「漫才」結婚披露宴で読む手紙
二人「はい、どうもー」
ボケ「いきなりなんやけどさ、おれ手紙書いてん」
ツッコミ「ほんまにいきなりやな。何の手紙書いたん?」
ボケ「結婚披露宴で親に読む手紙」
ツッコミ「えらい真面目な話やな。でも自分結婚する予定あったっけ?」
ボケ「今から読むから添削してくれへん?」
ツッコミ「人の話少しぐらい聞けよ。まあええけど」
ボケ「拝啓、この手紙……
ツッコミ「ちょっと待とか」
ボケ「どうした?」
ツッコミ「なんかかなり嫌な予感するわ。続き少しだけ読んでくれへん?」
ボケ「読んでいるあなたは……
ツッコミ「あかんあかん、終了終了!これはあかんわ」
ボケ「なんでなん?」
ツッコミ「オリジナルかもしれんけどあかんねん。著作権に引っかかるわ」
ボケ「そうか、それは残念やわ。せっかくTUT〇YAで借りて用意したのに。この歌詞カード」
ツッコミ「確実にあかんわ!それにそれ自分宛の手紙やから! 」
ボケ「そうやっけ?」
ツッコミ「てか、お前結婚披露宴で歌詞カード読むってどういう神経しとんねん」
ボケ「いい歌詞やからみんなに教えてあげようかと」
ツッコミ「親への感謝関係ないやんけ!」
ボケ「わかった、じゃあもう一回やらしてや」
ツッコミ「仕方ないなあ」
ボケ「Daddy and Mommy,……
ツッコミ「待て待て、出だしからおかしいやろ! お前の家はいつからアメリカンファミリーなってん」
ボケ「うちは100%ジャパニーズファミリーやで」
ツッコミ「知ってるわ! なんで英語やねん」
ボケ「そりゃ横文字の方がかっこいいからに決まってるやんか」
ツッコミ「感謝の手紙にかっこよさなんていらんねん。それに横文字かっこいいってどこの世代やお前」
ボケ「昭和以降令和未満かな」
ツッコミ「わかりにくいわ! 普通に平成って言えや」
ボケ「細かいこと言うなー。はあ、とりあえずもう一回最初から読むから聞いてや」
ツッコミ「仕方ないなあ」
ボケ「義父、義母、……
ツッコミ「なんで手紙が義父母宛やねん! じゃあお前の結婚相手は誰に手紙を読むんや?」
ボケ「そりゃ妻は妻の両親に対してに決まってるやろ」
ツッコミ「お前の親の立場は? 辛すぎるやろお前の親」
ボケ「そうか? まあでもちょっと待てって、今から大事な所なんやから」
ツッコミ「なんや大事な所って。あと義父義母呼びやめえ。なんか怖いわ」
ボケ「しゃーないな。じゃあもう一回。お義父さん、お義母さん、娘さんをぼくにください」
ツッコミ「結婚披露宴で言うこと違うやろ!」
ボケ「せっかくやし結婚式のクライマックスに丁度いいかなって」
ツッコミ「何も丁度よくないわ! もし断られたらどないすんねん!」
ボケ「スリル満点の結婚披露宴になるかなと思って」
ツッコミ「そんなもん出席者全員の心臓に悪いわ。そもそも結婚に反対やったら式来んわ」
ボケ「そっか……難しいなあ手紙って。じゃあおれの親に向けた手紙にするわ」
ツッコミ「最初からそうしろよ」
ボケ「お父さん、お母さん、道頓堀でぼくを拾ってくれてありがとう」
ツッコミ「やめろやそんな話! お前拾われてないやろ」
ボケ「いやいや大阪のたいていの家庭ではおなじみのネタやろ?」
ツッコミ「おなじみ違うわ! 一部の家庭だけやわ」
ボケ「手紙って難しいな……ええわ、両親に手紙書くのは諦めるわ。その代わりに……」
ツッコミ「まだ何かあるんか?」
ボケ「披露宴で読む彼女宛の手紙を書いたから添削してくれへん?」
ツッコミ「嫌な予感しかせえへんけど、ええで読めや」
ボケ「ミナミさん、ぼくと結婚してください」
ツッコミ「なんでプロポーズする前に式挙げてんねん! 断られたらどうすんねん」
ボケ「笑うしかないな」
ツッコミ「参列者は笑えへんわ!」
ボケ「じゃあプロポーズ用の手紙書くから一緒に考えてくれへん?」
ツッコミ「やってられるか。もうええわ」
二人「ありがとうございましたー」