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英雄の送人  作者: SOGEKIKUN
第二章「英雄の旅立ち」
29/77

⑫「酒場での出会い」


怪しかった空が段々と黒い靄によって覆われていき、強い風が吹き始める。


雨が少しずつ激しくなっていく。


嵐が来た…。


―ポツッ、ポツッ。―


― ザーーー。ビューーーーー ―


いきなりエディソンを襲った嵐に、今日は商売上がったりだ。

と、思った商人達は急いで商品を片付け各々の宿へと帰宅を決め込んだ。


また、通りを歩いてい人々は苦い顔をして急いで雨風を凌げる場所に駆け込んでいった。


いつもは賑わう市場を歩いているものはもうほとんどいなく、勢いよく降る雨の音と強風が吹く音だけが市場の大通りを占領している。


 そんな静寂を邪魔する年若い男女2人が暴風雨から逃げるかのようにバシャバシャと水たまりをたてながら走っている。


少女は黒いのローブにマジックハットを被った薄い髪色が大きな雨に当たって湿っていた。


 更に彼女は、彼女の身長の三分の二程もある大きな杖を抱えて泥濘んだ道に慣れない足取りで走っている。


 もう片方の青年はまだ成長仕切っていない体格には馴染み切れていないバスターソードを背負っていた。


二人はまっすぐと町の片隅にある傭兵たちが集まる酒場へと進んでいく。


そして、酒場のドアを開けて店の中へと勢いよく駆け込んだ。


酒場の中は人が入り乱れ、外の雨風を物ともしないほど賑わっていた。


いつもこの時間帯は空いているはずなのだが、今日は満席に近い状態だった。


青年は始めて見る光景に驚いたが、多分この嵐のせいで皆ここに集まったのだろう。と、判断した。


何故ならこの傭兵ご用足しの酒場には絶対にいないような町の住人が多くいたからだ。


なかなか自分達の席を探せないでいた二人だが、たまたま席が二つ空いたので、そこで座ることにした。


「フー。いつも思うけどなかなか大変ね、傭兵稼業は。」


ソフィアは疲れの混じった声でどっしりと席に座る。


「まさか商人の護送中に領主同士の小競り合いに合うなんてな…。」


二人は戦の後に帰ってきた兵士のようにボロボロに汚れていた。


「命からがら逃れてきた後での登山道で、何度も盗賊に脅されるなんて二度と御免よ…。あっ!!お酒を二つ。」


ソフィアは通りかかった若い女店員に注文した。


店員は笑顔で頷いて他の客が飲み終わってからになったジョッキをこれでもかというほど抱えながらキッチンへと姿を消した。


「襲いかかってくる盗賊からから商人を守りながらの登山道だぜ?」


「この国の警備隊は一体何やってるのよ!?」


「今はしょうがない。聞いた話では帝国で何か動きがあって、国境の監視のために多くの警備隊が集められているんだとよ。だから田舎道までは警備隊を回せる余裕がないんだってな。」


「それでも酷すぎるわ。何であんなに盗賊に遭遇するのよ…。五回なんていくら何でも多すぎよ!!」


それはそうだ。いくら警備隊がいないからと言ってもあの盗賊の数は異常だ。


これも乱世の影響なのか…。


「へい、お酒二つ。他にご注文は?」


若い女店員がジョッキを二つ置いた。


「そうね〜?何か知ってることはないの?」


ソフィアはそう言って、二人分のジョッキ代より少しばかり多くギル硬貨を置いた。


若い女店員は慣れているので眉一つ動かさず、少しこちらに顔を寄せて、こちらだけに聞こえるような大きさで話し始める。


「最近帝国内で大規模な盗賊狩りが始まったらしいんですよ〜。うちの国はこれは侵攻の前準備だと考えていて、今警戒網を張っている最中なんです。」


これは世間に疎い奴以外は誰でも知っている情報だ。 


「それでぇ〜、その盗賊狩りに遭った多くの盗賊団がこっちに流れて来てるんですよぉ〜。何人かの盗賊は捕らえられて絞首刑にされたらしいです。で、その中でも有名な盗賊はこの街にも流れて来てるらしいんです〜。」


「この衛兵は仕事をしているのかしら?」


「聞いた話では確かに警備を強化してるんですが、この世の中にはどうしても、金の亡者のような方も必ずいるようで〜。」


「衛兵の買収ね……。」


ソフィアが飽きれたように言う。


「ええ、だから気を付けたほうが良いですよ〜。」


しばらくは警戒はしたほうが良さそうだ。

若い女店員が立ち去ろうとした瞬間いきなり銀髪の酔っぱらい男に声をかけられた。


「おい。そこは俺の席だ。ヒクッ。」


そう言って、その酔っぱらい男はいきなり隣の席に座ってきた。山賊のような見た目で、とにかく身体が大きく、大きなバトルアックスを背負っている。


ソフィアの隣ではこの酔っぱらいの連れなのか、弓使いのエルフ(性別は分からない。)が済まない。と、でも言いたそうな顔をしながら座ってきた。


「ちょっ、いきなりなんだよお前ら!!」


「うるせぇ〜。ヒクッ。そんなに不安があるなら、お前らが場所をうヒュへば(移せば)いいだろ?」


俺はこいつに呆れることしか出来なかった。


学校の行事で少々立て込んでいます。

なので、次回の投稿は月曜日の0:00にさせていただきます。

次回からもよろしくお願いします。

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