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英雄の送人  作者: SOGEKIKUN
第一章〜深淵なる洞窟〜
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④「豚面と肉(1)」

再び過去の夢を見たアンセム…。

彼の父はどうやらまだ帰ってこないようだ。

どこに行ったのだろうか…。

是非楽しんでいってください!!!!



夕食を準備して父さんを待っていた家族を訪れたのは父の友人の傭兵だった。


ノックの音を聞き、玄関のドアを開けた母さんが


「あら?コーラスさん、こんにちは。ところで家の夫はどうしたの?」


コーラスと言われた短い茶髪の父の友人は、母さんの質問に答えずにポケットから黙ってあるペンダントを取り出し、それを母さんに渡す。


あっ!!父さんがいつもつけていたペンダントだ!なんであの人が父のペンダントを持っているんだろう…。


なかなか理解ができない僕とは裏腹に、その行動の意味を理解した母さんは膝から泣き崩れる。


いきなり泣き声を漏らす母さんに僕が困惑していると、ソフィアがキッチンから現れる。


「あれ〜?、アンセム。お父さんはー?」


僕には何が起こっているのかなかなか理解出来なかったので、わからないという目で見るとソフィアもこの状況に気付いて困惑しているようだった。


そんな2人に母さんは嗚咽を溢しながら言った。


「お父さんは死んだのよ…。お父さんはね、自分が死んだときに友人がこのペンダントを届けてくれると言ったの。」


そう言って、母さんは中断していた嗚咽を溢しだす。


父さんが死んだ…?


あまりにも唐突すぎて、現実味が湧かない。


あんなに格好よくて、誰よりも母さんを愛していて、

強そうな父さんが?


嘘だよね?と、義妹に再び目を向けるとソフィアは目から涙を流していた。

涙を流している義妹を見て、やっとこれが現実なのがわかったのだった。


「あいつはすごい奴だった。仲間をすごく大切にして

いた。その仲間を庇うために矢を受けて死んでしまった…。俺が不注意なせいで、仲間を危険に晒してしまったんだ。済まない。俺の責任だ。」


そう言って男は頭を下げる。

その言葉に母さんは何も言わず、静かにわずかに嗚咽を漏らしている。しばらく頭を下げ続けていた男はやがて頭をゆっくり上げて、


「あいつが死ぬ前に俺たちに残した遺言は…」


俺の家族妻をを守ってくれ、頼む…。


父さんが残したその遺言を聞いて、母さんは我慢できず大声で泣いてしまう。

それにつられてソフィアも泣く。だがこのときの僕はショックで泣いていなかったなかった。

ただ呆然と立つのみだった…。



―――――――――――――――――――――――――――――――


「ペチペチッ」


「いてっ!!」


初対面の時と同じ方で起こされた俺は眠りから目覚めて、アオをみる。


なぜだかとても怯えているようで微かに震えている。

何かの緊急事態らしい。


そう考えながら周りを見回して見ると、周りにはたくさんの豚面が眠りから覚めた俺を見て、ハンドアックスを掲げながらプギィー!と鳴き声をだした。


今度はスライムだけでなくオークか…。


今度こそは驚かなかった。

むしろ心の中は冷静になっていた。


どうやら俺は今、ピンチらしい…。

そう考えながら自然と剣を鞘から抜きいて構えようと立ち上がったのだった。










区切りが良かったので切り上げましたが今回は二本立てです。今すぐ投稿しますのでお心配なくー!!

読んでくださりありがとうございましたm(_ _)m


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