意であり、もし彼女と戦っている場所が広く動きやすかった場合、こちらが全力で倒しに行こうとしても負けているだろう。

 アステル・ベガ――十七歳、二人の存在感に埋もれがちで性格もおとなしい。また、差別意識も持っていないのか、ジャックたちに対してもピースメイカーの二人と同じように接している。

 彼女もエトワールの事を慕っているがこちらは本当の姉として接しているに近く、彼女と話す時だけ敬語が外れたりしている。ステラよりアステルのほうがエトワールとの付き合いは長いように見える。

 そんな一見地味に見える彼女だが武器が銃を使うことだ。ピースメイカーにとって銃とは因縁が多く、精霊契約者とそれ以外の戦争で開発された銃は多くの精霊契約者の命を奪った武器として嫌悪感を持たれている。また精霊契約者には遠距離攻撃には魔法があり、銃を使うことは邪道と呼ばれる。

 今その銃は持ってきていないが話を聞くに弾ではなく、魔力込めて使う物らしい。ジャックとしては武器として銃をもっとも愛用しているため、今回一番気になった。

 ロザリア――十五歳、彼女に関してはエトワールが代理で話しており、重要な箇所は隠して話しているようだった。そのため彼女については謎が多い。また、これからの狩りに同行するが戦いは行わないとのことで使える武器もないようだ。

 その行動や言動は、年齢より少し幼く感じる。また、ジャックたちの偏見がないというより理解していないのではないかと思う。

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